立冬も過ぎ原付バイクには寒くてつらい季節となりました。
さて毎年この時期になると、カーボン詰まりによるエンスト、エンジン始動不能のトラブルが多発します。
「暖機運転(だんきうんてん)」この言葉を知らずに乗っているユーザーさんが多いこと…。
「暖機」とはエンジンを暖めるということです。この場合の「運転」とは走る、走らないにかかわらずエンジンが回っている状態のことです。
では具体的に暖機運転とはどうすればいいのかというと、
スタンドを立てたままエンジン始動、1分間ほどアクセルを空吹かししないで待つ。
車輪をおろして走り出す。急発進、急加速はせずアクセルはゆっくりと操作する。
全開走行はしない、1キロメートルほど穏やかに運行する。
いまどきのバイクはこんな感じで充分です。
昔のバイクは暖機が完了しないとまともに走らなかったので、暖機運転は当然の事としてライダーは行っていましたが、いまどきのバイクは始動直後などの冷間時でも全開で走り出そうとすればそれに応えてしまう優秀といえば優秀なメカニズムを持っているので、本来エンジンが嫌がる状態でも多量のガソリンを食わせてなんとか走ってしまうのです。
こういう状態での使用が続くとエンジンの中にガソリンの燃え残りによるカーボンがたくさん溜まり、エンストや始動困難などのトラブルが発生します。
でももしそうなってしまったエンジンでも、毎回暖機運転をきちんとするようにすればトラブルが出なくなります。
暖機運転をしないことは燃費や環境に悪い運転でもあります。1分間の空運転が無駄なガソリンを食うと思ったら大間違いで、冷えたエンジンを無理に回す方がよほどガソリンを食います。
エンジンが暖まって動きがなめらかになってからバイクは調子良く走るのです。