K2スタイル

日々の建築設計に関わるお話しです。

造作収納-1

2009-11-27 | デザイン
造作収納1:ユニット家具編

新築時に家具も一新される場合は、造作家具でまとめる方法があります。
造作家具の利点は、空間の寸法にぴったり納まる事と空間の仕上げ・色合いに合わせられる事。

事例は全てユニット家具です。家具的なキッチリしたイメージで作る場合、寸法・素材など全てを
オーダーメードでとなるとコストがグンッと上がってしまいますので、半規格製品をお勧めする事が
多いです。
製作寸法が小刻みに分かれていて、扉素材も豊富ですので組み合わせで色々なバリエーションを
作る事ができます。
収納内部にはハンガーパイプ・可動棚・カーゴ・引出しユニットなども組み込みできます。

左から、
・オフィスで書類キャビネットとして使用
・建築的に補強したキャンティレバー(片持ち材)で浮遊するTVボード
・オープン書棚と扉付き収納
・勾配天井との組み合わせ
・アクセント壁面として構成

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K2WORKS さいたま市浦和の建築設計事務所 ケイツーワークス

階段

2009-11-16 | デザイン
垂直方向の動線をになう階段。

設置する場所・空間が異なれば、そこに求められる形態も変わります。
また、階段の形態も空間の質に変化を与えてくれます。

事例左から、

・存在感を抑えるために空間の質と同化
・異質の仕上げを施して上下方向の動きを表現
・強化合わせガラスの踏板で光を透過
・下部収納と一体の固まりでオブジェ化
・2階へ上がる線路の如く
・スキップ空間を軽やかに繋ぐ

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軽やかに見せる事と相反するのは強度。
スチール階段は揺れやすく、どこを補強すれば部材断面を抑えられるか、また、
その場にマッチする手摺り形状やその取り付け方をどうするか、と細部に渡って
神経を使うところです。


K2WORKS さいたま市浦和の建築設計事務所ケイツーワークス

ドライエリア

2009-11-12 | デザイン
地下室の採光・換気環境を良くし、空間の広がりを得るためのドライエリア。

広くとるには敷地に余裕がなければできませんが、小さくても室内環境はずっと良く
なります。注意したいのは雨や地下水などの処理で、通常はドライエリア床下にピット
を設けて湧水ポンプを設置します。外側だけでなく、室内側のコンクリート壁・床の
微細なひび割れから湧水が進入する事もありますので、内部の壁・床は2重にして
排水経路を確保し、先の湧水ポンプがあるピットまで導きます。

事例は上階バルコニーと組み合わせたドライエリア。
1本の竹が手前アプローチと奥の空間を分節する役割を果たしています。



K2WORKS さいたま市浦和の建築設計事務所 ケイツーワークス

バルコニー

2009-11-10 | デザイン
空間に広がり感を与えてくれるバルコニー。
開口部の大きさ・サッシ形状など境界部分のデザインや、仕上げ素材、バルコニーの
大きさによって内外の連続性や雰囲気が変わります。また、手摺りの高さや構成は
周辺環境を考慮して変えています。

事例は開口部に大きな木製建具を使い、それを全て引き込んだ状態です。
建物際の雑多な近景を遮断しつつ、遠景を大きく取り込むように構成しています。
前回の勾配天井と組み合わさった空間ですが、構造柱が内外の緩やかな区分となっ
て内部の落ち付き感を保ってくれています。



K2WORKS 埼玉・東京エリアの建築設計事務所 ケイツーワークス

勾配天井

2009-11-09 | デザイン
吹抜けに似て、垂直方向の空間にボリュームを与えてくれるのが勾配天井です。
上部屋根の小屋裏空間を利用しますので、天井裏の断熱を良くしてその上に通気
層を確保する事が大切です。
照明は天井の高い部分に間接照明を反射させたりペンダント照明を使うと夜間の雰
囲気が良くなると思います。
天井面に照明器具を設置する場合は電球の交換がし易い構造のものがお勧めです。
脚立でもとどかない場合は昇降式の照明器具もありますが少し高価です。
ダウンライトを使用する際は傾斜天井用の器具でポール式電球交換具が使える構造
のものにしています。

事例のように、外壁面軒高レベルの梁(胴差)が外部から風圧を受けるような形状の
場合は、直交方向に梁を設けて耐力を確保します。



K2WORKS 埼玉・東京エリアの建築設計事務所 ケイツーワークス