Comme c'est étrange, n'est-ce pas ?
( コム セ テトランジュ, ネ ス パ?
Vous qui ne dansez jamais...
ヴー キ ヌ ダンセ ジャメ
Vous voilà en uniform de célémonie...
ヴー ヴォアラ アン ニュニフォルム ド セレモニ
Vous allez danser avec un cavalier ?
ヴー ザレ ダンセ アヴェッ カン カヴァリエ ?
Ou une cavalière ?
ウ ユンヌ カヴァリエール ?)
「どうしたことでしょう、
ダンスなどしたことのないあなたが礼装で…
あなたのお相手は男のかたかしら?
それとも、女のかた?」
これまで、オスカル・フランソワが「男性扱い」されているのか、「女性扱い」されているのかを見てきました。
ここまでの分析をまとめると、多少の例外はありますが、このような結果が見られました。
◇彼女を「女性扱い」している人物
: アンドレ・フランス衛兵隊
◇彼女を「男性扱い」している人物
: 父/ジャルジェ将軍・マリー・アントワネット、ポリニャック伯爵夫人、マリー・テレーズ(男性なのか、女性扱いなのか!? ⑥ の最初のオスカルの言葉は、マリー・テレーズの言葉に反応したもの)
◇「男性扱い」と「女性扱い」が混乱している人物
: ロザリー
ロザリーは「男性扱い」と「女性扱い」が交錯していますが、筆者は、その交錯から、彼女のオスカル・フランソワに対する感情の変化が読みとれるような気がします。
ところが、何の脈絡もなく、「男性扱い」と「女性扱い」が交錯する人物がいます。
(Tome1)
Si tu n'étais pas le petit-fils de celle qui m'a élvée,
(シ チュ ネテ パ ル プチフィス ド セ ル キ マ エルヴェ,
je te donnerais une correction !!
ジュ ト ドヌレ ジュヌ コレクシオン!!)
「おまえが わたし を育てたばあやの孫でなかったら,痛い目に合わせてやるところだ!!」
Ah ! J'en étais sûre...
(ア! ジャン ネテ シュール…)
「ほう!わたし の思った通りだ…」
Je n'ai pas le choix, je suis invitée.
(ジュ ネ パ ル ショワ,ジュ スュイ ザンヴィテ)
「 わたし は招待されているので仕方あるまい。」
Dis que je suis allée à l'hôpital à cause de mon chagrin !
(ディ ク ジュ スュイ ザレ ア ロピタル ア コーズ ド モン シャグラン)
「 わたし はショックのあまり病院に入ったと言っておけ!」
Quand je suis venu avec mon père autrefois,
( カン ジュ スュイ ヴニュ アヴェク モン ペール オートルフォワ,
j'étais encore si jeune.
ジェテ ザンコール シ ジュンヌ)
「前に わたし が父上といっしょに来た時は、わたしはまだ小さかった。」
La responsabilité d'André est mienne, moi son maitre...
( ラ レスポンサビリテ ダンドレ エ ミエンヌ, モワ ソン メートル…
C'est ma vie et non la sienne que vous devez prendre !
セ マ ヴィ エ ノン ラ シエンヌ ク ヴー ドゥヴェ プランドル!)
「アンドレの責任は、主人 であるわたくしの責任…
王が絶たれるべきなのは彼の命でなく、わたくしの命でございます!」
そう、これらは、すべて オスカル・フランソワ 本人 の言葉なのです。
オリジナル・テキスト(日本語)での彼女の言葉遣いが男性的な言葉ですので、これらのフレーズにほぼ原作と同じ日本語訳を付けてありますが、これがオスカル・フランソワの台詞であるという前提がなかったら、例えば
Ah ! J'en étais sûre...
は、
「あら!思った通りだわ…」 という訳をあてても何の不思議もありません。
オリジナル・テキストを読んで筆者が持つオスカル・フランソワのイメージとは、
男として育てられて、男としての自分に疑問を持たず美しく誇り高く生きていた彼女が、愛し愛され、動乱の時代にいろいろな経験を重ねていくうちに,、自らの女性性に目覚め…
10代の彼女が、自分を「女性扱い」するとは、到底考えられません。「男性扱い」の方が、むしろ自然に思えます。
ですから、 Kana版 Tome1で、14歳のオスカル・フランソワがのっけから
Si tu n'étais pas le petit-fils de celle qui m'a élvée.
と自分(m'=me)を女性扱いしているのには驚きました。
もっとも、この前のコマでは、アンドレが
Dis-moi, Oscar !
(ディ モワ,オスカル!
Pourqoui as-tu refusé l'invitation de son Altesse,
プルクワ アチュ ルフュゼ ランビタシオン ド ソン ナルテス
Tu es bête ! idiote ! imbécile !
チュ エ ベット! イディオット! アンベシル!)
「おい、オスカル! おまえ、何だって妃殿下のおさそいをことわったんだ?
この ばか! とんま! どじ!」
と、彼女を「女性扱い」しています。
(男性扱いなのか、女性扱いなのか!? ② 参照。bête、imbécile は、男女の弁別には使えない。)
この少し前、ばあやに、
Vous êtes une jeune fille !
(ヴー ゼット ジュンヌ ジュンヌ フィーユ!
Une véritable jeune fille !!
ユンヌ ヴェリターブル ジュンヌ フィーユ!)
「あなたさまは お嬢さま でいらっしゃいますのですよ!
正真正銘の 女の子 !」
…と言われた時、
Une jeune fille ?
(ユンヌ ジュンヌ フィーユ?
Si père t'entendait, il te couperait la tête !
シ ペール タンタンデ, イル ト クーペレ ラ テート!)
「お嬢さま だと? 父上が聞いたら、彼はおまえの首をちょんぎるぞ!」
このように「女性扱い」を拒否しているのに、何故、アンドレに「女性扱い」されてもスルー、おまけに自分を「女性扱い」!?
この矛盾には、頭が痛くなってきます。
この項、次回に続きます。
更新楽しみにしています☆
訳する人にも意思の統一がほしいところですが、混乱がまた空想を広げますね。
あつかましくもお願い事なのですが
また小話を書いてまして、その中で
「小娘の給仕達」
もしくは
「小娘と給仕達」
と言いたい場合ってフランス語だとどうなるのでしょうか?調べてみましたが
小娘
La Petit か nenetteでしょうか?
給仕はgarconのようですが、複数だとgarcons?
もしくは
garcon manque et garcons
「はねっかえり娘と給仕達」
って、使い方あってますか?
すいません
もし判るようでしたら教えてくださいませmm
でも、映画『Lady Oscar』を見た時の怒りが未だに忘れられない私。
「ちがうだろ、これ、絶対(怒)!!!!!!」
…そして今、フランス人にもイタリア人にも、多少ずれてはいたとしても、ちゃんと原作を理解してもらいたい!!!という、甚だお節介な願いを持って、重箱の隅をつつく、文法音痴の私でございます…(^^;)
お尋ねの件ですが、
“小娘”は、
一般的なのが fillette または petite fille (少女,小娘,若い娘)
口語で nénette (若い女、娘)
俗語で gosse(子ども、ガキ):ちなみに、これは男性にも女性にも使えます。アランがアンドレを何度もこれで呼んでいます。beau gosse ;美男、色男:
はねっかえり娘=おてんば娘ということで、
friponne(いたずらっ子,おてんば娘,お茶目)
garçon manqué(おてんば娘)
coquine(いたずらっ子,おてんば娘):ちょっとこの語は品がないかも;;
“給仕”は、serveur または garçon
garçonの複数は、garçons です。
garçon manqué et garçons は可能だと思いますが、
un garçon manqué et des garçons
または、
le garçon manqué et les garçons
と、冠詞を付けた方がよいと思います。
生半可なフランス語なので、間違ってたらごめんなさい。(>_<;)
大変参考になりました☆ありがとうございます!!!
『Lady Oscar』の衝撃は忘れられません。あの脚本は宝塚以下です。
そして、馬使いの悪さ!
まるかは少し乗馬やっていたので、役者陣の馬使いの悪さと、
それでOKしてしまう監督の無神経さに憤慨してしばらく鑑賞中断したほどです。
だって、オスカルが馬に乗るのに、補助をうけてる!?!?!(ありえない!飛び乗れ!)、
何度も腹をけらないと走りだせないし(上級者は腹の締付け度合いと手綱さばきだけで走りだせます!フランス宮廷馬術はヨーロッパ最高峰の芸術です)
まあ、よく見れば舞踏会シーンなどはまあまあかも知れないけれど、
やっぱり、ラストと、やけに積極的なベッドシーンとジャルパパと決闘と
なにより、あのジェロ様!!!!! 大憤慨です。
もうすっかり脱線してしまいました。でも共感できる方がいて救われます。
あ~、花咲ける騎士道の監督で取り直してほしい!
もちろん脚本は、日本のベルファンで☆
見る目のある方が見ると、なおのことあの映画は腹立たしいでしょうね。
ベルサイユ宮殿で撮影したのは確かにすごいことだったかもしれないけど、それ以外は、
「許せん。私がこの手で成敗してくれる!!」
…(何を、どうやって…???)
という感じですよね。
ベルばらも、当時と違い、世界的に認知されているのですから、是非とも再映画化してほしいですよね。
…でも、今、全世界向けにフランス関連の映画を撮るとしたら、もれなくジャン・レノが出てきそう。
…だとしたら、いったい、何の役!?
今ではすっかりただの人ですが
日本軍騎兵隊あがりの厳し~い、おじいさんが先生でした。
落馬しても、まったく体の心配されず、
「手綱を放してしまうとは何事だ!!!」
と怒られていました^^; まさにジャルパパ?
中学に入る前に亡くなってしまいその機でやめてしまいましたが。いい経験でした。
ジャン・レノさん
ニコラスか、
本当は色男だったローアンはいかが?
(↑髭そってね)
ではでは♪
>乗馬は小学校のころ3年間位なので
>今ではすっかりただの人ですが
いえいえ、身体で覚えたことは、きっと“形状合金”のように、何かの機会にシャキーン!?と、よみがえりますよ☆
ことに、素晴らしい先生に習われたことは、乗馬だけでなくて、ほかの場面でも生きておられることがあるのではないでしょうか。
ジャン・レノのあの濃いキャラ…
私は「無理矢理、“ジャルパパ”にキャスティング!!」というイメージがぬぐえません。
(^^;)
『ビジター』という、ジャン・レノ演ずる中世の騎士(確か、伯爵だったような)が、現代にタイム・スリップしてしまう・・・というフランスのコメディ映画があるのですが、ジャルジェ家は11世紀までさかのぼれる由緒ある貴族だということ、ジャルジェ家のご先祖様もこうだったのかしら!?と思いつつ見てしまいます。
…ちょっと、豪快すぎる騎士なんですけど…
(>_<)