ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

麻薬

2007年05月10日 23時42分00秒 | 法・制度
ドバイがこれまでのところ喫煙について寛容であると書いた。麻薬については、どうだろうか。

5月9日付のガルフ・ニュースの3面の記事が目にとまった。27歳のギリシャの警官が、ドバイ空港で0.17グラムのマリファナを所持していたのをみつかり、4年間の投獄後強制送還されるという判決がくだされた、という記事だ。

被告代理人弁護士によれば、マリファナは被告がモルジブ(麻薬所持は犯罪ではないそうだ)で休暇をとった際に誤ってハンドバッグに紛れ込んだものとのこと。

被告は無罪を訴え次のように述べたという:「ハンドバッグは友人から借りたもので、生まれてから一度も薬物を使用したことも所持したことはない。そもそも、(警官として)薬物使用者を逮捕する立場にある自分がそんなことをすることはありえない」

なんだか、映画「ミッドナイト・ラン」を彷彿する話だ。もしも、彼がいうように、なにかの拍子に麻薬が紛れ込んだとしたらどうだろうか。仮に、判決がみとめたように自分で使用するために所持していたとしても、判決は少し厳しすぎはしまいか。日本なら、初犯の場合、執行猶予がつきそうだし、ビジターの外国人は強制送還してしまうのではないか。

この判決、おそらくは上訴されるのだろう。なんでもありのようにみえるドバイでも、時折イスラムの厳罰主義が顔をのぞかせる。この事件も、その一例だ。

ヨーロッパでは、国によってはマリファナが規制されていないところもあると聞いたことがある。

当たり前のことだが、自分はこの国に外国人として滞在を許可されて来ており、この国の法律の支配下にあるということを、あらためて肝に命じたい。

なお、私はたばこも吸ったことがないくらいで、いわんやマリファナを吸ったことも、興味もない。念のため。

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