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人間万事塞翁が馬☆転勤妻coupycrayon(クーピークレヨン)の転勤記
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上海日本人学校 バス通学禁止

2015-01-28 12:16:16 | 上海日本人学校
上海日本人学校(浦東校:児童生徒数(平成24年5月17日現在) 1281名、虹橋校:児童生徒数(平成24年4月13日時点) 1、568名)はスクールバスを保有していません。今までは保護者が中国のバス会社や日本の旅行会社、不動産会社の出すバスやマンション専属のバスなどと契約し、子どもたちの送迎は保護者主体で行われてきました。

しかし何年も前から現地公安より「上海日本人学校のバスはスクールバスとしての基準を満たしていない」と指摘されてきました。

上海のスクールバスの基準とはざっくり言うと

①専用のスクールバスを用意すること。
(幼稚園は車体の色は黄色、上にはパトカーのような回転灯をつける。等のように決まっています。)

②スクールバス専用の免許がある専属の運転手を用意する。


③車に「校車マーク」をつける

というものがあります。

いままでの日本人学校のバスは3つのうちどれも満たしていませんでした。

バス会社のバスなどは空き時間は観光バスになったり、土日はサークル活動の移動の手段になったりするバスです。
車の色も変えられませんし、運転手もだいたい決まってはいますが、専属ではありません。

保護者も学校がスクールバスを出してくれるように願っていましたが、上海日本人学校は文部科学省の管轄です。文部科学省の方から「海外の日本人学校はスクールバスを管理しないように。」と言われていて出せないとのことでした。しかし、上海日本人学校は上海教育委員会にも登録されていて、そちらのほうからは子どもの安全を守るようにと言われていたようです。保護者の方も心配しつつもどうにもできず、何年もその問題が見送られ続けていました。

学校と公安との間でたびたび話し合いがもたれていたようですが、お互いに自分たちの規則を主張し、話し合いは平行線。いや、何年もこのままだったのなら、むしろ中国側が今までの日本人学校のバスを大目に見て、見逃がしてくれていたのでしょう。

何カ月か前に浦東のバスの運転手が近隣住民とトラブルとなり、公安が入って収まりましたが再びバスの違法性が指摘されるようになりました。その時も保護者の間では「まあ、何年かに一度起きるアレ」と大きな問題にしない雰囲気がありました。

しかし、年末の外灘転倒事故の影響で公共の安全が強化され、学校にバス禁止を通告してきました。そして1月23日(金)に学校は保護者あてにプリントでその旨突然通知してきました。

日経新聞の記事より。

※1月30日(金)のジャピオンのローカルニュースでは、この外灘転倒事故により区公安局、市公安局、同区委員会書記、区長などが責任を取って免職になってしまったようです。それできっといままで大目に見てもらえていた環境が、急に方向転換することになり変わったようですね。


保護者はもちろん大騒ぎです。

運悪く受験シーズンであり、母子だけで受験で日本へ一時帰国、お父さんが下の子の面倒を見ているという家庭があり仕事に影響が出たり、

上の子がやっと1年生。下には幼稚園児以下2人、
ととても送り迎えができない状態の家庭があったり、

上の子は浦東中学校、下の子は虹橋小学校で体が2つに分裂しない限り、送り迎えが不可能な家庭があったり、

共働きの家庭があったり、

とてもじゃないけど歩いては通えない、公共交通を持ってしても不便という家庭があったり…。

東西合わせて2800人以上いますから、いろんな家庭の事情があります。


浦東校は24日(土)に説明会が行われ、NHKも来たということです。
虹橋校は臨時休校になった26日(月)に説明会が行われたので、参加してきました。

学校側からの説明は、今年の新学期からスクールバスを出す事を予定していたのに、公安から突然現在でのバス通学の禁止を言い渡され、寝耳に水の状態であること。現在スクールバスを早く導入できるように努力中であること、保護者にはそれまでの間の送迎に協力をしてもらいたいこと、送迎は徒歩通学か公共交通の利用か7人以下の自家用車に限ることが説明されました。
また、通学に無理がある家庭の子は、遅刻しても遅刻にしない。欠席でも欠席にしないなどの配慮をするとのことでした。
それからなにぶん人数が多いので、お迎えの時に事故が起きないように校内を一方通行にし、お迎えルートを作成するなど校内の安全配慮や、引き渡しの時に誘拐などが起きないようにする対策、もともとOKでありますが、ランドセル以外のカバンの使用ももちろん可能な事、学校に学用品を置いて荷物を軽くする配慮をすることなどが説明されました。

保護者からは今までなぜスクールバスを出さなかったのかというこれまでの対応を批判する声や、安全を憂慮する声、大気汚染の問題、みんなで嘆願書を出す声、子どもたちへの安全教育を学校にもしてもらいたい、などなどさまざまな意見が出されました。

うちから学校まで徒歩40分。遠いけど何とか歩ける!
まずは近所の人や、元同じバスだった親などと電話やwechatなどで話し合い、登校グループを作る事にしました。(お迎えは通学証を持っていけば友達に委託が可能です。)

私は幼稚園児がいる塾に通っていない4年生男児の母同士でグループを組み、送迎ローテーションを組みました。

グループで朝担当、お迎え担当などと仕事を割り振り、役割分担。これですこしでもお迎えの負担と労力を省く作戦です。

でも組んでみても、なかなか難しい。

同じ条件だから大丈夫かなと思ったけど習い事があって学校から直接行きたい家庭や、空気や寒さや体調を気にしてやっぱり車を使いたくなった家庭や、会社で車を出してくれることになった家庭やと、一日一日都合が合わなくなっていきます。

そのたびに相談相談、調整調整…。粘り強く取り組まないとね。

学校周辺は有名な道路渋滞区域で、車の確保も大変。(タクシーが行きたがらない、乗車拒否される)

面倒でも徒歩が確実かなと思います。

4月からバス、ちゃんと運行するかな?
中国だと延期が当たり前だから、疑っちゃいます。

空気悪い日どうしようかな。休んじゃおうかな。

3月で本帰国が決まってる人、もう帰国早めて帰りたいだろうな。

途中から上海に引っ越してきた人、大変だな。
ご近所に知り合いもなく、いきなりこの中国の危ない道を徒歩で行かなきゃいけないんだ。

悲惨だな…。

などと暗澹たる気持ちになっていましたが、

子どもたちはこの状況にワクワクドキドキ!
バス通学でずっと来ていて通学班を経験したことがないので、友達同士でおしゃべりしながら行くのが楽しいみたい。
初日は荷物が重くて動きもスローだったのですが、置き勉し始めてからは身軽になってふざけ始めました。

もっとゆっくり行って読書タイムをつぶそうぜ!
だって遅刻にならないし!

などとろくな事を考えない…。

でも保護者の中にはこれを機にウォーキングやランニングを始めた人もいて、見ていて清々しいです。

私も最近運動不足だし、歩かないとね!

週末は保護者達、寝られぬ夜を過ごした人もいたみたい。心配で心配で…。
でもお互い協力し合い、なんとかがんばっています。

事故が起こらないように祈って、無事修了式までの30日間を乗りきりたいです。