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ロートル技術屋の日記

車検で大失敗2 HIDランプ交換で16,000円の出費 互換品D4S/D4R共通ランプの金具を取り外せば6,000円で済んだ。

昨日はテールランプの水漏れで失敗した話を紹介しました。


もう一つ、失敗がありましたので紹介します。
車検に入ってから営業担当の方からヘッドランプの光量不足という連絡がありました。
ある程度想定してレンズを磨いておいたのですが効果がなかったようです。


交換には28,600円+工賃がかかるという話でした。
テールランプの件もあり、予算が厳しいという話を伝えたところ、「会社には内緒にするから近くのカー用品店で互換ランプを購入して交換することにしましょう」という提案があり、定時後に勤務先まで来てくださいました。
一緒にカー用品店に行き、互換ランプの中で色温度の低い車検に通りそうなものを選びました。
カーメイトの6,000Kの処分品があり、6,000円ほどだったので購入し、持って行ってもらいました。
この時、どこで購入したかわからないようにしたいということだったので、保証書等を抜いてランプだけ入った箱をお渡しして解決したと思っていたのですが…。

「残念ながら暗くて通らなかった」という連絡があり、結局、純正品に交換することになりました。
「購入したカーメイトのランプ分と工賃は値引きする」という話になり決着させました。

納車後、カーメイトのランプと純正ランプを比較してみると、カーメイトのランプ(左側)には金具がついていて見た目が違います。



カーメイトの説明書を確認するとD4Sとして使うときは金具を外すように書いてありました。

D4SとD4Rの2種類ある理由が知りたかったのでネットで調べたところランプハウスの構造が違うということがわかりました。
車のヘッドランプのロービーム側は対向車がまぶしくないように照射される範囲を制限する遮光板が使われています。
ランプハウス側に遮光板が取り付けられているものに使うよう設計されているのがD4Sでランプには遮光板がありません。
一方、D4Rにはランプに遮光板が取り付けられていてランプハウスにはありません。
D4S用のランプハウスにD4Rのランプを取り付けたらどうなるかというと遮光板が2重になるので大きく光量ロスすることになります。


左側は純正品のまま、右側のランプだけ金具付き(D4R相当)と金具なし(D4S相当)にして壁に照射させて比べてみました。


上の画像が金具あり、下の画像が金具なしです。
明らかに明るさが違うのと金具ありでは遮光している部分の境界がぼけているのがわかります。

互換品を渡した後に手元に説明書があったので読んでおけば金具を外すよう伝えられて純正品にされることはなかったので残念でした。

理屈がわかったのでカーメイトの互換品に変えて純正品はヤフオクに出品したところ15,000円で売れました。
手数料、送料を差し引くと13,000円弱手元に残りましたので16,000円ほどの出費となりました。
互換品がそのまま使えていた場合との差額は10,000円ということになります。
テールランプに比べればましでした。

HIDランプは水銀を使っているので今後は使わない方向に向かっています。
照明用の光源はLEDが主流になっています。
けれどもHIDランプは一般的なハロゲンランプと違い、点灯時に高電圧が必要です。
専用の回路を使っている関係で簡単にはLEDに置き換えることが出来ません。
しばらくは交換用のランプが販売され続けると思われますのでHIDランプを採用している古い車に乗られている方は車検前にランプを交換されることをお勧めします。

交換する際に気を付けなければならないのが色温度です。
色温度というのは白熱電球を点灯した際のフィラメントの温度を表しています。
正確には黒体放射と言って炭(エジソンが発明した電球は日本の竹を焼いた炭をフィラメントに使ったことが有名です)のような黒い物体が高温になると光を発するようになり、この時、黒い物体の温度が変わると発する光の色(スペクトル)が変わる現象から光源の発色を温度で表したものです。
5,000Kなどと表示してあり、Kはケルビンと読み絶対温度の単位です。
273を引けば我々が慣れている摂氏になりますので5,000Kは4,727℃ということになります。
HIDランプの場合は水銀が気体になっているところを放電して光っているので黒体放射とは異なる色合いになっているのですが、近い色合いを使って色温度で表現していると思います。

カー用品店で販売されているものは色温度の高いものが多いのですが、車メーカー純正のランプは4,000~5,800Kです。


ディーラーの営業の方の話では色温度が高すぎると車検に通らないそうですので6,000K以下のランプを購入するのが良いと思います。
色温度が高いと青白い発色になります。
また、色温度が高すぎると暗く見えます。
これは人間の目の感度が青い光では低いことが関係します。
色温度が高いということは放電している部分の温度が高いことを意味しており普通に考えれば寿命が短くなりますのでその意味でも高い色温度のものは適していません。

また、光量を表すものとして光束(単位面積当たりの光量)があり、lm(ルーメン)という単位で表します。
大きければ大きいほど明るいランプになります。
純正のランプでは2,200~3,300 lmのようですので2,500 lm以上のものを選ぶのが良さそうです。


Amazonで調べてみると2個セットで1,000円台のものからあります。
トヨタの純正品はPHILIPS製とOSRAM製のようですのでこの2社の製品とラリー車用のランプなどで有名な PIAA(3年保証)、カー用品を手掛けているカーメイトの製品(車検対応明記、3年保証)が安心できるのではないでしょうか。
いずれも当方では保証いたしかねますのでレビューなどを参考にご判断ください。

PHILIPS 6,000K 2,500lm 2本セット

OSRAM 5,000K 3,200lm 2本セット(高いので純正でも良いような…)

PIAA 6,000K 3,000lm 2本セット

カーメイト3,500K 2,800lm 2本セット

カーメイト4,400K 3,400lm 2本セット

カーメイト6,000K 2,500lm  2本セット

現在の営業担当の方はこちらの要望をいろいろ聞いていただけます。
商売だけでなく、相手の身になって考えてくださる方は大切にしたいものです。
いろいろお世話になっているので次の入れ替えの際は、営業所を移られていたとしてもお願いするつもりです。


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