ぜんちゃんの歩き方

写真とエッセイ。ボクの目線とライフ。
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「しびらっこく がんばっぺ!」福島から近況報告その3

2011年04月05日 | 東日本大震災
29日火曜日やっとガソリンを満タン入れられた。
その後少しずつ市内のスタンドガソリンも復活し並ばないで給油できる店も出てきた。
ファミレスやファーストフード店も開き始めスーパーは相変わらず夕方の6時で閉店だが
日中早めに行けばある程度普通に食べ物が買えるようになった。
ボクの必需品インスタントコーヒーもリンゴジュースもようやく買えた。
しかし20~30円物価が高くなったような気がする。
 
大震災後ボクの考えや価値観が少なからず変わったような気がする。
もう今までの自分の考え方や思いではこれから前に進めないと感じるのだ。

テレビの災害報道で津波の惨状の前で立ち尽くす初老の男性にカメラを向けた。
そのときその人はこう答えた。「みんな失った。すべて失ったよ。自分の命以外は」
ボクはその言葉が頭から離れなくて自分に置き換えずうっと考えている。

小さな紆余曲折の自分の半生、その時々失ったものは多々あるけれど命以外すべて失ったことはない。
そんな苦しみのなかで恥ずかしくも自暴自棄になって死にたいなんてわめいた事もあった。
生かされた命をこれからどう活かしてゆけばいいのだろう。今出来ることってなんだろう。
大丈夫。大丈夫。命だけで十分。必ず復興できます。回復できます。
大きな被災を受けた人たちにこんな陳腐な言い方しかできないだろうな。たぶん。
 
被災地や避難所の光景にいつしかその体験を共有しまった。
だからまだボクの頭には音楽も歌も鳴り響いてこない。
福島の経済は停滞してる。仕事のことを考えると不安になる。
知人が勤めている観光地のホテルが地震で壊れた挙句お客は全てキャンセル。
存続する為にほとんどの従業員は解雇されたらしい。風評被害は甚大だ。
農作物だけじゃなく福島のあらゆる観光地は致命的だろう。福島は大きな差別に晒されている。
だからボクはあちこちで言ってるんだ。菅ソーリを筆頭に傀儡政権のお偉方は今すぐ風評被害を止めるように福島県庁からメディアに発信してくれと。
市内から外国人が消えた。フィリピンの女性たちは都内の教会に集められ本国に帰させられた。

でもボクがここで落ち込んでしまったら証しにならない。
「これからは仲間同士協力し合って励ましあって生きてゆくときだ!」なんて力説していたやつらは誰よりも早く県外に逃げて行ったからだ。
だからボクは踏ん張ってみる。地震で投げ出された阿武隈急行のあの電車君のように。
そしてまた自分のなかで回路が繫がったら走り出そう。

でも残念な事にボクの鼻と目はいまグショグショだ。
放射線なんかより花粉症の方がずうっと怖い。クニヒロの鼻炎薬を飲んでおらはおらに叫ぶだだ。
「しびらっこく がんばっぺ!」福島および仙台地方の方言(しぶとく頑張ろう!)

SOS from Mayor of Minami Soma City, next to the crippled Fukushima nuclear power plant, Japan


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