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サムスンワンダーランド
サムスンが2年ほど前に1兆円の利益をあげて日本でもサムスンに注目する向きがありました。私はそのときの記事を見て,ずっと不思議に感じていました。
このところ暇になり,気になっていた記事も探し当てることができました。本日,この記事の不思議さについて述べていきます。若干古い話(05年)ですが,基本は現在でも変わらないと思います。
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サムスン電子の連結売上げが80兆ウォン突破
サムスン電子の連結売上が昨年初めて80兆ウォンを突破した。とりわけ、このうち80%は海外からのものであることがわかった。
連結実績は本社の実績とその会社が抱えている国内外の法人の実績をすべて合わせて算出するもので、同社は現在104の子会社を保有している。
同社が最近、公示した「2004年の連結実績現況」によると、サムスン電子は昨年81兆9600億ウォンの連結売上を計上した。このうち、海外部門は63兆6800億ウォン(77.7%)と80%近く、国内生産の縮小などの影響で国内部門は18兆2800億ウォン(22.3%)となった。
中略
連結営業利益は国内部門の10兆2600億ウォン、アジアの5900億ウォン、米国の4300億ウォン、ヨーロッパの1700億ウォンを合計して11兆7600億ウォンだった。連結営業利益は本社の営業利益(12兆200億ウォン)より少なくなった。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/05/18/20050518000055.html
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基礎知識
売上総利益
売上総利益は、粗利益(あらりえき)とも呼ばれ、売上高から売上原価を差し引いたもの。
営業利益
営業利益は、売上総利益からさらに販売費及び一般管理費(例えば人件費)を引いたもの。
経常利益
経常利益は、営業利益に営業外収益(受取利息、受取配当金、有価証券売却益など)を加え、営業外費用(支払利息、有価証券売却損、有価証券評価損など)を差し引いたもの。
純利益
純利益は、経常利益に特別利益を加え、それから特別損失を差し引いたもの。
●サムスン04年連結決算●
この記事から数字を抜き出してみました。
連結決算売上 81兆9600億w 連結決算営業利益 11兆7600億w
内訳:海外売上 63兆6800億w 内訳:海外利益 1兆5000億w
国内売上 18兆2800億w 国内利益 10兆2600億w
←おかしすぎる。売上の半分以上が営業利益?
これだけでも変だが, サムスン本社の営業利益12兆200億w を加えると,もっと不思議な数字になる。
国内を本社と子会社に分けてみる。
本社の営業利益が12兆wなので,少なくも売上は12兆w以上はある(多分)。
子会社の売上は本社の売上を考えると,売上は6兆w以下。
しかし,子会社の売上は数兆wはあるはず。
つまり,本社の売上は15兆w程度と考えられる。
↓
本社売上 12兆~15兆w? 営業利益 12兆200億w
←本社の売上はほとんど利益。ありえない。
子会社売上 3兆~ 6兆w? 営業利益 ▲1兆7600億w
←子会社の決算,赤字すぎる。
こんな企業はすぐに市場から退出されるはず。
こういう風にますますおかしな数字になってくる。
●なぜ,こういう利益を上げることが出来たか。●
以下は,私の想像。
①国内搾取価格
日本のサムスン製品の価格は,韓国価格に比べて3分の2程度。従って,韓国のサムスン製品の半分以上が利益ということは十分考えらる。しかし,これだけでは説明不可能。いくらなんでも,価格の8割が利益などということはありえない。ありえないが,ひょっとしたらありえるかも。 で,以下のように考えてみた。
日本へは適正水準でサムスン製品が販売されているとする。次のような感じで製品が流れていく。
製造原価 10(製造原価はもっと低いかもしれない)
工場出荷額 30(多分,工場出荷額はもっと低い)
店頭への卸価格 日本 70
店頭価格 日本100(NET販売等でもっと利益率は高いかも)
日本の店頭価格が100なら韓国のは150である。 ということは,50の分をサムスンが余計に受け取っている。 つまり,韓国内での流通はこんな風だ。
製造原価 10
工場出荷額 80
店頭への卸価格 120
店頭での販売価格 150
卸や販売段階でもサムスンが絡んでいる可能性は高いので,製造原価10に対して,サムスン(グループ)に入る粗利は90くらいあってもおかしくない。
誠に素人っぽい分析で,恥ずかしい限りなのだが,まあ,本筋からさほど遠くはないだろうと思う。
しかし,これだけでは営業利益が売上の8割前後を占める理由にはならない。2007年の設備投資は約8兆ウォン。おもしろすぎるぞ,サムスン。
2004年 研究開発費 45.9億ドル
サムスン電子、2007年の設備投資額19%減
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D1209O%2012012007
それと,子会社がなぜそれだけ赤字を出すのか,という点もわからない。
②子会社から利益を吸い取る仕組みがある。
営業利益なので,この仕組みは配当によるものではない。配当は営業外利益で,経常利益の段階で勘案されるもの。
③子会社に費用を飛ばしている。
これは,昔からやっていた可能性がある。業績の悪いときは目立たなかったが,業績が良くなっても慣行通りに費用を飛ばした結果,不自然さを加速させた。
以上2点,特に③は常態化しているのではないか。海外子会社だと,適当にしておかないとまずいのかもしれない。しかし,国内子会社に対しては政府のお目こぼしがあるため,相当えげつないことをしているのかも。それが国内子会社のありえないほどの赤字につながっている?
例えば,新製品開発部門や設備投資部門は子会社化されている。
製造部門が子会社かもしれない。サムスン電子の実体は,商社機能のみ。しかも,相当ぼったくり商社である。霊感商法みたいなものか?
④この段階においても政府から補助金が出る。
うーむ。通常は,純利益をはじくときに関係するのが国からの補助金(戻り税金)だと思うのだが。
⑤会計基準がおそろしく世界標準からかけ離れている
会計基準が世界標準とは違う,という話はよく聞く。
⑥プレスリリースの数字に0を余分につけてしまった
あり得る。
⑦朝鮮日報の記者が酔っ払っていた
あり得る。
⑧実は,wは現世の単位ではない。WAROSU単位。
あり得る。
●なぜ,このように利益を本社に集中させる必要があるのか●
配当のためだろうか。だとすると,やくざ顔負けの上納金システム。
サムスン電子は工業製品を製造販売することで成り立つ,実業の会社。しかし,その実体はおそらく,工業製品で正当に得られるであろう利益よりもそれ以外の利益の方が多い虚業企業。
或いは,サムスングループ全体の活性化のために都合がいいことでもあるのだろうか。
私は,ひょっとしたら本社は売上よりも利益のほうが多いのではないか,という妄想を抱いている。
本社上司「売上より利益のほうが多いニカ?こりゃまずいだろニダw」
部下「そーすか?景気が良くていいじゃないですかニダ」
上司「馬鹿。だから韓国人は馬鹿だって言われるんだよニダ」
部下「えいあdjzjjぅ」
という会話がなされた可能性もある(ないか)。
配当は20%らしい。超優良企業である。
大前研一という評論家は現在日本ではあまり評価されていない。しかし,韓国人はなぜか大前氏が好きで,よく講演に招いている。そこで,大前氏は「No1企業を作ることがIMF危機脱出の方策」という自説を繰り返し述べていた。そのせいもあるのか,韓国はサムスンという世界的な企業を生むことに成功した。
しかし,国民には搾取価格で販売し,国が補助金(税金)を与え,税金を免除し,国のGDPの2割に及ぶという巨大企業を作り上げたとしても,その配当は外国に持っていかれてしまう。もし,これがサムスンの本当の姿とすれば,国がサムスンを厚遇する意味合いがまったくない。エンコリでは何かというと韓国人はサムスンを誇る。その姿がまことにあわれである。
●国内搾取価格を許す理由は?●
LGとはカルテルを結んでいるかもしれない。
外国製品に対しては,関税で保護。それでも,関税率はせいぜい10%程度。自動車なら8%。自動車の価格同様,外国製品が韓国内で高い理由がわからない。
いずれにせよ,韓国では将来価格破壊がやってくる。そうじゃなきゃおかしい。
例によって私が何か根本的な勘違いをしている可能性も強い。なにしろ,まったく訳がわからない。おかしな点があったら,是非指摘していただくようお願い致します。
なお,おそらくこのことは2chか何かで検討されたと思いますが,現状では私に納得の行く解説をしてくれる人にめぐり合えておりません。もし,どなたかこの辺りの事情を知る方がいらっしゃったらお教え下さい。
リンク先の朝鮮日報の記事の最後に答えがあるように思えますw
>サムスン電子の関係者は「海外法人は適正利益だけを残し、
>残りの利益は配当や特許使用料などの方式で帰属されるため、
>海外法人の営業利益の割合は売上の割合に比べ、相対的に少なくなる」
「適正利益」ww
①国内の利益は「配当」に回していない
②国内では「ウリナラ起源」よろしく特許料の支払いをしていない。
国内の純益の高さの一環ではないでしょうか?
子会社の赤字は
①子会社→親会社の売り上げ
②子会社→親会社へのバックマージン
①≒②
くらいのことが起きていても不思議ではないでしょう。
関連会社は各々決算日が違うかも。
これ以上は書けませんねwww
URLは下記参照
http://www.samsung.com/AboutSAMSUNG/ELECTRONICSGLOBAL/InvestorRelations/FinancialInformation/AuditedFinancialStatements/index.htm#Parent_2006
というか、圧倒的にサムソン側が強いため、韓国内下請け会社を焼き畑農業的に搾取できるというか。
「残りの利益は配当や特許使用料などの方式で帰属」の部分ですが,これは営業利益の段階で引当金か何かの処理をするということなのでしょうか。
私は半分言い訳だと思ってスルーしてました。
あと,関連会社の決算日が違う,のところですが,資金をまわしている,という意味でしょうか。
ひなたぼっこ様>いや,私もそう思ってます。本社に利益を回すというより,税金を外国に払うのが嫌そうですね。
AY様>これは有益な情報誠にありがとうございます。これ真面目に探してました。サムスンのHPも訪れたことがあるのですが,英語の羅列で理解できなかったみたいです。お恥ずかしい^^
時間かかりそうですが,なんとかチェックしてみます。
wh様>日本でいうと官公庁みたいなものですか。韓国式だからものすごくきっついのでしょうね。
T.N様,ひなたぼっこ様,AY様,wh様,今後もよろしくお願い致します。
会計的に考えると、サムスン本社は、子会社から利益を集めるために存在していると思われます。
というのは商社というのは、一般に利益率は極端に売上に比べて低い。営業利益率は1桁台で、在庫などが営業利益を押し下げます。従ってサムスン本体は、この利益率から考えて在庫を持っている可能性は非常に低い。
これだけの利益率が上げられるのは、我が国で言えばセブン・イレブンのようにフランチャイズ展開していて、利益が本部に集められるタイプのものです。
どのような形で集まるかは分かりませんが、配当収入ではない形で各社の利益分集まる。子会社はあえて赤字にしていると思います。韓国財閥の利益の収集方法があるのではないでしょうか。一族に利益のすべてが集まるという形の何か。
海外を含めた全体の営業利益率は、結構、まともですから、グループ全体で費用を配分しているだけでは。
褒め殺しかと思いました。
反日記事とかは、判りやすいんですが………。