雲の階段 第１話

第１話　「無資格医背徳のメスを愛し抜く２人の女」

伊豆諸島の過疎の島・美琴島の診療所では、所長の村木英次（大友康平）が事務員として働く相川三郎（長谷川博己）を手術に立ち会わせて、縫合等を行わせていた。
・・・その時はまだ私には分からなかった。
　彼が何を考え、そして何について考えるのを止めてしまったのか・・・
相川は、手術に立ち会ったり、村木の勧める医学書を読んで知識を得ていたが、高卒で医療系の資格は全くなかったため、他の看護師ら職員から反発を受けていた。
・・・人口500人にも満たないこの島で、そんなのは建前。綺麗ごとなんだ。
　東京から船で何時間もかかる、こんな小さな過疎の島の人々にとっては、どうでもいいことなんだ。
　この島で彼は、ニセ医者にさせられようとしていた。
　その運命のいざないに、彼は身を委ねていた。
　私はそれでいいと思っていた・・・
看護師の鈴木明子（稲森いずみ）だけは、相川を温かく見守ていて、彼の必要とする医療器具を探して渡す。
明子は、オペの練習のためにその医療器具を使うのだと思っていたが、実際は相川の趣味であるボトルシップの製作に使っていたのだった。
相川は明子に「いつだったか、所長に自信作を差し上げたんです。そしたら『お前は手先が器用そうだ』って。マストの糸の結び方は、オペの縫合の技術を応用しているんです」と話す。
すると明子は、相川の手を取って「前に所長が言ってた。優秀な外科医は指が綺麗なんだって。あなたの事が大好きなのよ、所長は。嫌だったら断ればいいだけの事。だって違法行為じゃない？医師免許もないのに、今日なんかオペの助手までさせられて」と話すと、相川は「僕には自分が無いんです」と話すが、自分の過去については話そうとしなかった。
別の日の朝、村木所長が酷い二日酔いのため、ぜんそくの発作を起こした老人の往診を相川に頼み、明子と共に出掛ける。
その帰り道、観光に来ていた大学生のうちの一人・田坂亜希子（木村文乃）が岸壁にたたずんでいるのを見た相川は、「死ぬ気だ」と言って、亜希子に駆け寄って声を掛ける。
相川は、亜希子を見晴らしの良い場所に連れて行き、雑談をして別れるが、まだ亜希子の顔色が怪しかったので戻って「ダメですから。ダメです」と声を掛けると、亜希子は「ありがとうございます」とお礼を言う。
診療所では、看護師長・垂水節子（キムラ緑子）が村木所長に対して違法行為について苦言を呈していたが、村木は「こんな島に若くてまともな医者なんか来てくれるはずねぇだろ。島の者はみんな知ってることだ。村長だって駐在だって。あいつは真面目だし、物覚えもいい。手先も器用だ。何より指が美しいんだ。この島じゃ医者は俺一人だ。俺が倒れたらどうなる？緊急のオペが必要になったら、誰がやってくれるんだよ」と言い放つ。
診療所に腹痛の幼児がやってきたため、村木は帰所した相川に触診をさせると、相川は急性虫垂炎と言い当てる。
緊急オペが行われ、村木は相川に執刀をさせる。
手術は無事に終わるが、相川は腕の震えが止まらなくなる。
村木はお酒を明子に託し、明子はそれを持って相川のアパートを訪ねていく。
相川は腕の震えが収まらず「自分のしたことの恐ろしさが今になって・・・。もしあの時手元が狂って、取り返しのつかないことになってたと思うと・・・」と話すと、明子は相川を抱きしめて「驚いた、あなたの縫合の仕方。もしかしたら所長よりうまいかも。そんなに怖かった？」と語りかける。
すると相川は「それが、よく分からないんです。オペの最中は、恐ろしい事をしているのに、怖くはなかった。楽しいって思ってた。こんなの変ですよね」と言った後に話を逸らそうとするが、明子に押し倒されて、二人はそのままベットへ向かう。
翌日、村木は知人の葬儀で熊本に行くから数日留守にすると言っていなくなる。
その晩、亜希子が激しい腹痛で診療所に運ばれてきて、出血の様子と触診から、子宮外妊娠の可能性が強いことが分かる。
その日は嵐でドクターヘリも来ることができないことから、明子は「相川さんがやるしかないです。命に関わります」と言い出す。
相川は急いで医学書を読んでいると、亜希子の父親で東京の田坂総合病院院長・田坂雄一郎（内藤剛志）から電話が入り、明子の容態を聞かれた後「先生のお名前は？」と尋ねられ、相川は恐る恐る名乗る。
処置室に行った相川に対して節子は「やっぱり無資格医に違法オペをさせるわけには・・・私たちも共犯になる」と反対するが、明子は「じゃあ、このまま彼女が死ぬのを黙ってみてろと？」と言う。
すると村木から電話が入り、村木は相川に対して「輸血を続けてすぐに開腹しろ。ぐずぐず言わずにやれ。やらないとその患者、死ぬぞ！」と言って、手術内容を指示する。
相川は手術を始めるが、亜希子の腹腔内の出血が止まらず、必死に出血の箇所を探すが中々見つからず、懸命に処置して縫合する。
亜希子の血圧は下がり続け、脈拍もふれなくなってきたため、相川は「僕は彼女のお腹の中をさんざん引っ掻き回した挙句、ただ縫うしかなかった・・・殺した・・・」とうなだれるが、輸血等により亜希子の血圧と脈拍は回復する。
相川は、目覚めた亜希子に「もう大丈夫ですから」と声を掛けると、亜希子は「別に良かったのに・・・私なんか助けてくれなくたって。でも、ありがとうございます」と言われる。
・・・この男がどういう人間なのか、もしかしたらこの時もまだ私には分かっていなかったのかもしれない。
　そして彼自身も、自分がどういう人間なのか気づいてはいなかったのかもしれない。
　その時はまだ・・・


というような内容でした。

いやぁ・・・ドロドロしていましたね。
血が・・・そこじゃないか（でも、そこもドロドロしてたぁ）
暗いドラマだろうなぁ～とは覚悟をしていたのですけどね。
でも、なかなか真剣に作っているなぁとは感じました。

ただ、終盤に「分からないよ！止まらないよ！」「どこでもいいから縫って！血を止めて！」
で、どうして、どうやったら亜希子が助かるの！？
思わず（笑う所ではないだろうに）笑ってしまいました
あそこだけ、ちょっとやりすぎと言うか雑と言うか・・・
大量に出血する手術だったのだろうけど、あんなにパニクっていたら・・・
取りあえず縫った所が、たまたま当たっていたということ？？
ちょっとこの場面は残念でした。

無資格医が医療行為をするのを肯定するつもりは全くないのですが、そこは百歩譲って、
足の怪我の処置まではまぁ・・・
でも、開腹手術はどうなんだろう？？
手術をしなければ助からない状況だった時に、それでも島の人達は「若先生に！」ってなるのかなぁ？？
そういう時はもう「諦めるしかない」と思うのが今までの常識だったのですが・・・
村木が「自分が島を離れた時にまさかの事があった時に後悔しないために」相川を養成しているような。。。
村木が、熊本にいるって言っていたのに東京にいたのは何故なのかも、これらの違法行為に関わるのかなぁ？？

あと分からなかったのが、明子がなぜあんなに積極的に相川の違法行為の後押しをするのかなぁ。
父親の介護体験から来るものなのか？もっと別な何かがあるのか？
これから分かってくるのかなぁ？？

・・・と、疑問点がとても多いのですが、もう少し観続けようと思います。
ただ、昨日リアルタイムで観ていたのですが、ダンナに「ヘッドホンつけて観てくれ」と言われてしまいました
手術（出血）シーンが苦手な人なので。
あと、感想を書くのは翌日になります（23時から記事を書くのは金曜・土曜のみにしています）。

無精ひげの長谷川さん、なかなか似合っていましたね。
そして、指が案外細いんですね・・・綺麗でした。
無気力な感じが、また良かったです。
これから変貌していくのかなぁ。

それにしても「明子」と「亜希子」・・・
ややこしいですね

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