音楽の好みは人それぞれ

1977年冬『RETERN TO FOREVER』から始まった僕の嗜好。
ジャズとフュージョン中心に感想アップ。

年月の経過を感じてしまう『Memphis』ボズ・スキャッグス

2016-05-28 10:54:35 | その他の音楽
大学1年の頃、一大ディスコブームだった。
ボズはAORの走りと言え、曲はディスコ調なわけではないのだが「hard times」がディスコでよく流れていた。
ボズの曲は都会の夜によく似合う。中でもこの「hard times」は盛り場の雰囲気にピタリとはまる。
その後にリリースされたアルバム『middle man』。私の中ではボズといえばこのアルバムである。

40年近く経過して『memphis』を聴いた。物足りない。
口直しならぬ「耳直し」が必要で『middle man』をその後聴く。やっぱりいい。
1曲目の「jojo」、ボズはこれだよ!
「you can have me anytime」夕日に向かって走る車内で聴くと最高だ。カルロス・サンタナのギターソロの終わりにボズのボーカルがかぶり、そしてエンディング。最高だよ。

たぶん、『memphis』というアルバム自体は悪くない。
自分が1980年から進化していないだけ。
自分の中ではいつまでもBozはその当時のボズ。
でも、彼の音楽は歳を重ね、彼なりに年齢にふさわしい音作りをしてきたという事。
それを認めなきゃね。

ニューヨークジャズカルテット『サージ』

2016-01-30 12:01:28 | ジャズ
1978年頃だったかな・・下北沢のジャズ喫茶『シェルブール』にやたら通っていた頃。
マスターが気に入ってたようで、行くとかかってる確率が高かった。

『シェルブール』というのは、一応ジャズ喫茶なのだけれど、新しかったこともあるし作りが比較的モダンな感じだった。
友人を初めて連れて行った時には、やたらけなされたよ。もっと暗く陰湿でたばこの煙が漂っていて・・みたいじゃないとダメなんだってさ。その彼は『イントロ』や同じ下北の『マサコ』がお気に入りでね、その辺のジャズ喫茶とは趣が違ったしね。でも僕は好きだったね。カウンターがJBLのスピーカーに対し横に長く並んでてね、マスターもあまりしゃべらず渋くてね。よく首を縦に振ってた。基本はクラシック畑のマスターらしかったけど。そのためか、かかるレコードもそんなジャズ通じゃなくても聴けるのが多く、勉強したての僕にはちょうどよかったね。

このアルバム、なんといってもフランク・ウェスのフルートとローランド・ハナのピアノでしょう。あと二人のリズムセクションはよく名前もわからない。
3曲目かな?「87thストリート」これがインパクトあったねぇ。
全体的に本格的なジャズなんだけど聴きやすい・・ってアルバム。CDになったのだろうか?いずれ、今では手に入ることができないと思うね。結構いいアルバムなんだけどなぁ・・・。
そういえば、この『サージ』がかかってた頃は、ロンカーターの『ピッコロ』もよくかかってたね。

『SENSE』 Mr.Children

2010-12-13 13:45:53 | その他の音楽

先週の日曜に買ったミスチル待望のニューアルバム、『sense』。
つい、購入後2~3日目目一杯聴きこみ、「こりゃ、ダメだ。売るしかないか」と思っていた。そして2~3日おいて再び聴いてみると、「何て素晴らしいアルバムなんだ!!」という思いに。なんとも極端な感想だ。
ミスチルとはそういう音楽なのかも。他のアルバムも聞き込むほど味が出てくる。飽きない。
正直、今回の『SENSE』は、僕のようなコアじゃないMr.Childrenファンにはとっつき難いかも。元来『supermarket fantasy』のようなヒット曲満載のアルバムの方が受けはいいはず。それでも、このアルバムのよさが感じ取れるんだから、これはやはり曲作り、アルバム作りのうまさとしか言いようが無いだろう。
具体的な曲で一つだけビックリは「ロザリーナ」。
これはまるでルンバだね。桜井さん新境地開拓というところかな。


『CONCIERTO』 JIM HALL (2回目)

2010-02-20 09:30:50 | ジャズ
前にも投稿したが、この度新しいCD(輸入盤)を入手しその音の進化にびっくりしあらためて書かせていただいた。
学生の頃にアナログ盤を買いお気に入りのレコードだったため、その後CD化されるやCDをすぐに購入した。あれからもう25年は経過していると思う。
つまり今回は3枚目の『アランフェス協奏曲 ジム・ホール』である。
購入の動機はボーナストラックである。オリジナルでは4曲しか収録されていないが、「you'd be so nice to come home to」や「ANSWER IS YES」のAlternate Take含め未収録曲が5曲ある。特に前者はオリジナルアルバムももちろんいいが、それよりややしっとりとしたギターだ。ローランド・ハナのピアノソロはこちらの方がドライブ感がありいい。「ANSWER IS YES」ではピアノが抜けているが、この曲に関しては元々ピアノのパート部分が好きだったので、オリジナル収録に軍配を上げたい。
何より驚いたのは音が全く違うということ。
今までこのアルバムは内容は大好きだが録音がいまいちと思っていた。こもっている感じがしていたのだ。それが鮮明に明るく前に出てくる音に豹変していた。実は元々いい録音だったのだろう。さすがはヴァン・ゲルダーだ。特にロン・カーターのベースが際立ってる。
そういうわけで、あらためてお気に入りのジャズ(イージーリスニングジャズというか)アルバムとなった。
惜しむらくは、「アランフェス・・」のAlternate Take を聴いてみたかった。

Bill Evans 『MONTREUX2』

2010-02-14 15:09:04 | ビル・エヴァンス
1970年のモントルージャズフェスティバルでのライブアルバム。
1968年のライブに比べるとややおとなしめ。
冒頭のフランス語でのメンバー紹介、ドラムスのマーティー・モレルの拍手の少なさ・・。知名度が相当低かったんだね。エディー・ゴメスはそれなりに歓声受けてたから。
このアルバムでもゴメスのベースが際立つね。エヴァンスのベーシストは一般的にはスコット・ラファロが絶賛だけど、僕は個人的にはゴメスが好き。ラファロよりでしゃばり過ぎない中にもビュンビュン来る。
選曲もいいね。大得意の「イスラエル」はじめ、「how my heart sings」「アルフィー」などお馴染みの曲ばかり。「ワルツ・フォー・デビー」ではエレピ弾いちゃってるし。この頃からか?エレピやりはじめたのは?
’68の陰に隠れちゃってるけど、このアルバム、なかなかいいかもよ。
アルバムジャケットは、さすがに2度は「お城」、使わないよね。

『people time』 スタン・ゲッツ  ケニー・バロン

2010-02-10 18:10:29 | ジャズ
これ、TVでよくやってる「音楽のある情景」みたいなタイトルのCDセットの通販番組で、このアルバムの中の「first song」が流れてたのをきっかけに購入した。あの「first song」は久々にぞくっとしたバラードだ。
他の曲もスタンダードだが秀逸だ。ただ、全体的にメリハリが無い気がする。
ロリンズとは違うが、本来スタン・ゲッツも豪放なイメージがあるし。
録音はいいね。ライブだがよく録れている。
死の直前のライブとのことなので、やはりその豪放感などは当然出るはずは無いか。
いいアルバムではあると思うよ。

『モントルー』 ビル・エヴァンス

2010-02-07 09:04:58 | ビル・エヴァンス
もうだいぶ前(25年前)になるけど、新婚旅行でジュネーブを訪れた。
ツアーだったが自由行動の時間があったので、絶対に行きたいと思っていたモントルーのお城、そう、「シオン城」を見に行くことに。とりあえず、ホテルからタクシーを使いレマン湖の畔へ。乗ったタクシーが生まれて初めてのベンツだった。女性ドライバーの。目的の場所を英語読みで伝えたがまったく通じなかったな。「place de port」を単純に「プレイスデポート」と発音したが、何度か言った後に、女性ドライバーが「オー、プラセデポー!」とやっと理解してくれた。
その後、駅から目的地のモントルーへ向かう。切符売り場で地図を見ていたら、あった、「sion」。これがシオン城だな。すぐに切符を買い電車に乗り込んだ。見る景色すべてが新鮮だから、ずーっと外を見ながら電車に乗ってた。しばらくすると、「あれっ」・・・・目的のシオン城の前を電車が通り過ぎていく・・・。
そのあとで気づいた。買った切符のsionはぜんぜん違う場所だったのだ。シオン城は「chillon」だったのねー。日本語表記では「シヨン城」とも書くし・・。
結局途中下車し戻りの電車に乗り換えることに。とっても田舎の誰も待っていない駅のホームで長い時間電車が来るのを待ち、どうにか戻れた。さんざんなモントルー。
でもあこがれのシオン城には行けたから、一生のいい思い出の一つだね。

さてこのアルバム、まずは抜群に音がいい。最高の録音だね。
そして、エヴァンスの中では激しい部類の演奏だ。それでもさすがエヴァンス、激しさの中にも特有のリリシズムを忘れていない。
ジャック・デジョネットのドラムスもいいねぇ。

そして、何といってもこのアルバム、ジャケットが最高!

『ラヴ・イズ・ジ・アンサー 』 バーブラ・ストライザンド

2010-01-31 09:44:39 | その他の音楽
ジャンルを「ジャズ」にいれるかどうか迷ったが、ポピュラースタンダード集ということもあり微妙なところ。
内容的には、昔のバーブラのイメージを排除して聴けばそこそこ選曲も良く、心地よいジャージーなアルバムとして聴くことが出来る。僕などは、どうしても「熱唱型バーブラ」のイメージを払拭できないから物足りなくも感じるが仕方あるまい。彼女も相当歳だしね。
僕の買ったアルバムは輸入版で1枚ものだったけど、国産でも輸入版でも2枚組みが主流みたい。同じ曲をオーケストラバージョンとカルテットバージョンの2枚に収録しているらしい。僕のはオーケストラだったので、何となく失敗した感じ。実際に聴いてはいないが、カルテットの方がいいんじゃないか?
でもさすがバーブラと思うのは、歳なのにさほど声がしわがれていない事。もちろん、若い頃の素晴らしい声量と広い音域、張りがあり伸びやかな歌声には程遠いが、それでもそん所そこらの歌手とはやはりレベルが違うね。
しっとりと、ゆったりとした気分で聴くにはとてもいいアルバムでしょう。
そして、たまには「追憶」や「ever green」も聴いてバーブラワールドに浸りたい。

『SONGS AND STORIES』 GEORGE BENSON

2010-01-17 19:40:00 | フュージョン
ここしばらくのベンソンは、やたら流行ってた30年前とは雲泥の違いがあったが、このアルバムは久々復活(もはや復活も何も無い年齢だが)の雰囲気ありの出来。歌はもちろん、演奏を充実させてくれたのがうれしい。
やはり比較にはならないが、『BREEZIN’』に少し戻ってきたかな、という感じ。
しかし元気なおっさんだ。
そういう私も30年以上もベンソンを聴き続けているおっさんだが・・・。

『スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス』

2009-12-19 21:05:32 | ビル・エヴァンス
今から20年ちょっと前。 その当時はサラウンドシステムが、一部のマニアから一般的に広がりつつある頃だった。AV(not Adult Video)好きな僕としては当然興味があるわけで、当時最も優秀とされていたヤマハのAVサラウンドアンプを買ってしまった。20万円くらいだったと記憶している。
夜遅くにセッティングが終わり、初めて音を出したときの感動が忘れられない。

その時最初にかけたCDがこの『GETZ&EVANS』だった。アンプのサラウンドモードを「ジャズ」にしてかけた1曲目の「NIGHT&DAY」、あの臨場感は驚きだった。まるで本物のジャズクラブにいる感覚だった。そして2曲目の「But Beatiful」、静かなゲッツのテナーが終わり、エヴァンスのソロへの流れの美しさ!!

まあアンプに驚きを受けた時期だったが、その後はAVアンプではピュアオーディオには物足りなくなり、結局ほんの数ヶ月で買い換えることになった。
ピュアオーディオで聴くこのアルバムはやはりverve特有の音作りを感じた。アルバムとしての内容はなかなかいいが、私のイメージは未だにサラウンドで聴いた「night&day」から抜け出すことができない。

私が所有のアルバムジャケットはこの写真だが、一般的には他のジャケットのようだ。