おじさん日記 ~Okinawa Self-Diving Log~

セルフダイビングのブログ。ログや写真や器材が中心ですが、その他ダイビングに関係ないことも好き勝手書いています。

日本料理 花風 コスタビスタ@北中城

2017-01-22 22:03:13 | 沖縄観光・食べ歩き
妻も臨月に入りました。リゾートランチ巡りができるのもあと少し。


今日は北中城にある「EMウェルネスリゾート コスタビスタ沖縄」に行ってきました。いつもの通りランチビュッフェへ。ランチビュッフェをやっているのは、
・カーサヴェルデ(洋食)
・日本料理 花風
の2つ。和食ビュッフェもいいなと思って「日本料理 花風」に入りました。


ランチビュッフェは1人1,980円。今回もコープのランチ券を利用。ランチ券は1,900円で、コープなのにたった80円の割引だった。まあ仕方ない。


庭園を見渡す店内。


和食ビュッフェなので寿司もあります。


小鉢の料理は15種類あったかな?


豚のしゃぶしゃぶもあります。


天ぷらは頼んでから揚げてくれるのでサクサク。

寿司→天ぷら→しゃぶしゃぶ→寿司→天ぷら→しゃぶしゃぶ→・・
と、この3つをローテーションして、満腹になりました。

とても美味しかったです。和食って良いですね。日本人で良かったと思う瞬間。


そうそう、このホテルで気になったのが、いたるところにある「EM」の文字。


セレクトショップはもちろんのこと、


何だこれ?と思う看板まで。

そこで、EMとやらについて調べてみた。そしたらとってもヤバイやつだった。以下、長くなるしコスタビスタが好きな方は気を悪くするかもしれないので、無視してもらって構いません。

以下のリンク先にある「EM研究機構」によると、「EM(通称:EM菌)は乳酸菌や酵母など人にも環境にもやさしい微生物たちの共生体です。」らしい。
http://www.emro.co.jp/index.php
なんてざっくりとした定義だ。

そもそもEMとは、比嘉照夫という琉球大学農学部の名誉教授が提唱しているものらしい。この爺さんが連載している以下の記事によると、
http://dndi.jp/19-higa/higa_27.php
「EMをベースに作られたEMXゴールドは、C型やB型肝炎のウイルスを完全に消滅し得るという事例が多数、確認され、エイズはもとより、ヘルペス、インフルエンザ等々のウイルスに対しても万能的な力を発揮しています。」とのこと。

・・・。

この時点で分かる。これは信用してはいけないやつだ。本当にそんな力があるなら今頃ノーベル賞とっているよ。仮にその力が本物であれば、普通に研究して論文を書けば世界中で薬として大売れします。通販でよくある個人の感想レベルではなく、対照群を設定して、人への効果を検証するのであればできる限り盲検化してね。

この人の主張を見ると「数百もの論文を出していて科学的には証明されている」という主旨の発言が多いのだけれど、肝心の論文が通販レベルなんですよね。論文なんて、所詮は自分の主張を論じている文章に過ぎず、論文が信頼に値するかどうかはその内容による。信頼に値しないクソ論文を何百も書いたところで、科学の世界で認められることはない。

挙句の果てに、朝日新聞や様々な学者に批判された(そりゃ批判されるよ)ことに対する以下の反論の記事で、
http://www.ecopure.info/rensai/teruohiga/yumeniikiru62.html
「EMは、そのいずれにも該当せず、科学的検証はまったく必要なく、各試験研究機関もEM研究機構の同意なしには、勝手に試験をして、その効果を判定する権限もありません。」とまで言っている。

再現性のない科学は科学でない。研究も論文も捏造しようと思えばできる。自分だけでなく他の科学者が同じ方法で研究して、それでもやっぱり効果があったり良い結果がでるということで初めて、捏造とか誤りとかではなくて本当にそうなのだと認められる。

それを、「自分たち以外は勝手に調べてくれるな」というのは、中世の魔術師ならともかく、現代の科学者がやることではない。これは科学ではなく宗教ですね。

しかしこのEMとやらは、沖縄で随分と大規模な事業展開をしています。EM研究機構http://www.emro.co.jp/hotel/index.htmlによると、「私たちEM研究機構では、(中略)、2006年4月に沖縄県北中城村においてEMウェルネスセンター(ホテルコスタビスタ沖縄、EMスパ コラソン沖縄)を開業いたしました。」とのこと。なんとこのホテルはEM研究機構が作ったらしい。すごい規模の団体だ。


どうりでビュッフェにもEMウォーターとやらが置いてあった。味はただの水だったけれど、EMというのだから何かの微生物でも入れているのか?


何だEMカプセルって。食品であれば発酵食品とか有機野菜とか、一応理解はできるけれど(EMとやらとは関係なく)、カプセルってなんだ。ヨーグルト的なものを塗ってカプセルに入るのかな?

誤解のないように言っておくと、できるだけ農薬を使わずに野菜を育てる農家の方々の取り組みは素晴らしいと思うし、発酵食品を含めて微生物とうまく付き合っていく姿勢も共感できる。

ただ、EMという、そもそも何を指しているのか明確でないものが、この世界の問題すべてを解決するかのような主張をし、しかもそれを「科学的な」効果として謳っているところは、科学者の1人として許容できない。


これ、沖縄で大きな事業になっているのがとても心配ですね。沖縄の貴重な産業(特に農産物)がEMとやらの効果としてEMの名で宣伝されてしまっているので。。

こういうインチキな主張は、似非科学とかニセ医学とか疑似科学とか言われています。

似非科学にはEMの他にも、
・マイナスイオン
・デトックス
・水素水
といったものが身近にありますね。何となく科学的なようで、健康に良いような響きだけれど、落ち着いて考えると何を意味しているのかよく分からず、当然効果も証明されていないものたち。こんなもの買っちゃダメですよ。


・何となく効果がありそうな名前が付けられる
・万能を謳う
・何らかの権威が勧めている(逆に言うと科学的に示せないので権威の一言に頼るしかない)
といった共通点があります。


権威にはいろいろあります。トンデモ教授だったり、インチキ学会だったり、カルト医者だったり。学会と言えば素人は騙せそうな気がしてしまいますが、学会なんてどんな内容でも人数が1人だけでも作れます。以前問題になったホメオパシーだって学会はあります。医者だってたくさんいるのだから、とんでもないことを言い出す奴だって中にはいます。「ガンは放置していい」と言い張る医者さえもいる始末。「がんもどき」理論の近藤誠。死ねばいいのに。医者やめてくれ。

話がとってもそれた。EMはインチキ科学ですが、コスタビスタのお店で出てきた野菜は美味しかったです。ホテル内はどこを見ても「EM」で鬱陶しいですが、それが気にならなければ料理は美味しいので行っても良いかと思います。


2 コメント

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笑ったー (かとー)
2017-01-23 12:08:09
EMってよくわからないけど、前にこのホテル泊まってホテル内がEM表記だらけでEMってなんだか体に良さそう(* ̄∇ ̄*)とまんまと洗脳された夫婦です。笑笑
注)信者じゃないよっ!!

でも野菜はなんだか美味しいよね🎵EMとか関係なくなく、作ってる人が一生懸命作ってるんだろうね(^^)
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EM (snowman)
2017-01-23 23:54:35
うん、野菜おいしかった!かとちゃんの言うとおり、野菜が美味しいのは農家の方の努力の結果だと思うよ。

農業については素人だから詳しくないけれど、EMの商品って数ある微生物資材(化学肥料ではなく微生物をつかった肥料)の1つだから、農家の方が上手く使えば効果はあると思うよ。もともと化学肥料に頼らず美味しい野菜を作ろうとする熱意がある生産者がこういった微生物資材に興味を持つと思うので、EMの商品を使った野菜が結果として美味しくなるのも分かる気がする。

問題はEMの商品が数ある微生物資材の1つに過ぎないにもかかわらず、開発した爺さんが「何にでも効いてこれを使えば世界の問題すべてを解決する」みたいな主張をしていること。

そして、実際に使って効果があったと感じた人の一部が、爺さんの言うことを鵜呑みにして信者になってしまっていること。

たぶんEMを使っている農家の方の多くは、微生物資材の1つとしてEMを上手く使っているだけであって、爺さんの戯言を信じてはいないと思う。

このEM、商品自体は微生物資材としての効果はあるけれど、開発者の爺さん(よりによって琉球大学の名誉教授)の言っていることはメチャクチャだという、他の疑似科学とは違った性質を持っている。

一概に効果がないと断罪できないことがまた深い問題を引き起こしていると思うんだよねー。これについては自分の知識と思考の整理のために数日後にまたまとめる予定。誰も興味ないと思うけれど。笑
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