建築CGで、影の立役者として、どうしてもはずせないものがあります。
そうです。グリーン=「植栽」です。
タイトルのヒペリカムカリシナムは、なにやら「エコエコアザラク』(知らないでしょうけど)の親戚の呪文みたいですが
ちがいます。日本におけるそこそこ代表的植栽の名前です。(写真は開花したヒペリカムカリシナム)
ひとくちに植栽などと総称しますが、こいつが実に面倒で複雑。
それを一口で表現するため「ひぺりかむかりしなむ」にご登場いただいた、というわけです。
ヒペリカムカリシナム=ヒペリカムカリキヌム=オトギリ草科
日本にはおおよそ5600種類もの高等植物があり、しかも固有種(日本オリジナル)は2000種類にものぼります。
なにしろ南北にビロ~ンと長い島国ですから、固有種が多い多い。
ガーデニングで有名な「島国」イギリスと比較しても、圧倒的な数字です。
もっとも、絶滅危惧種もダントツに多いのですが(環境庁調査で希少種まで含めると約600種)。
弊社のように(たぶん他社もそうだと思いますが)、北海道から沖縄まで、全国にパースを納めておりますと
この南北の長さが植栽の面倒さに拍車をかけます。
CGパースに植栽を入れる方法は、おおよそ2種類ありまして、
ひとつはつくりもの、つまり植物もCGで作ってしまう方法と、写真をはめ込む方法があります。
動画の場合は、写真というわけにはいきませんから、植物も3Dでつくりますが、弊社の場合、パースでははめ込み写真です。
なぜなら、緑を入れれば植栽、なわけではなく「その地方にはありえない植栽」というのが存在するからです。
3Dの植物データは、そこまでカバーしていない、ということと、
なにより、いまいちリアルさにかける、という欠点があります。
最近は、フラクタル係数を用いて「植物をつくっちゃいましょう」という3Dソフトもありますが
まだまだ、です。
もう読んでいるそばから面倒そうな話かと思われるでしょうが、実際、とっても面倒です。
造園業のかたは、その地域地域で育生するものを植えていけばいいことなのでこのような悩みは持ちません。
まさしくパース屋のみ(それもCG)が持つ悩みです。
ここまでくると、造園業というよりは植物学者の領域で、たとえば美しい庭園を見ていても、まったく別の観点で見てしまいます。
「おお!ここにはフィリフェラオーレアが植樹されてる!あ、こっちはアジュガレプタンスだぁ。すげー」などという台詞をデート中の恋人が突如言い出したら、たいていの相手は、その瞬間に「別離」が頭をよぎります。
ことわっておきますが、フィリフェラオーレアもアジュガレプタンスも、
パースに登場する「ごく一般的」植栽です。
ヒペリカムカリシナムに至っては、木草本類においてはなんとベスト3の生産量がありまして
まぁ、歌手で言えば福山雅治?くらいの地位はあるわけです。
もっとも福山雅治を「君はシンガー界におけるヒペリカムカリシナムだ!」と、例える人はまずいませんが。
北海道と沖縄は、独自の島ですから、特に植栽の制約が多く、相応の知識がないと、植栽を入れることができません(パースの話です)。
ちなみにそれぞれの都道府県の植物は、北海道がエゾマツ。沖縄はリュウキュウマツで、南北先端がたがいにマツというのもおもしろいですね。
東京は言うまでもなくイチョウ。大阪は例によって東京にライバル心がありますから「イチョウ」です。
こんなとこまで張り合ってたのか。大阪。
「東京がイチョウいうなら、こっちもいったろか?」みたいなことが府議会で話し合われたかと思うと笑えます。
広島は県の花も県の植物も「もみじ」。
両方が一致している県は広島だけで、まんざらではなかったんですね。モミジマンジュウ。
さて。ここで問題です。日本で最も植栽に使用されている植物はなんでしょう?
これはたいていの方がわかります。そうです。「サツキ」です。
造園業会は、実に正確にその生産量をおさえておりまして、なんと「1本」の単位まで集計しています。
それによりますと、サツキは30,935,019本でダントツ1位。2位のヒラドツツジの800万本に圧倒的な差をつけています。
自慢じゃありませんが、この職業(CGパース)をやるまで、ツツジとサツキの違いさえ知りませんでした。
それが今や数百種の植栽を扱います・・頭痛い。
植物に詳しい男性は、それなりにモテるらしいのですが
記憶にないですねぇ。ヒペリカムカリシナムを知っていてモテたことは。
福山雅治なのに。
そうです。グリーン=「植栽」です。
タイトルのヒペリカムカリシナムは、なにやら「エコエコアザラク』(知らないでしょうけど)の親戚の呪文みたいですが
ちがいます。日本におけるそこそこ代表的植栽の名前です。(写真は開花したヒペリカムカリシナム)
ひとくちに植栽などと総称しますが、こいつが実に面倒で複雑。
それを一口で表現するため「ひぺりかむかりしなむ」にご登場いただいた、というわけです。
ヒペリカムカリシナム=ヒペリカムカリキヌム=オトギリ草科
日本にはおおよそ5600種類もの高等植物があり、しかも固有種(日本オリジナル)は2000種類にものぼります。
なにしろ南北にビロ~ンと長い島国ですから、固有種が多い多い。
ガーデニングで有名な「島国」イギリスと比較しても、圧倒的な数字です。
もっとも、絶滅危惧種もダントツに多いのですが(環境庁調査で希少種まで含めると約600種)。
弊社のように(たぶん他社もそうだと思いますが)、北海道から沖縄まで、全国にパースを納めておりますと
この南北の長さが植栽の面倒さに拍車をかけます。
CGパースに植栽を入れる方法は、おおよそ2種類ありまして、
ひとつはつくりもの、つまり植物もCGで作ってしまう方法と、写真をはめ込む方法があります。
動画の場合は、写真というわけにはいきませんから、植物も3Dでつくりますが、弊社の場合、パースでははめ込み写真です。
なぜなら、緑を入れれば植栽、なわけではなく「その地方にはありえない植栽」というのが存在するからです。
3Dの植物データは、そこまでカバーしていない、ということと、
なにより、いまいちリアルさにかける、という欠点があります。
最近は、フラクタル係数を用いて「植物をつくっちゃいましょう」という3Dソフトもありますが
まだまだ、です。
もう読んでいるそばから面倒そうな話かと思われるでしょうが、実際、とっても面倒です。
造園業のかたは、その地域地域で育生するものを植えていけばいいことなのでこのような悩みは持ちません。
まさしくパース屋のみ(それもCG)が持つ悩みです。
ここまでくると、造園業というよりは植物学者の領域で、たとえば美しい庭園を見ていても、まったく別の観点で見てしまいます。
「おお!ここにはフィリフェラオーレアが植樹されてる!あ、こっちはアジュガレプタンスだぁ。すげー」などという台詞をデート中の恋人が突如言い出したら、たいていの相手は、その瞬間に「別離」が頭をよぎります。
ことわっておきますが、フィリフェラオーレアもアジュガレプタンスも、
パースに登場する「ごく一般的」植栽です。
ヒペリカムカリシナムに至っては、木草本類においてはなんとベスト3の生産量がありまして
まぁ、歌手で言えば福山雅治?くらいの地位はあるわけです。
もっとも福山雅治を「君はシンガー界におけるヒペリカムカリシナムだ!」と、例える人はまずいませんが。
北海道と沖縄は、独自の島ですから、特に植栽の制約が多く、相応の知識がないと、植栽を入れることができません(パースの話です)。
ちなみにそれぞれの都道府県の植物は、北海道がエゾマツ。沖縄はリュウキュウマツで、南北先端がたがいにマツというのもおもしろいですね。
東京は言うまでもなくイチョウ。大阪は例によって東京にライバル心がありますから「イチョウ」です。
こんなとこまで張り合ってたのか。大阪。
「東京がイチョウいうなら、こっちもいったろか?」みたいなことが府議会で話し合われたかと思うと笑えます。
広島は県の花も県の植物も「もみじ」。
両方が一致している県は広島だけで、まんざらではなかったんですね。モミジマンジュウ。
さて。ここで問題です。日本で最も植栽に使用されている植物はなんでしょう?
これはたいていの方がわかります。そうです。「サツキ」です。
造園業会は、実に正確にその生産量をおさえておりまして、なんと「1本」の単位まで集計しています。
それによりますと、サツキは30,935,019本でダントツ1位。2位のヒラドツツジの800万本に圧倒的な差をつけています。
自慢じゃありませんが、この職業(CGパース)をやるまで、ツツジとサツキの違いさえ知りませんでした。
それが今や数百種の植栽を扱います・・頭痛い。
植物に詳しい男性は、それなりにモテるらしいのですが
記憶にないですねぇ。ヒペリカムカリシナムを知っていてモテたことは。
福山雅治なのに。
植栽の1本1本までにもこだわって
制作されているとは・・・すごすぎます。
私は「サツキ」と「ツツジ」の区別がつきません。
写真を見てもよくわからないのですが加えて
「サツキツツジ」というものもあるらしいですね。
ますます、わからなくなってきました。