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DROM SYNDROME #001 レギュレーションの読み方

2011年01月12日 00時40分35秒 | DROME SYNDROME

とりあえず、何かを進めないといけないと思い
まずは第一回ドロームシンドロームをアップします。

今回取り上げるのはレギュレーションの読み方について。
レギュレーションは文章で表記されているため、
解釈によってさまざまな受け取り方ができることがあります。
しかも、R/Cカーという機械を走らせる以上、
ときには劇的な進化を遂げたエクイップメンツの登場により、
あっさりと公平性が失われることもあるかもしれません。
したがって常に議論の対象となる部分ともいえます。

主催者サイドとしては、何よりも楽しいイベントを目指していますが
レースという競技である以上、厳格でなくてはいけないし、
参加者さますべてが正しく意図を汲み取ってもらえる内容が重要です。
これまでも不備が多く、参加者さまにご迷惑をおかけしていますが、
2010年度を例にその内容の読み方を考えてみます。
リピーターのみなさんには、釈迦に説法の内容もありますが
ここではこれからドロームに参加する方やR/Cビギナーの方、
またDDカーに触れたことがない方などを対象にしたいと思います。

まずはストックカークラス&スーパートラッククラス編です。

一応、ここではボクの個人的な解釈が含まれるかもしれないことを
予め申し上げておきますので「???」という内容があっても騒がず
冷静なコメントをいただければと思います。
また、あくまでも元主催者として”主催者の希望”も含まれるかもしれません。

なにとぞ、よろしくお願いいたします。

1.シャシー
1/10ダイレクトドライブのナロータイプ(最大幅180~205mmまで)。
 この内容は開催当時からほぼ変わっていないと思います。
当時はプロ10と呼ばれる1/10DDカーが国内でも各社から市販されており
それらを使えば、このレギュはクリアできる範疇のものでした。
現在は1/10DDカーが少なくなっていますが、アソシやCRC、コラリーなど
現在も数社からリリースされており、それらに強いショップで購入可能です。
自作シャシーを製作する場合は、最大幅など数字で指定されている要素を
クリアするよう、注意すればオッケーだと思います。


上からコラリー、アソシ、CRC。他にもいろんなマシンがあります。

2.最低地上高
路面から5mm以上で突起物がないこと。サスペンションがフルボトムした際、シャシーが路面に干渉しないこと。
 ドロームでは特に重要視されている項目です。全装備状態の1G(普通に置いた状態)で
路面から5mm以上のクリアランスがあること。そしてサスがフルボトムしたときに
タイヤ以外の部分が路面に当らないことがクリアの条件です。
このレギュはCSCの特殊舗装を傷つけないためのもので、
走行中に激しく接触していると判断された場合、走行中止が命じられる場合もあります。
本来、自転車競技専用のピストトラックを特別にお借りしているため、
この内容が厳守されないと、CSCの使用許可が下りなくなる可能性もあります。

3.モーター
市販されている17.5Tセンサー付きブラシレスモーターを1個のみ無改造で搭載すること。
※大会期間中に無作為でモーターの性能チェックを行い、不正が発覚した際には即刻退場、および、次年度以降の大会への参加を認めない。
 モーターに関しては過去に何度もレギュレーションが変わってきています。
それらは時代を踏まえた正常進化としてのものですが、
現在は全クラスにブラシレスモーターの使用が義務付けられています。
ちなみに2010では上記の通り17.5Tを無改造で使用することが義務づけられます。
ローターの交換はφ12.25~φ12.51までの範囲で交換可能です。
また、Kv値は最高で2800までという規定になっています。
Kv値の測定機材をお持ちでない方は車検後、いつでも本部で計測可能です。

4.バッテリー
市販されているR/Cカー用サブC6セル7.2V(ニッカド、ニッケル水素)バッテリー、またはハードケース入り(セミハードケースタイプは使用禁止)のLi-Poバッテリー(7.4V)、およびLi-Feバッテリー(6.6V)を使用すること。
※出走前に全車電圧のチェックを行う。
 使えるバッテリーは4種類です。ニッカド、ニッケル水素、リポ、リフェ。
しかしパワー面でのアドバンテージを狙ってリポを使う選手が大半を占めます。
で、リポに関してはハードケース入りというのが条件になっています。
これは硬い樹脂性のケースに入ったものを使ってください、という意味です。
ドロームではハードなクラッシュでマシンがバラバラになることもあります。
そんな状況ではクラッシュでバッテリーが破損し、発火する恐れがあります。
その危険を最低限まで減らす努力をしてもらうためのルールです。

ハードケースリポとはこのようなケースに入ったリポバッテリーです。

5.ESC
市販のセンサー付きブラシレス用ESCを無改造で使用すること。
 これは言葉通りです。市販品を使用してください。
内部の改造やプログラムの不正な書き換え、デバイスの取り付けはすべて禁止です。
ヒートシンク、ファンなどの取り付けはOKです。

6.ボディ
市販の1/10ストックカー用ボディを使用すること。(市販の1/10スーパートラック用ボディを使用すること。)
 これも言葉通りです。市販品であること、ストックカー(トラック)ボディであること。
ボディは各社からリリースされていますが、DDカーに強いショップさんに相談すると
間違いなく手に入るはずです。NASCAR用のデカールなども売られているので
合わせて入手すれば、比較的簡単にボディメイクができます。

ストックカーボディ

スーパートラックボディ

7.カットライン
実車に準じたカットが望ましいがボディの全長が変わらない範囲でのリアパネルカットは可能。
 これは主にリアパネルのカットに対するレギュです。
原則として全長が変わらない範囲でのリアパネルのカットは自由です。
リアパネルは空気の巻き込みなどを考慮してカットする選手が多いです。
ただし、カナード翼などの付属物を追加してはいけません。

写真はやや形状を残していますが、リアパネルをそっくりカットするのが主流。

8.ウイング
ボディの全幅、全高を超えないサイズの直付けリップスポイラーもしくは外付けクリアウイングのみ。
 リップスポイラーとは、かつて実車NASCARのストックカーに装着されていたもので
トランクリッドの最後部に立てられています。現在は旧型マシンを使うネイションワイドで
こうしたスポイラーを見ることができます。実車のトップカテゴリーはすでに変わっていて
COTと呼ばれるマシンはGTウイングのようなウイングが装着されています。
レギュに書かれているクリアウイングとは古くはキンブロー社製に代表される
透明のウイングで、主にダウンフォースよりも左右の翼端板による直進安定性や
走行全体における安定性の確保が装着の主な目的です。
クリアウイングはボディへの直付けが禁止されているため、
ワイヤー(ピアノ線)を使って固定するのですが、
その際にウイングボタンと呼ばれるパーツが必要になります。
昔は普通に売られていた部品ですが、これまた現在は入手難です。
樹脂製ですが、コーセーさんから以下のウイングボタンが発売されています。

http://www.kose-rc.com/option/IMGUP/option_img_k1631.htm
ウイングはどちらを装着してもOKですがほとんどの選手がクリアウイングを装着しています。
キンブロー製のクリアウイングは、入手が難しく、自作ウイングを装着する選手も。
ドロームの記事やドローマーの方のブログの写真などを参考に製作するのも手です。
スーパートラッククラスはリップスポイラーのみ装着が認められています。

クリアウイング


リップスポイラー

9.カラーリング
実車ストックカー(スーパートラック)の雰囲気に準じたものが望ましい。
 これはあくまでも主催者からのお願いです。ドロームは当初、実車さながらにバンクを走る
"NASCARごっこ"としてスタートしたイベントでした。
それゆえ、よりカッコよくR/Cカーの遊びを楽しもうじゃないか! という意図があり
このようなレギュレーションが用意されているというわけです。
(第一回ドロームではパトランプつきのペースカーを持ち込んだ選手も!)
要するに、スケール感満点のカッコイイマシンの写真で紙面を飾りたい! という
編集部の希望がこのレギュというわけなのです。
かつてはスリックス製やオートグラフィックス製のナスカーデカールが豊富にありましたが、
現在は絶版となっていて入手難のうえ、古いカラーリングのものしかありません。
ボディメイクテクニックのある選手はPCを使って自作デカールを製作したりしていますが
ビギナーにはちょっとハードルが高い内容であることは否めません。
そこで、実車には存在しないものの”こういうカラーリング、ありそう!”という
それらしいカラーリングを施す手法が”フィクショナル”と呼ばれるカラーリングです。
自由にスポンサーデカールなどを使うことで、とてもかっこよく仕上がります。
フェンダーデカールなど、細かな部分を実車同様とするのが
クールに仕上げるひとつのキモでもありますが、
まぁ、そこは自由に楽しんでいいんじゃないでしょうか。
フィクショナルのいいところは、人とカラーがカブリにくいことはもちろん
かっこよく仕上げれば実車モチーフ以上に注目を惹くこともできます。
センスを活かして最高にかっこいいボディを作ってみてください。

実車、ジェフ・ゴードンのマシン

フィクショナルのカラー。実在しないけれど、それっぽいですね。

10.アンテナ
黒い塩ビパイプを使用し車外に露出させること。2.4GHzのアンテナが短いものは露出させなくても可。アンテナキャップは使用不可。
 これはやや古い内容になりますが、27MHzなどのバンドを使用する場合、
確実に電波をキャッチし、ノーコントラブルをなくすためのレギュです。
現在は2.4GHzを使う選手が多いため、あまり意味のないレギュになりましたが、
気に留めておいて欲しいレギュのひとつです。
アンテナキャップは脱落する可能性があるので、禁止となっています。
ピストトラックでは自転車が走るため、あらゆる部品の脱落を避けるのがマナーです。
イベント終了後には、スタッフがピストを歩いて何週もしながら、
脱落した部品やネジなどをくまなく集めているのです。

11.タイヤ
市販のものであれば加工可。グリップ剤のほか、あらゆるケミカル剤の塗布は禁止。
 ストックカークラスとスーパートラッククラスにおいては、
ほとんどの選手がBSR製のキャップドタイヤを使用しているのではないでしょうか。
1個で3000円前後とかなり高いタイヤで、参加者には泣き所でもあります。
DDカーの場合、リアハブがBSRのようなホイールに対応した4本ネジ固定のため
おのずと選択肢はBSRのみになってしまいます。
そしてスポンジタイヤではグリップを得ることが難しいので、キャップドタイヤを使うわけです。
キャップドタイヤとは、スポンジやインナーフォームの上から、
粘度の高いラバーを被せて作られたタイヤで、自分でキャップドタイヤを製作するための
キャップラバーもタミヤ製などでリリースされています。
キャップドタイヤはDDカーに強いショップで入手することができますが
国内ではほとんどニーズがないタイヤなので、ドローム開催の数ヶ月前から
予約を受け付けることが多くなるようです。

原則としてビギナーにもBSRがおすすめです。

12.バンパー
安全のため、ウレタン製のバンパーを装備すること。
 ドロームでは100km/hにも達する速度が出るため、マシンがクラッシュした際、
またコースを飛び越えてピットに飛び込んだときのことを考慮し、
ウレタンバンパーの装着が義務付けられています。
必ず、ウレタンバンパーを装着してください。
クラッシュの際、自分のマシンを守ってくれるばかりか、
相手のマシンも傷つけることを減らしてくれます。
マーシャルにぶつかったときや、コースを飛び出して人に当たったときなども
同様に対象を守ってくれることに役立つのです。

ウレタンバンパーはマシンも人も守る重要なパーツです。

13.その他
AMB社製マイポンダーを装備すること。
 タイム計測のために、マイポンダーが必要になります。
ポンダーは高いアイテムなので、サイフに痛いですが、他のレースイベントでも
必要になってくるものなので、ここはがんばって購入しましょう。

AMBマイポンダー。ちょっと高いけどがんばって買いたいですね。
現在は小型のものもリリースされています。

さて、ここまで解説しても「こういう場合はどうすればいいの?」という内容が出てきます。
そんなときは、迷わず編集部に問い合わせましょう。
専用の問い合わせアドレスなども設けられますので、そちらも活用してください。
現場で「これは認められません!」となった場合、
最悪は対処できずに出走できないこともあります。
それはスタッフにとっても悲しいことです。絶対に避けなければならないですね。
次回は他のクラスにも触れてみたいと思います。

DDカー関連 参考アドレス

Kimihiko-yano. net
http://www.kimihiko-yano.net/weblog/
ドローマーご用達。CRCジャパンとしてCRC製品が充実。

ゼノンレーシング
http://www.xenon.ne.jp/xenon.html
スパーギヤやインディ用BSR対応ハブなど、通好みのアイテムが充実。

RC ZEN
http://www.rc-zen.com/
F1を中心としたアイテムが豊富。インディファンは要チェック。

TRG
http://www.rc-trg.com/
こちらもF1関連が充実しています!

コラリージャパン
http://apple.webdos.net/~morotech/corallyjapan.htm
説明不要の名門コラリー。社長もストックカークラスに参戦!

D-Drive Sports
http://www.d-drivesports.com/
F1を中心にDDカー関連に強いショップさんです!

ハマキタホビー
phone 053-586-3141
国内におけるオーバルの聖地。頼りになるショップさんです!

以下、海外
CRC
http://www.teamcrc.com/crc/
信頼性の高いリンクサス車。ドローム優勝マシンも輩出。

アソシエイテッド
http://www.teamassociated.com/index.htm
説明無用のマジョリティ。R5が最新機種です。

コラリー
http://www.corally.com/
名門コラリー。ファンにはたまらないブランド。

カスタムワークス
http://www.customworksrc.com/index.php
ナスカードライバー、トニー・スチュワートが代表。

ダークサイドモータースポーツ
http://www.darksidems.com/
コアなオーバルブランド。海外通販可能(ボクは買えました)

ハイパードライブ
http://hyperdriveracing.com/
オーバルの名門。まさに正統派レフトハンダー。

IRS
http://www.teamirsrc.com/
かなり細かなパーツにまでこだわるブランド。

BSRレーシングタイヤ
http://www.johnsbsrracing.com/
BSRのタイヤはここでチェック!

キンブローレーシングプロダクツ
http://kimbroughracingproducts.com/store/index.php
ギヤをはじめ、さまざまなパーツをリリース。

レフトハンダーRC
http://www.lefthander-rc.com/catalog/index.php
アメリカ版キミヒコさん? 今まで、いくら買い物したことか…

マカリスターレーシング
http://www.mcallisterracing.com/
ストックカーやトラックのボディが充実。キミヒコさんでも買えます。

マクパピーレーシング
http://www.mcpappyracing.com/dart.php
フラットオーバル用マシンがクール。

PRS
http://www.precisionracingsystems.com/
オーナーはオーバル狂? こだわりのアイテム群。

プロトフォーム
http://prolineracing.com/
あいかわらずカッコイイ、プロトフォームのボディ。

スゥイフトRCレーシングプロダクツ
http://www.swiftracingproducts.com/
最近はあまり活動していないような…

T2C
http://www.t2crc.com/
R5用クリック式のイニシャルアジャスターは必見。

ウインドトンネル
http://www.windtunnelracingproducts.com/
ボディからスモールパーツまで、何でも揃う。

KSGモータースポーツ
http://www.ksgmotorsports.com/KSG/Welcome.html
オーバルレジェンド、ゲーリー・ハミルトンもチームに在籍。

 

 


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4 コメント

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ありがとうございます (agartha)
2011-01-12 10:10:35
今年もよろしくお願いします。

8.ウイング
ボディの全幅、全高を超えないサイズの直付けリップスポイラーもしくは外付けクリアウイングのみ。
については、厳密には、以下だと考えています。

ストック、スーパートラックに対して、直付けリップスポイラーは、ボディの全幅、全高を超えないこと
ストックに対して、外付けクリアウィングは、ボディの全幅、全長を超えないこと

クリアウィングはどうしてもボディ全高を超えてしまいますのでね。
ウイング (DEE)
2011-01-12 12:45:42
agarthaさん

さっそくの書き込み、感謝です!
今年もどうぞよろしくお願いします!
確かにウイングについては同感です。
ボクはストックカー参加初年度にこのレギュで車検落ちしました(爆
結局、翼端板を削って車検に合格しましたが…
ともあれ、ウイングの効果を考えると、ボディの全高を超えるな、というのはナンセンスだと思います。
来期の開催があれば、訂正をすべき箇所ですよね。
ウイング (agartha)
2011-01-12 22:38:58
ウイングのレギュは、2009年まで郵送されてきてた(何故か2010年は無かった)、「公式通知No.2」では、上記の通りなんですけどね。WEBの方の記載が端折り過ぎてるのだと思います。
WEBの方も端折らずに、以前の「公式通知No.2」のような、少し長いめの文章でお願いしたいところです。
わかりました (DEE)
2011-01-12 22:42:52
agarthaさん
合わせて編集部に上げておきます。