ベッドへの旅

腰の復旧具合が９０％程度で
ボチボチ再開しようと思っていますが
皆様如何お過ごしでｓ

前回の続き・・

トイレに行ったは良いが、
またベッドに戻って、とりあえず横になりたかった。
便座に座りなおして、どうにか移動を試みる。

嫁は介護福祉の仕事をしているので
こういう時、手助けが出来ると思われますが
やはり、自分の体の事というのは
自分が一番よく解る。

自分のタイミング、
痛みに備え気合を入れたり
どこの筋肉を使うか意識をして
ゆっくり動かしたり、
そういう事は、自分でないと解らない。

嫁がどうにか手助けをしようと
側に居てくれているが
彼女も解っている様子で
「して欲しい事があったら言ってね」とだけ言って
心配そうな顔でこちらを見ている。

「して欲しい事があったら」
という言葉に、エロセンサーが働き
「じゃあ、アレをDoして＾＾」とエロ方面に
ベクトルが向いたが、
マジで心配してくれているので
言わないでおいｔ

トイレは狭いので、両手を左右に伸ばし
突っ張るようにすると、腕の力だけで
（つまり腰を使わずに）なんとか
上体を起こせる。

座高を測る時の様に
なんとか上体を立てて
次に立ち上がろうとするも
これが難しい。

かかとの位置より、ケツが後ろの位置にあるので
そのまま立とうとすると、どうしても
腰に力が入り、激痛が走る。

下半身の力を抜き、
腕と肘を使って少しずつ上方向に引っ張る。
すり足で、少しずつ
普通に立つ時の位置まで足の位置を移動。

とりあえず立てたが、
漢字の「大」のような格好から動けない。
トイレだけに『大』ナンテ　アイタ；石飛んできt

足を閉じる為に、すり足。
かかと→つま先→かかと→つま先
の順でジワジワと移動し
『大』→『♀』の格好に移行。

ここからが問題だった。
足を前に出そうとすると激痛。
腕を少しでも放すと激痛。

うーんまさに立ち往生。
ここはやはり、すり足作戦でいくしかなかった。

前後方向に片足ずつ移動すると
体重が左右どちらかに傾いてしまい、
激痛が走る。
腕を使って強引に廊下まで出たは良いが
左右の支えである壁が一部途切れている為
廊下の進行方向に体を向ける事が出来ない。

仕方ないので、
トイレのドアの袖壁（進行方向側）に
両手を使ってしがみつき、体を向ける。

廊下の壁左右に手を突っ張る為に
一瞬だが、手を離さなくてはならない。
気合を入れパッと手を離す。

ガクーン

膝から折れ、倒れそうになる。

馬鹿か。今ここで倒れたら
もう心が折れて、今日は立ち上がれない。
倒れてたまるか。
根性見せろや！！俺の筋肉！！

ズドッ！！壁に手をつき
中腰の体制で、上半身のみで
なんとか立っている？のか・・？
進行方向に体を向け、両手を固定するも
ここでビッグウェーブ到来。

腰から下がガクガクして、崩れ落ちそうになる。
生まれたての小鹿と前回冗談を言っていたが
本当にそんな感じだった。
小鹿って頑張ってるんだな。
小鹿超偉い。おじさんは感動した。

白目むいて、頭ブンブン振り回して
アアアアアア！！！と気が狂いそうになっていたが
（イメージ、本当にそうなっていたかは不明）
逆境こそチャンスである。
トイレで用は済んだ。失禁は無い。

小刻みの痛みも辛いので、
今、少しでも進もう。
ズズッ　ドンッ　ズズッ　ドンッ
足、手、足、手で進む。

足は動かないので足の指先を使って
少しずつ移動させる感じ。

長い時間が過ぎた感覚だった。
長い距離を移動した感覚だった。

後ろを振り返ると１㍍も進んでいなかった。

痛みが退くのを待ち、
深呼吸し、精神の回復を待つ。

ヒッヒッフー…　ヒッヒッフー…

最大値の痛みを経験した後は
痛みに対する感覚が多少麻痺する。
その隙が勝負。

ズズッ　ドンっ　ズズッ　ドンッ

部屋が見えてきた。
今日程ベッドが恋しく思えた日はない。

ここで問題発生。
部屋に入ると、もう、
両手を広げて突っ張る為の壁が無い。

部屋のドアが部屋側への内開きなので
ドアを開きつつ、しがみつき少し前進。
スチールラックにしがみつき
壁に沿って移動し、
多少遠回りではあるが、ベッドに向かう。

よし・・
今手を離すと倒れるだろうが、
ベッドに倒れこめるだろう。

激痛が襲ってくるだろうが、
今日最後のビッグウェーブだと思い
とうっ！！！！！

ベッドにダイブ。
ビキィィ！！！！！！
バーカバーーカもうベッドだもんね！！！
痛いけど、もうゆっくり出来るもんね！！
俺GJ！！！！！！！！！


ベッドに横になって気付いた。

朝から痛みに耐え、這いつくばり
痛みからくるアブラ汗と
這って移動した時に汚れた体。

嗚呼・・・・・・・キモチワルイ

…つづ　く…