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ソーシャルゲームの利用限度報道に思う

2012-04-24 | 会計・株式・財務
私はゲーム類や賭け事は一切やらない。時間とカネが無駄だからだ。
最近急成長しているソーシャルゲームも全く興味はないが、プロ球団を持つ企業さえ出るのだからビジネスとして注目せざるを得ない。だが、大きな転換点を迎えたのかも知れない。


FACTAなどが既に警鐘を鳴らしていたが、24日の日経記事によれば、グリーやディー・エヌ・エー(DeNA)などソーシャルゲームを運営する交流サイト(SNS)6社で構成する協議会は23日、第1回会合を開き、18歳未満の青少年の利用限度額を月1万円以下に設定することで合意したとのこと。

10代の登録ユーザー数(2011年12月末時点)はグリーで同18%、モバゲーで全体の19%。
グリーは26日から、ゲーム内で使える仮想通貨の購入金額を、15歳以下は月5000円、16~19歳は月1万円までに制限。DeNAは6月をめどに、15歳以下は月5000円、18歳未満は月1万円までに制限するとのこと。


しかし、制限すると言っても、金額はまだ高水準ではないか?

そう思った理由は、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2009年)(9ページ目参照)のデータを見ているから。
中学生の1ヶ月のお小遣いは約2,500円、高校生は約6,000円に過ぎない。



高校生はバイトで収入を得ることは可能だから、まぁ、月1万円というのはアリかもしれないが、中学生の小遣い約2,500円に対してゲーム上限5,000円にはやはり違和感を感じる。


そこで気づいたのが、 「子供手当て」の存在だ。
中学生1名につき月1万円支給されており、家計に余裕を与えているのは間違いなく、この一部がソーシャルゲームの仮想通貨の購入等に回っていると不思議ではない。
ところが昨年10月より、中学生向けの支給額が3,000円減額された。親のほうも子が使うソーシャルゲームの金額に、より敏感になってきたのであろう。そして批判の高まりが今回の見直しに結びついた・・・と見れば、一連の流れは納得的である。


一面的な見方との批判は免れないが、「子供手当て」がソーシャルゲームブームを支えていたのであろう。

賭けてもいい。


なかのひと




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1 コメント

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体験してみて (ミノル)
2012-04-24 09:15:19
私もソーシャルゲームに対しては、
以前から(ガッチリマンデーで取り上げて以来)、
そのあり方を疑問に思っておりました。
しかし、相手を知らなければ批判もできないと思い、
今まで7種類くらいのゲーム(モバ、グリー)を無料の範囲でやってみました。
仮面ライダー、ウルトラマン、きん肉マン、AKB、ワンピース、ゴルゴ13など。
はっきり言って、
金を使わせるための手段が半端ないですね。
免疫のない青少年にやらせていいものではありません。
賢い大人だったら、無料の範囲で最大限遊ぶことを考えます。
また、課金の方法は後払いですので、金融庁が何らかのアクションを起こしてもいいのでは?
みなさんも、一度無料の範囲で体験されてみたらいいと思います。
すぐにバカバカしいことに気がつきます。
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