ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

携帯電話のSIMロック(2)

2007年01月26日 18時19分35秒 | ICT
先日日本の携帯電話のSIMロックの状況について教えてくれたドコモに勤める友人が、会議のため上京すると言うので、新橋駅で待ち合わせランチを一緒にとる。

私の質問「SIMロックを解除したら本当に携帯電話端末は値上がりするか」をぶつけてみる。彼の答えはYES。

今の携帯電話の値段は、1円や0円という、補填が行われていることが誰の目からみても明らかなものに限らず、全て携帯電話事業者が1台につき何万円も補填していて初めて可能になっている、と言う。

私の次の質問、「携帯電話を作るコストが高いのは、通信事業者がメーカーに日本の独自仕様で作らせているためではないのか」。これに対する彼の答えはYES&NO。

携帯電話の仕様の中には、iモードだとか着ウタだとか日本マーケット固有のものから、日本語対応に必要なものの他、通話に必要となる基本的なものがある。

1番最後の基本仕様の部分については、第3世代携帯電話で国際的に使用することが合意されている2GHzの周波数帯の他、ドコモの場合800MHzと1.7GHzの合計3つの周波数帯を使用しているという。これら3つの周波数に対応するためのコストがばかにならないらしい。海外で使われている第3世代の携帯電話を日本に持ちこんで使おうとしても、2GHzの周波数を使っているエリアでは使えても、その他の周波数帯を使っているエリアでは使えないといったことが起こる。メーカーが自分のブランドで売る場合は別だが、ドコモがそういう中途半端な端末を売ることはないだろうということだ。

ノキアのE61がそのあたりの課題をどうやってクリアしているのか(またはしていないのか)興味が湧いてきた。ドバイに帰ったら、日本仕様にするためにどれだけコストがかかっているかを推測するために、早速値段を調べてみることにしよう。

周波数帯の問題は将来整理される見通しと言うことだが、電波行政がからんでくるのでいろいろややこしいらしい。SIMロック解除も、私が思ったほど簡単ではなさそうだ。

「ここが変だよ、日本の電気通信」というテーマでは、山ほど書きたいことがある。今日はこの辺にしておこう。






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