浪人生妹バラバラ殺人事件に思うこと

年始早々世間を騒がせた，２１歳兄による２０歳妹の
バラバラ殺害事件。

殺害された妹のＭ亜澄さん，
NHKの７時のニュースで芸名まで公表されたことで検索する
人が驚異的に増えたのではないでしょうか。
しかし大手の事務所に所属していたわけではないようで
ヒットするのは彼女の「高峯駆　公式ブログ」のみ。
それも現在管理者によって表示が制限されているとのことで
検索エンジンのキャッシュのみによって見られるという状況。
もともと２ちゃんなどでは情報が飛び交っていたようで
何人もの人が１２月２３日に最後の日記がUpされたブログのキャッシュを
魚拓にとっていました。

くりすますねぇ　/　2006年12月23日(土) くりすますかー 明日？ サンタさんくるんかなー。 そういえば、自分は末っ子なんですがね クリスマスとかお正月って親にプレゼントとかお年玉とか貰うじゃないですか。 で、プレゼントとかお年だま貰えなくなる時期って長男に合わせるみたいで (中略) で、もらえなくなる時期は長男に合わせられると 私は小さいころにもらえなくなるわけです。。。 不条理を感じますね・・・・・ 今更どうでもいいです。もう。（後略）

末っ子の彼女にとっても，この家族（きょうだい）が
長男を中心に動いていたという意識が強かったことが
はからずも最後の日記に現れているように思われます。

また，「高峯駆」で検索してもう１つヒットするのが
あとは１２月６日～１０日に上演された
舞台『ジャンピンガー』（作・演出／ＭＡＷ）の告知記事。

親の跡を継ぐべく順調に歯大に進んだ長男，
自由に自分の道を進む妹にはさまれて，
親と同じ歯科医への道を選ぼうにもその入り口に入ることすらかなわず
３浪もしてあえぎ続けた勇貴容疑者…。
中学時代から「いい学校に進まないといけない」
「親の跡を継いで歯医者になりたい」と周囲に語っていたと
報じられていますが，妹を残忍に殺すほど焦りが募っていたということは
受験勉強の手応えがない・合格の目はほとんどなかったのではと思わせますし
今から受かって６年後に医師免許をとれたところで
親の跡を継ぐどころかせいぜい兄の下で雇って(＝養って)もらう
人生が関の山なのでは…

転落してしまった若者をいいようにけなして我ながら下衆な話だと
思いますが，勇貴容疑者は１年でも早く別の自分独自の生きる道を
見つけるべきだったのではと残念でしかたがありません。
年間数百万，年末年始の合宿だけでも数十万という予備校の授業料を
出し続けた両親も，真に息子への愛情からの行為だったのだと
思いますが，援助できる浪人の年数に条件を決めるなど，
本人に区切り・心のけじめをつけさせる，大人の年齢になって
距離をとる必要があったのかも知れません。

民放も各局が名前を伏せていた３日頃の時点から
今日にはＮＨＫでさえ自宅の医院の看板や玄関を大写しにし
娘を失って息子を犯罪者にしてしまった歯科医師の両親の
社会的地位も完全に奪ってしまっています。
報道の正しさを証明・検証するためにも実名報道は必要だと思いますが
この事件でもテレビ各局の取材・報道は必要以上に
当事者の生活を踏みにじっているといえるのではないでしょうか。

…と，偉そうなことを書いても，
私自身が（亜澄さん本人が公開していた日記とはいえ）
さらしているわけですから，最低ですけどね。
これを読んでなにか思うことがございましたら
好き放題コメントしていただければと思います。

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くりいむレモン プールサイドの亜美 AMGエンタテインメント 高峯駆さん(被害者・亜澄さん)の初出演映画だそうです。