大阪のまちづくりぶろぐ

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御堂筋Talkin’Aboutレポート

2011年02月08日 | 御堂筋Talkin'About
先日このブログでも御紹介した御堂筋Talkin’About実験企画inアイ・スポット『サロン文化考』に参加しました。

この企画は、「サロンは現代において、大阪において可能か?」をテーマに参加者自身が語り合うサロントーク企画です。

(会場の様子)

私が参加したのは、告知期間が短く(2週間程度)、大阪市のホームページなど限られた方法でしか告知されていない企画であり、しかも、著名な講師の講演を拝聴するのではなく、参加者自身がテーマについて話し合うというような企画が成り立つのか?成り立つとしたらどんな人が集まるのだろうかという好奇心からでした。また、日頃は閉じられた人間関係の中で生活しているため、「全く違うバックグラウンドを持った人たちと話をしてみたら新鮮な発見があるかも」ということにも少し期待を持っていました。

まず勝手に心配していた参加者数ですが、ナビゲーターを務められる山納さんも含めて10名の方が集まりました。限られた告知の割にはなかなか集まったと思います。
ちなみに、集まったのは、珈琲店や時計店の方、電鉄会社の社員の方、自称暇人(?)の方など様々でした。さらに、参加されたきっかけも、ホームページの告知をみて面白そうだと感じられた方から、ナビゲーターの山納さんに惹かれてという方など様々でした。

最初にみなさんで自己紹介を行った後、山納さんから企画についての説明がありました。

今回の企画は、かつて行われていた扇町Talkin’Aboutがベースになっていること。扇町Talkin’Aboutはマルク・ソーテが行なった哲学カフェ(※)にインスパイアされて始めたが、哲学はやったことがないので雑学カフェという設定にしたことなどをお話していただきました。
※哲学カフェ:哲学的な議論をするための一般公衆を対象にした草の根の公開討論会で、哲学者マルク・ソーテがフランスのパリで創立した。

さらに、知の創発を生み出す場としてのサロンに焦点を当てて、文献などの引用からサロンのあり様について解説していただきました。

その後、参加者全員でサロンとはどういう場所であるか、サロンをつくるにはどうすれば良いかについて話し合いました。
・サロンとは創作の場である
・議論することで意見が集約していく
・だれかの意見に参加者が共振することで、みんなが納得できる答えを出すことが出来る
・異なる業界の人が集まることによって創作につながる
・サロンとはプライベートとフォーマルの中間地点にあるもの
・サロンをするにはカフェが理想的
・参加者がまちでの肩書をはずして、フラットな関係で議論できることがよい
・オープンなはずのサロンも参加者が固定化してくると閉塞感が漂う
・閉塞感を感じさせないようにする工夫が必要
・テーマを設定することで人が集まってくる
・魅力的なテーマが設定されていても、参加するには勇気がいる
・集まりやすい場所が必要
・シンプルなルールを定めることが、サロンを継続させるコツ
などなど、様々な意見を参加者で交わしました。

山納さんがまんべんなく話を振って下さったおかげで、参加者された全員からお話をお伺いすることが出来たとともに、様々な視点から語られるサロンに対する思いに触れることが出来ました。

これまでは、知らない人の集まりには参加しづらいと感じていましたが、この企画に参加することで、知らない人と意見を交わしたからこその新鮮な発見が得られるとともに、懸念していた居心地の悪さの様なものはなく、楽しい時間を過ごすことができました。

また、参加する前には「このような企画が成り立つのかな?」とも考えていましたが、無事に成り立つことが実証されました。(ナビゲーターである山納さんの力量によるところもありますが…)何事も難しく考え過ぎずに思い切ってやってみるというのは大切かもしれないですね。

これまで考える機会がなかったサロンについて話し合いをしたことで、自分とは関係のないものと考えていたサロンが少し身近なものに感じられるようになりました。そして、地域の中にも気軽に立ち寄り、地域の人たちとコミュニケーションがとれるサロンがあれば良いのにと感じるようになりました。
町内会の集まりなどでは、既に出来上がっている人間関係の中に入って行きにくかったり、参加すると面倒くさい役割を押しつけられたりするのでは?などと警戒して参加していない方は多いと思います。(特に平日は地域にいないサラリーマンの方等)
地域の人が集まって気軽に話が出来る喫茶店や飲み屋さんなどを決めることから始めてもいいのでは?そこから人の輪が広がって何か面白いことが出来るかもしれません。
みなさんも気軽にサロンをつくってみませんか?


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