悠々自適

日常の雑感をそれとなく

66 出された物への対応

2017-02-13 00:06:11 | 思い出
広島に勤務していた時、マツダのT専務が、ボトルをキープされて
いる店に二次会で招待をしてくれました。通産省から来られていて
上司であったN常務と一緒にT専務の横に座ると、美人のママが
バランタインの“30年物”のボトルを出してきて「どうされます
か?」とゲストの我々に聞きました。

私は初めて目にする30年モノのバランタインを見て、すごいなあと
思いながら、「水割りでお願いします」と、いつもの様に言おうとしま
した。その時、Nさんは「こんないいモノは“ストレート”でお願い
します」と言われました。私はハッとさせられ、「私も同じでお願いし
ます」と言いました。

この事があったので、家内が夕食の時「味が薄かったらお醤油をかけ
てね」と言った時、「滅相もございません。こんないいお味なのに!」
と言う事が出来ました。

“何故にらむ ソースをかけた だけなのに”との川柳がありました。
料理を作った奥さんは誇りと自信を持って料理を出しているはずです。
ところがそれに無関心であり、無頓着である亭主がこの句の面白さに
なっていると思います。

Nさんのお陰で、この川柳の様にならなくなりましたが、そのNさんが
先月78歳で亡くなられました。Nさんに感謝をしながらご冥福をお祈り
しました。