こだわり商店 店長ブログ

店長が食べて美味しいな。好きだなーって思った食材を集めたお店です。

産地を回って思うこと。

2012-10-23 | 店長の感じた事
生産者の皆さんがご地元の食材を使った加工品を作って
東京に売り込もうって話はよく聞く話ですが、
大半は補助事業が終わった途端に◯◯協議会やらは消滅してます。
そして数千万をかけて作った加工所も使われなくなる。
地方をご案内頂くと既に使われなくなった加工所がちらほら。。
でもまた新たに補助事業や委託事業を頑張って獲得して
新たな加工所を作ろう的な動きをずーーーっと続けている地域を見ます。

そんな地域を見ていつも思うのは
協議会が生産者の人達ばかりで構成されている事。
私が思うこれらの活動が上手くいかない理由はここが大きいと思ってます。

お客様に一番近い売場を持つ人をメンバーに入れないと頓挫すると思います。

小売業者は産地生産者にとって営業マン的な存在だと私は思っています。
生産しながら営業やって販路を広げられる生産者さんは極わずかしかいない。
ならば小売業者の優秀な営業マンを手に入れるしか無い。
まずは地元の小売業者と連携をして地元でも売れる体制を作るべきだと思います。

その地元の小売業さえも仕入れないような、
地元の人さえも買わないような品は
東京のど真ん中に持って来ても売れるとは思えない。

生産者の方にとって一生懸命作ったり獲ったりした自慢の食材。
自分のが一番旨い。その気持ちは良く分かります。
一緒に生産活動に加わればその思いは尚更。
でも残念なことにお客様にとってその全てを理解して貰うことは難しい事。
どうして自分の食材が一番旨いと思うのか客観的に見なければなりません。

生産者の方々とお話していると良く言われるのが
『地元に来た観光客が口を揃えて「今まで食べた中で一番旨い」と言ってた。』
っていうフレーズ。
その食材がとれた現場で食べたら世界一旨いと思います。
でもお客様が食べるのは主に食卓。
その中で際立って旨いと思われるようにしなければなりません。

その前にその食卓に乗るまでがえらく険しい道程です。
でも東京で販路を広げたい!って思われるのであれば、
その食卓で際立つのも結構大変です。
東京には世界から『これは旨い』って自慢の食材が集まっていて
お客様の口は凄く肥えてますし、食材知識は私達小売業者より長けてる方が多いです。

それに勝つには『営業力』が不可欠です。
なので、地元食材の販路を広げるには
『お客様に一番近い売場を持つ人』
を仲間に持つべきと思うわけです。

自分が考えるの地域の食材が一番と思っていても違う場合があります。
当店看板商品イチゴジャム。
その生産地の栃木県茂木町は『ゆずジャム』がダントツで売れています。
でもうちの店ではゆずジャムはほとんど売れません。
産地で売れる物が東京でも売れる訳ではありません。

当店がフジテレビの『にじいろジーン』の
【ぐっさん連れてくならこんなとこ】のコーナーで良く御来店頂く
秋吉久美子さんが当店のイチゴジャムを紹介して下さってから
茂木町でも爆発的にイチゴジャムが売れるようになりました。

意外に宝は近くにあると思います♪

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