ただ歯磨き粉だけでは、本来のホワイトニングの効果は無いと考えた方がよさそうです。いわゆる歯の黄ばみは、年をとるとともに黄ばんでいくものですが、お茶を飲めば茶渋、タバコを吸っていれば、ヤニが歯の表面に付着して、黒くなります。その他のホワイトニング用の歯磨き粉とされるものの中には、アパタイトなどの骨成分とよく似た物質が含まれていて、歯の表面に付着して、あたかも歯が白くなったかのように見せるものも有ります。このようなホワイトニング用の歯磨き粉を使う場合は磨く個所を、ヤニのつきやすい、歯の裏側などに限定して、短期的に使うほうが無難です。
歯のホワイトニング用の歯磨き粉が市販されていますが、その効果の程は歯科医院で行なわれるホワイトニングとは違い、かなり限定的な効果しかありません。お手軽にホワイトニング用の歯磨き粉を使う場合には、注意が必要です。プラークと言われる細菌のかたまりが出来ると、炎症を起こしたり表面のエナメル質が分解されたりします。最近話題を呼んでいるホワイトニングニング用の歯磨き粉のミクラーシュは、ヤニや茶渋を取るものですが、従来のような研磨するようなものではなく、歯の表面に付着して、糊の役目を果たしているたんぱく質を分解して、ヤニや茶渋の付着を抑えるもので、歯へダメージが少ないとされています。
日頃から歯ブラシをしていればかなり防げますが、食事の後に必ず歯ブラシをする人は、それほど多くはいないために、どうしても年齢を重ねていけば、歯は変色していきます。アメリカなどで販売されているホワイトニング用の歯磨き粉は、医師の処方箋によって販売されるもので、その目的は、ホワイトニングと言うよりは、歯科医師によるホワイトニング治療の効果を長続きさせるための、補助的な効果しかなく、本来の意味でのホワイトニング作用はもっていません。そもそも漂白効果のある歯磨き粉は、日本での販売を禁止されています。
もともと歯の構造は中心核が象牙質で、腐食や細菌から象牙質を守るために、周りをエナメル質が覆われています。ホワイトニング用の歯磨き粉には、幾つか種類があり、日本で販売されている安価なホワイトニング用の歯磨き粉の場合は、歯を漂白するのではなく、歯についたヤニや茶渋などを削り落とすための研磨剤が含まれているものが多く、ヤニや茶渋だけでなく、歯の表面のエナメル質や内部の象牙質まで傷つける危険性があります。歯石が溜まったり、歯周病になっても歯の表面のエナメル質は影響を受けますが、エナメル質が薄くなったり、破られたりすると、歯の色は中身の象牙質が透けるか、表面に出てくるかして、象牙質本来の黄色味がかった色になります。