デュプラメソッド「理想的な淡水水槽」
10.3.1. 水草は魚を病原菌から守る
水槽における水草のより広範な役目として、水槽の水を魚の病原菌が少ない衛生的な環境に保つというものがある。健康に成長している水草水槽の中では、エアレーションによって人工的に酸素が供給されている水槽に比べて魚の病気がはるかに少ないという事実には、きちんとした学術的な基盤がある。
これは水草が単に水やミネラルなどの栄養素、二酸化炭素(CO2)だけを吸収するのではなく、有機炭素の結合体をも摂取するということに由来している。有機炭素には、水槽の生物に害を与える有害物質も含まれているのだ。
既に数年前クレフェルトにあるマックスプランク研究所(Max-Planck-Institut)が、水草によって病原菌が集中的に分解されたと発表し、大変なセンセーションを巻き起こした。今日では汚水処理場内での水草を利用した浄水実験が、ドイツ国内だけでなくオランダ、ルーマニア、イスラエルなどでも行われている。水草は様々な物質を含んだ水の中からフェノールやシアンカリ、洗剤さらに多量の微生物まで取り除くことが確認されている。
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