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書で表現する金子みすゞの世界

2011年05月02日 15時03分22秒 | お知らせ
=その優しさに近づきたくて=(徳島市ふれあい健康舘にて)




最初に、去る3月11日の東日本大震災にて被災されました方々に、謹んでお見舞い申し上げます。
この未曾有の大災害によって、被災地はもとより日本中に大きな衝撃をあたえ、まさに国難ともいう
べき大惨事に直面しているわが国にあって、いま金子みすゞという童謡詩人が、静かなブームになって
いるのをご存知でしたか。
連日のように、テレビやラジオを通じて紹介される彼女の作品が、空前の大災害をのりこえ、力強く
復興に向けて立ち上がろうとしている人々の心に、人としての真のやさしさと、逆境にも負けない
不屈の勇気を与え、ある週刊誌が「誰でも暗唱できるくらいに聞いた」と表現するくらい、日本中に
大きなセンセーションを巻き起こしています。今回のギャラリーに出展した書家の鎌倉志存さんも、
そんな金子みすゞの世界に魅せられ、何とか彼女のやさしさを、“書”によって表現できないだろう
かと考えて、作品づくりに取り組んできた一人であります。
金子みすゞの詩を書で表現するという創作活動を始めるにあたって、鎌倉さんが特に心がけたことは
、商業デザイン風の書体にならず、できるだけ古典の“臨書”に立ち返った表現をしてみたい、その
ことで一人でも多くの人たちに、彼女のやさしさを少しなりとも味わってほしいーという想いをこめて
、取り組んだそうです。
今日のギャラリーの中には、マスメディアを通して日本中の人々に、人と人とが手を結んで、やさしく
助け合うことの大切さを語りかける作品も出展していますので、鎌倉さんがそれをどう表現しているのか
、是非ともご自分の目でご覧になって、確かめてみて下さい。
巨大地震の災厄から、雄々しく立ち上がろうとしている私たちひとり一人にとって、いま何が一番必要
なのかという視点から、金子みすゞの世界を心静に味わっていただきますならば、幸いであります。     

平成23年4月




    多くの皆さんに観ていただきたくて、愛媛のメンバー早朝より設営に出かけました。