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「理想的な淡水水槽」 10.2.5. 酸素とドライフィルター 後編


デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」

10.2.5. 酸素とドライフィルター 後編


※10.2.5. 酸素とドライフィルター 前編より続く


ドライフィルターと水槽内の酸素濃度との関係において、さらに面白い反応が起こるのが、取り去ったドライフィルターを再び設置した時である。これは酸素濃度計によって記録されたグラフ(前編参照)から、明確に見てとることができる。それまで示していた酸素濃度を表す緩やかなカーブに乱れが生じ、日中と夜間の酸素濃度に94~100%の飽和状態が見られたのである。

さらに驚くことに、この時水槽の中では、我々が何度も足を運び詳しく研究したタイ南部のKhlong Nang YongやKhlong Kam Phuamといった小川(クリプトコリネ・アルビダ、ウトリクラリア、ブリクサ、マツモ、バークレア、クリヌム・タイアナム、アメリカンスプライトなど多様な種類の水草が繁茂している=本書4.1.14.1.2参照)とまったく同じ状態の酸素の濃度や濃度変化が観察されたのである。これらの小川においては石や砂利の上を流れる水の動きによってガス交換が促進されている。季節や時間帯によっては8.5~9.5mg/ℓ、そして時には12mg/ℓ(25℃~26.5℃)もの酸素濃度が測定された。

つまりドライフィルターには、水槽内の水流などの条件を自然下と同様の状態に近づける効果があるのだ。


健康で良好な状態にある水草が優れた浄水効果を持つことは
学術的に証明されている。水草のこの能力はアクアリアナーだけ
ではなく、下水処理のプロフェッショナル達にも利用されている。







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