ANTI-新P舎

それがぼくには目障りだったから ©[L.Torvalds (et) S.Fujiwara] by 資

「自費出版社側は問題点を明らかにし、解決して」

2007-12-11 | 批判的記事
200510
野村 昌二
「ニッポンのタブー 語るに語れない政治/経済/エンタメの真実 〈自費出版〉
自費出版が生む出版界の恥部というタブー [「読者のいない本」が書店に並ぶワケ]
今、出版界で何が起きている? “自称作家 ”と自費出版社の功罪」
『サイゾー』 (通号 89) pp.82-83 インフォバーン より


今回、自費出版の実情を調べるにあたり、大手自費出版社である3社、文芸社、新風舎、碧天舎に質問状を送った。文芸社と新風舎からは回答が届いたが、碧天舎からは「企画の趣旨が十分つかみきれない点がある」という理由で回答を拒否された。そこで回答をくれた2社のアンケートをまとめたのが、この表である。



自費出版への取り組みに方について、文芸社と新風舎に緊急シツモン!


●文芸社(1996年創業/社員数236名)●新風舎(1994年創業/社員数300名)
料金最低60万円。約200ページで1000部(カバー・帯付き)刷った場合、150万円前後。最低30万円。約200ページで500部刷った場合、中心価格帯100~150万円程度。
契約内容最低1000部を印刷し、書店流通と販売管理を行う。最低3年間は販売管理を行い、事前の契約に基づいて初版は印刷部数分、増刷時も同じく印刷部数分の印税を著者に支払う。契約が満了次第、引き続き当社で販売管理を行うか販売管理を解除するか選択。出版権の設定とその存在期間、著作人格権の尊重が主な内容。初版完売時に増刷を保障する「増刷保証制度」など独自の制度も内容を明記。
最近の
ベストセラー
『リアル鬼ごっこ』35万部(31刷)、『@ベイビーメール』(共に山田悠介著)14万部、『心霊探偵 八雲』(神永学著)シリーズ3部作で14万部など多数。『うしろにいるのだあれ』(ふくだとしお著)4作シリーズで61万部、『まさかさかさま』(伊藤文人著)5作シリーズで30万部など。
出版冊数月間90~120点前後。2004年度は約1800冊を出版、うち約9割が共同(自費)出版。
クレーム対応著者との間に誤解が生じトラブルになった場合、一つひとつの事柄について誠意を持ってお応えし、可能な限り著者側の要求に応える体制を擁しております。たとえばクレームでもっとも多いのは「自分が置きたい書店に陳列されていない」というものです。弊社では販売部門が全国展開と著者の地元優先の2つの配本パターンを用意し、配本方針の希望を聞いています。書店名を指定してのご希望に関しては、最終的には書店裁量になりますので、すべてのご要望にお応えできるとは限りませんが、全国に6支店ある販売部員と本社書店営業部員ができる限り直接書店に出向いて交渉を行っております。共同出版においては、とにかく世の中に作品を送り出すこと、小部数(300~500部)から部数を積み上げていくことを旨としていますので、著者が希望する場合以外で「売れる」といって大量に製作し、その負担を著者に請求するようなことは一切ありません。絶版にせず、長く売っていくという姿勢を理解していただくよう、ご説明させていただいています。また、仕上がりに関してはできる限りの話し合いをしていますので、あまりクレームになることは実際にありません。仮にクレームがきた場合でも個別にスピーディーに対応しており、そのような形で対応の仕方をまとめたマニュアルのようなものは存在しません。



 自費出版は、人の夢につけ込んだ商法なのか? こうした自費出版をめぐる状況に対し、業界の雄、新風舎の松崎義行社長はこう話す。
「とても残念なことだと思います。自費出版社側は問題点を明らかにし、解決して、著者が表現活動を継続していける環境を整えるべきです。当社では社長直轄のクリエーターサポート推進室を設けて、出版後の要望調査、満足度調査を細かく行い、業務の改善をしています。その結果、2作目、3作目も当社から出す方が多くなっています。もし当社から出版した人で自費出版は二度とやりたくないという人がいるとしたら、個別に解決し、業務の改善に結びつけます」


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