昨日ある方にメイルを入れていて、なんとなく書物と文学の話になった。まあ40年くらい前の話になったのだが、その頃詩人のあいだで絶大な人気があったのはジョルジュ・バタイユ、でバタイユのことを書こうとしたら、なんのことはないNicolas Batailleが先に思い浮かんできた。そしてNicolas BatailleとBarbaraの交友について自分が書いた過去記事を思い出した。
Music Cross Talkを目を皿のようにして読む熱心なBarbaraファンしか、おそらくだれも知らない話題だと思う。
なぜこういう文学の話になったかというと、昔石井好子先生に先生の愛読書だったロルカの詩集を頂いた。確か英語版だったと思う。石井先生は詩作品がお好きな方で、コンサートでも時々詩の朗読をされた。好きな詩人はロルカであり、頂いたその詩集も手に取るだけで、石井先生のロルカに対する深い愛情が伝わってくるようなものだった。長い間大切に保存していたのだが、愚かしくも最後にその本を捨ててしまったのだ。詩に関する本を全部処分したのだ。バシュラールの「空間の詩学」も栗田勇の「アントニオ・ガウディー論」、「マルドロールの歌」、そして吉原幸子をはじめたくさんの日本の現代詩人たちの詩集。一斉に捨てた。私は昔々詩の朗読をしていて、そのテイプの一つを石井先生に送ったのだと思う。朗読を褒められた記憶はないが「この人は詩が好きなようだから、この一番大事な私の愛読詩集をあげよう」ときっと思われたのだろう。本当に後悔している。しかし詩集に限らず、私はよく本を捨てる。なぜだろう。身近に置くと本に支配されるとでも思っているのだろうか?否、おそらく消化したいと思っているのだ。消化したからいらない、と思いたいのだ。だから大事なものでも、たいていは読んだら捨てる。悪い癖だ。その癖のために読まないものまで捨てるのだから。
クセナキスの音楽理論の本は20年近くもっていた。いつか消化しようと思っていたのだ。何年経っても歯が立たず、これも結局読まずに捨ててしまった。繰り言はこれくらいにして「Nicolas BatailleとBarbaraの交友」という過去記事を紹介しよう。
Music Cross Talk過去記事:
Nicolas BatailleとBarbaraの交友
Nicolas Batailleとは:
ついでにGeorges Batailleも紹介しておこう。
Georges Bataille - À perte de vue :You Tube
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