どんな職業にも、それぞれ「職業病」とよばれる類いのものはあるでしょう。
今日は「写真加工」における職業病のお話。
これは、とにかく悲惨な職業病で、医者も直せない"不治の病"とジュラ紀あたりから言われ続けているやっかいな精神性疾患です。主に若い男性がよくかかります。
病名を『恋』と言います。
11月11日のブログ『青い口紅』でご紹介した弊社のサービス。『メモリアルカラー』。
白黒写真をカラー化する、というものですが、このサービスでは、元の写真と数日間向かいあって、分析を行います。
対象が人間である場合、ほぼ実物大か、それ以上の大きさで作業をするわけですが
そうすると、ひとりの人の顔と20cmほどの距離で延々と見つめ合うことになります。
いえ。実際は写真の中の人物はカメラを見ているわけなのですが、とにかくドアップで目と目を合わせ続け、それが数十時間も続きます。
通常の生活では、こんなことは絶対にありえません。これが異性であると職業病がおこります。
「想い出」の白黒写真は、たいてい、その方の若い時分の写真で、当然ながら、最も映りの良いものが通り相場。
女性なら、一番輝いていた時の白黒写真です。
作業をする者は、たとえばこの女性と延々と見つめあい続けるわけです。延々、数十時間。
ただ見つめ合うだけではなく、口紅を塗る、マツゲを塗る、といった、ちょうどメイクさんがやるような作業を行います。
するとどういう現象がおきるか、と言いますと、不思議な「暗示」のようなものにかかります。
始めは、その人物の唇の色や、瞳の色を分析しているうちに、制作物に対する愛着のようなものがわいてきます。
これは物を作る職人に共通するものですから、ここまではさほどに問題ありません。
しかし、大急ぎの仕事の場合、たいていは、寝不足の作業が続きますから、尋常な精神状態ではありません。やがてこの写真の顔は、意識にすりこまれてきます。
すると、相手が人間ですから、やがてぶつぶつと画面上の「写真」に話しかけるようになってきます。
こうなったら赤信号。
「君の唇は何色かなぁ?」みたいな台詞が出てきたら、即座に作業を中止しないと、たいへん危険です。
そうです。写真の人物に「恋」してしまうんです。
冗談かとお思いでしょうが、これは、本当に、たいてい誰でもかかります。
いえ。写真の人物が「実在」するなら、それはそれでもかまわないのですが
いえ。実在はしていますが、年令が違います(笑)。
白黒写真の中の美人は「少女」であるかも知れませんが、たいていの場合、実際は70才くらいで、結婚もされています。いや・・・この際、既婚かどうかはどうでもいい問題ですけど。
まぁ。絶対にかなわない「横恋慕」であることは、間違いありません。
なにしろ相手は「時をかける少女」。
アニメの作業をされるかたが、そのキャラクターに恋してしまう話はよく聞きますが
それとよく似た現象ですね。人間であるだけまし?
まぁ。しかし、実在していたって、あやや、とか、チェ・ジュウとかと結果は同じ。
ヨン様、ビョン様、みんな同じでしょう。
絶対にご縁はありませんから。
問題は、むしろその方が実在していること。しかも「おばあちゃん」になって。
おそらく、その写真の女性に実際に会えば、確実に「瞬間でさめる」ということは判っているのですが・・・。
先日のご依頼の「おばあさん」。これがとんでもなく美人でまいりました。
自分のももに、千枚通しをつきたて、「これはおばあちゃんなんだ。おばあちゃんなんだ」
今日は「写真加工」における職業病のお話。
これは、とにかく悲惨な職業病で、医者も直せない"不治の病"とジュラ紀あたりから言われ続けているやっかいな精神性疾患です。主に若い男性がよくかかります。
病名を『恋』と言います。
11月11日のブログ『青い口紅』でご紹介した弊社のサービス。『メモリアルカラー』。
白黒写真をカラー化する、というものですが、このサービスでは、元の写真と数日間向かいあって、分析を行います。
対象が人間である場合、ほぼ実物大か、それ以上の大きさで作業をするわけですが
そうすると、ひとりの人の顔と20cmほどの距離で延々と見つめ合うことになります。
いえ。実際は写真の中の人物はカメラを見ているわけなのですが、とにかくドアップで目と目を合わせ続け、それが数十時間も続きます。
通常の生活では、こんなことは絶対にありえません。これが異性であると職業病がおこります。
「想い出」の白黒写真は、たいてい、その方の若い時分の写真で、当然ながら、最も映りの良いものが通り相場。
女性なら、一番輝いていた時の白黒写真です。
作業をする者は、たとえばこの女性と延々と見つめあい続けるわけです。延々、数十時間。
ただ見つめ合うだけではなく、口紅を塗る、マツゲを塗る、といった、ちょうどメイクさんがやるような作業を行います。
するとどういう現象がおきるか、と言いますと、不思議な「暗示」のようなものにかかります。
始めは、その人物の唇の色や、瞳の色を分析しているうちに、制作物に対する愛着のようなものがわいてきます。
これは物を作る職人に共通するものですから、ここまではさほどに問題ありません。
しかし、大急ぎの仕事の場合、たいていは、寝不足の作業が続きますから、尋常な精神状態ではありません。やがてこの写真の顔は、意識にすりこまれてきます。
すると、相手が人間ですから、やがてぶつぶつと画面上の「写真」に話しかけるようになってきます。
こうなったら赤信号。
「君の唇は何色かなぁ?」みたいな台詞が出てきたら、即座に作業を中止しないと、たいへん危険です。
そうです。写真の人物に「恋」してしまうんです。
冗談かとお思いでしょうが、これは、本当に、たいてい誰でもかかります。
いえ。写真の人物が「実在」するなら、それはそれでもかまわないのですが
いえ。実在はしていますが、年令が違います(笑)。
白黒写真の中の美人は「少女」であるかも知れませんが、たいていの場合、実際は70才くらいで、結婚もされています。いや・・・この際、既婚かどうかはどうでもいい問題ですけど。
まぁ。絶対にかなわない「横恋慕」であることは、間違いありません。
なにしろ相手は「時をかける少女」。
アニメの作業をされるかたが、そのキャラクターに恋してしまう話はよく聞きますが
それとよく似た現象ですね。人間であるだけまし?
まぁ。しかし、実在していたって、あやや、とか、チェ・ジュウとかと結果は同じ。
ヨン様、ビョン様、みんな同じでしょう。
絶対にご縁はありませんから。
問題は、むしろその方が実在していること。しかも「おばあちゃん」になって。
おそらく、その写真の女性に実際に会えば、確実に「瞬間でさめる」ということは判っているのですが・・・。
先日のご依頼の「おばあさん」。これがとんでもなく美人でまいりました。
自分のももに、千枚通しをつきたて、「これはおばあちゃんなんだ。おばあちゃんなんだ」
ひとつずつが長いのでさかのぼって見るのがちょっとたいへんでしたが、その価値はありました。楽しいブログですね。これからもちょくちょく拝見させていただきます。
11月11日のブログ『青い口紅』は、
読みたいけど、駄目なんでしょうね。
ところで、このブログとコメントを
書かれているのは、
すべてくろわっさん、さんなんですか?
文章、コメント、とも「僕駐」と同じような空気が
流れているかんじがしますが・・・・。