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D3(FX)は不便な銀塩に逆戻りだ

2008-01-08 00:21:31 | Weblog
D3(FXサイズ)を使って感じたことは、忘れていた銀塩フィルムの頃の使いにくさを思い出したことです。

不便さ1:レンズが開放で使えない

いかに単焦点レンズといえども、中には開放は周辺光量の低下が目立つし周辺の収差が大きいレンズがあります。
従って、銀塩フィルムの頃は、レンズは絞って使うものでした。
開放F1.4のレンズでもF8で使うものでした。

それがDXになって、画質の良い中心しか使わなくなったため、周辺光量の低下はまず問題でなくなった。
FXだと周辺部で他の収差も悪くなるが、DXだと(多少の甘さはあっても)開放でもそれなりに使えるし、半段も絞ればピクセル等倍でない限り大丈夫になった。
つまり、レンズを使う上で、絞りの制約が大幅に少なくなったわけです。


不便さ2:ボケすぎる

35ミリフィルムの頃はそれしかなく疑問に思いませんでしたが、DXを使うようになって、ボケすぎることがなくなりました。
このため、主題と背景のバランスの良い作品が出来るようになりました。
銀塩の頃はどんなに景色の良い場所でポートレートを撮っても、背景がボケすぎてカラフルな風船の前で撮っているのと変わらない写真しか撮れませんでした。
絞ればいいといっても、シャッター速度が遅くなって手持ちだとブレるのでダメでした。
それがDXになるとちょうどF3.5位が良い感じになるわけです。

その感覚でD3(FX)を使えば、やはり銀塩の不便さが表れて、写真は悪くなりました。



もともと35ミリフィルムカメラというのは、画質の条件で出来た規格ではなく、
たまたま存在した映画フィルム(35ミリ映画)を使えるように作ったものです。
それも映画フィルムは上下に動くので、横幅35ミリから、両側のパトローネ(穴)やトーキー音声部分等を外すのでもっと小さなサイズになります。
カメラはフィルムを横に使い、横36ミリ、縦24ミリになったというだけのこと。
つまり35ミリフィルムサイズというのは、画質やボケ量で決めたサイズではなかったわけです。

であれば、いつか35ミリの呪縛を取り払って、新たな視点でサイズを検討しても良いわけで、結果としてDXが本当は一番良かったということです。

D3(FX)の発売で、かえってDXの良さが引き立ったわけでした。

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1 コメント

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その通り!! (アッシー)
2008-12-23 23:46:19
これこそ正論です。ボケが綺麗だとか汚いとか言う人がいるけど、どこで撮ってるか?わからないくらいぼかしてどうするの?って思ってしまう。
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