小さな音楽家のブログ

考えたことをぼんやり書いていくだけのブログ。音楽のことが多いかも。

エヴァ覚書

2024年03月08日 22時05分07秒 | 映画・テレビ・アニメ・映像作品
2019年6月21日。
このころはまだエヴァが好きだった。そしてシンエヴァを楽しみにしていたなあ、いつも。
大人になるということはエヴァンゲリオンがどうでもよくなるということ、なのである。かも。
では本文。

※※※


テレビ版についてです。


ゲンドウはレイとシンジを接近させようとする。
レイの魂はリリス。魂とは人格や記憶とは別もので、それらの器といった感じか。人格や記憶はしょせん一時的。たくさんの人格、記憶、それすらまとめて引き受けるのが魂、かな。
ポイントは、人格や記憶や感情は、魂に影響するという点。そりゃそーだ。一番深いところのものだから。
そこで、ゲンドウは、リリスたるレイとヒトたるシンジを精神的に結びつけようとしてる。恋愛のような形で。物理的な融合を超えた、精神的な融合。
それによって、ゲンドウ&ユイの補完計画…初号機を使って神になる…に使おうとしてる。※ユイが26話で語る理想こそが、補完計画なのだ!

ユイはかなりぶっ飛んでる。神になる、とかどんだけだよコイツ。
そしてそれになぜか共鳴したゲンドウ。頭のネジ飛びすぎ。でも黄昏の人類はそういうことを考えるのかもしれない。それも愛かな?
ゲンドウはユイが消えた後、かなり考えたはず。どうやってユイの理想を達するか。そして人類補完計画を提出。たぶん、ゼーレのキリスト教的な信条に合わせて適当に誤魔化した計画書を。ゲンドウは、自分とユイの理想を達するためにゼーレさえうまく利用するつもり。(ただしゼーレにも、人類補完の構想はもともとあったのだろう。そうじゃなきゃ、こんなん承認するか?)

ゲンドウは、でもどこから独自路線を取り出したのかは謎。たぶん2015前後とは思うが…。

綾波はたぶん補完計画要員として作られた。かわいそうすぎる存在。
リリスの魂を、人間としての箱に入れ、活動させて人格と記憶を与える、そして綾波がリリスに還ったとき、その人格と記憶をリリスにフィードバックさせる。つまり、のちのちリリスと仲良くするために、ゲンドウはレイの父となって愛を注いだのである。
ただレイは、ユイにそっくりなせいでたぶんゲンドウの依存先になり、ユイの面影を求めてレイを愛するという曲がった愛情になって行く。

もしくは。
レイはユイのクローンだけど、ゲンドウの遺伝子も提供してるとか?本当に娘として、作ったんじゃないかな?
その方が計画にそぐう気がする。
ゲンドウの愛の理由もわかりやすい。

しかし!レイはヒトとして生きる中で繊細な心を手に入れた。ゲンドウの愛が「なんか違う」ことに気づいちゃう。
シンジとはうまく付き合えないダメ父親。そこには本当っぽいものがある。シンジのことが怖い。それはゲンドウの弱さ。葛藤とかそういうものがある。不器用なのだ。そしてそれが本当のゲンドウだ。

でもレイにはなぜか笑って話せちゃう。躊躇なく愛を与えられる。不器用さがない。なんか、おかしい。なんか人間らしい距離感なくね。
結局は、補完計画のための人形だ、この人の自己愛のための人形だと、とレイは気づいてしまうのであった。また、ユイの代わりとして愛されている、私じゃないんだ、と。
でもレイにとってはかけがえのない父親。だから、眼鏡に涙をこぼす。

でもゲンドウの愛はやっぱ偽物だわ。
普通愛する我が子をエヴァにのせるかよ。
シンジと接近させてキャッキャウフフさせるとかシナリオで仕組んでるし、やっぱクソ。

でも、親なんてそんなものかもね、というのがここにはある。
世の中もっと酷い親がどれだけいるだろう。親の愛ってなんだろう。親になるって…。そんな疑問符が呈されている。




後半クールでいよいよ本領発揮。
レリエルさん登場。
影に見える部分が本当で、本当に見える部分が影。この時点でなんか哲学くさい。これはシンジくんの心のメタファーでもあって。人にいつも見えている「自己」それって、影に過ぎなくて、本当の自分はいつも隠れている。そして、その本当の自分に囚われてしまうって話だよね。
最後は影、即ち嘘を破って出てくるシンジは、このエピソードで少なくともひとつの悟りを達している。それは母にまつわることとして。
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