昨日のことなんですが…。
公園の生垣に、勢いよく殿介がダイブしまして。
あ~、また猫でも見つけたなぁ~と思って
「殿ちゃん!!猫さんは殿ちゃん嫌いなんだからダメよ!!」と殿介を引き戻したら
殿ちゃん、生垣の中から瀕死の猫を引っ張り出して来ました…
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まさに瀕死。
状態としては、もう数分も生きられないだろう状態でした。
ケガ等をしていたわけではなく、飢餓による衰弱であろうと思われました。
急いで病院に連れて行っても、絶対に間に合わないだろうと思いました。
でも見捨てるわけにも行かず「どどどどどど、どうしようっ
」と思っていたら
すぐ目の前にあるお寿司屋さんの御主人が
「あ~猫か。もう助からないな。役場に電話してあげるから」と言ってくれまして。
気がつけば、猫さんは完全に死んでしまっただろうな…という感じになってしまいました。
話に聞くと、その猫さんはノラさんが4匹産んだうちの1匹で一番小さい子で育ちも悪かったんだそうです。
お寿司屋さんの御主人は「役場の人来てくれるから、もう大丈夫だよ」と言ってくれたんですが
殿ちゃんはずっと、猫を見つけたまま伏せの状態でした。
まったく動かぬまま、猫さんの傍を離れませんでした。
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10分経っても、20分経っても、殿ちゃんは動こうとしません。
私も、このまま猫さんを放って、その場を離れる気にはなれませんでしたし。
お寿司屋さんの御夫婦が、そんな殿ちゃんを不憫に思って
『お寿司屋さんの卵焼き』を一切れくれて、殿ちゃんは「美味しい美味しい
」で食べたんですが
卵焼きを食べ終わったら、また猫さんの傍に戻って動きませんでした。
通り行く人たちも「猫が心配なのかね…」「死んじゃったのが分かってるのかね…」と
猫さんから離れない殿ちゃんに声を掛けてくれました。
30分程度経ったら、役場の方が猫さんを回収に来てくれました。
猫さんをずっと見守る殿ちゃんに「キミが見つけてくれたんだね、ありがとう」と言って
猫さんを連れて行こうとすると
殿ちゃんが「猫さんをどこに連れて行くのっ!?
」と高い声でキャンキャン鳴いて
「猫さんを連れて行かないでっ!!
」と暴れました。
「もう大丈夫だよ」と役場の人も、お寿司屋さん御夫婦も声を掛けてくれたんですが
猫さんが連れて行かれてからも「猫さんはドコに行ったの!?」と
近くの草むらの中や、側溝のフタの穴やらを、一生懸命探してました。
私は、「もう猫さんはいないんだよ」「仕方ない、仕方ないの」と言いながら
号泣するしか出来ませんでした。
あの猫さんは、一生のうちで一度でもお腹いっぱいになったことがあったんだろうか。
今、殿ちゃんが私に「猫さんがいない」と訴えてるように、何かを誰かに訴えかけることが一度でもあったんだろうか。
そう思うと、その短い一生が切なくて切なくて仕方なくてね…。
結局、その後の殿ちゃんが全然動こうとしない為、殿ちゃんを抱っこしたんですが
べったりと私にしがみついて、降ろそうとしても降りずに、家まで抱っこで帰って来ました。
家に帰ってからもいつもと違い、父さんが帰ってきても『家庭内キャバクラ』もせずに
一人で二階に行って、一人でボンヤリしていました。
殿ちゃんも、思うところが多々あったのでしょう…。
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仕方ないのは分かってるのですが…。
何とも言えない気持ちになった、一日だったのでした…。
…オチなら無い。
健気だった殿ちゃんに、応援クリックプリーズです…