大同マルタ会

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アフリカ市場とアフリカプリント

2012年07月16日 | 日記
 アフリカ市場とアフリカプリントのWAX(ワックス)とKANGA(カンガ)について
                        星野 浅夫
      
 前回アフリカに関してのWAX主にJAVA Print(Green WAX) 72インチ送りJAVA Print、Fancy WAX, 両面Print WAX、Imitation WAXについて、私はじめ、他の関係者が記載され、当時の状況、商品等に懐かしく思い浮かべられたと思いますが、KANGA Print 60インチ送り × 110cm 巾については、前回の「回想」では、写真でRoller Print彫刻面のみ表示されていました。しかし当社では当時においてはKANGAの加工数量及び利益率は大きな柱であり、当社の会社自体に対して発展貢献をした商品、誰もが良く御存知と思います。前回の「回想」にKANGA Printに関する記載が漏れていましたので、追伸することに致しました。
 アフリカについて簡単に述べますと、大陸と周辺海域を含めて53の国があり、日本の約80倍と云われ広大な大陸です。世界第2の大陸で世界の陸地の23%程度を占めていると云われている。アフリカ大陸に関して新聞、雑誌、TV等見る限り、最新型自動車が数多く走り回っている。道路は舗装され、空には連日多くのジェット旅客機が飛び、都市には高層ビルが立ち並び、TVが各地の国際ニュースを伝えている。しかし反面紛争、難民、エイズ、マラリア、民族紛争や宗教対立、飢餓倒れている子供達の姿がTVを通して報道されている状況です。

 西アフリカWAX 
 西アフリカはWAXが中心で、レバノン系商人の姿が多く、当社はレバノン系商人のバイヤー(客先)と直接商談成立させていた。特に最大手のSIERRA(シオラ)-LEONE(レオネ) 首都 FREE(フリー) TOWN(タウン) のバイヤーAH.Basmaと取引しており、丸紅商社を通じて1回1度で新柄、レピート柄で約90万ヤールを決めていたこともある。その他の商談先の国として、ナイジェリア、ガーナ、ライベリア、コンゴ、トーゴ等があげられる。
 西アフリカのWAXは全地域、各国共、現地の女性の衣類(服装)となっている。又各地域によって柄、色、形等がそれぞれ違うので、仕向地によってデザイン、スタイルの企画が考案され選択される。
 WAXのファッションは前回発行の「回想」で写真を見ていただいたように、西アフリカWAXは女性はムソールという頭布で頭を覆う。巻き方によっては年齢や出身地等が分かる。   一般的な巻き方は、つばなしの丸い帽子の横で留め脇のあいた衣服で滑り落ちそうな広い襟口が、肩をあらわにさせ男達の情欲をそそるとか・・・又女性達は裾をたくし上げたり、巻き込んだりして、ゆったりと着こなす。

 東アフリカ KANGA
 東アフリカはKANGA でインド系商人の姿が多く、インド人バイヤーと商社間で直接商談交渉成立させている。当社は主に西沢(株)東アフリカ地域国はケニヤ、ウガンダ、タンザニアのバイヤーと商社が交渉する。
 KANGAは女性が腰に巻いている布のことで、通説では当初のデザインが水玉模様だったと云われており、(スワヒリ語で「カンガ」東アフリカ現地語(マサイ語)がこの名を付けたとかされている。KANGAは四方を枠で囲ったデザインで独特の諺がプリントされている。色も1色から多くて3色のプリント、デザインは多種多様で単なる連続パターンのもの、動物や花などの具象物まである。商品の選択のポイントはデザインはもとより必ず開いてみて、欠点があるか調べられる。KANGAは一枚布を腰に巻きつけるだけでなく、地域、民族によってはドレス、スカート、ショール、帽子代わりのベットスカーフなどさまざまに活用される。KANGAの出来る前は小さなスカーフ等をつなぎあわせて着ていたのが、大型の一枚布になったとか。1920年代から70年代末までは日本が大量生産加工(当時加工場は他に昭南染工、笠野染工)KANGAを輸出していた。当社の受注先は西沢(株)が主体で他に伊藤忠、丸紅、トーメン、日商、の商社から少量ながら受注していた。  一時は日本全体で加工数はシェアの80%にも達していたが現地自国製の他インド製が多 く日本はまったく皆無となってしまった。 
 KANGAは150cm送り、巾110cmの綿織物で、116本カンガーと呼ばれ(116本はタテ/ヨコの糸本数の合計を云う。116本ボイル)
 彫刻は特殊60インチ送りの彫刻にて外注先は堀彫刻所(株)で専門に仕事されていた。
 WAXの送りは72、36、25(ロータリー)22、16インチの各送りがあるがKANGAは60インチ送り一本に限られている。
 KANGAの数量は一柄当り11000ヤード、しかも大統領選挙、誕生日、記念日、祭日等の場合は1柄50000ヤード以上の時もあり、今では考えられない数量です。
    
 最後にKANGAは日本では腰巻として使うことはあまりないかもしれないが、テーブルクロスや壁掛けにすれば良いと思う。又玄関先などに吊るして目隠カーテンとして使用してもきれいだ。
 思い浮かべるに当時WAX,KANGAの最盛期時代は捺染部、液場、調色部、職場によって長靴を使用している作業員は殆ど靴下替りか、水虫防止のためか足に巻いた。再度使用する場合は小型シリンダーで乾燥して繰り返し使用後、すぐ捨て、無駄にした時期が思い浮かびます。
                              以 上
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