「検見川の浜」が今、非常に危険な状態になっています。
テトラポットが敷設され、その前面にはひと抱えもありそうな石、石、石…。
便宜上、「砕石」と呼称しますが、この砕石群は満潮時には水没し、視認できなくなります。
初めて確認したのは3月30日の干潮時。それが上の写真です(クリックで拡大します。撮影/あかねー)
ひと目見て、ぞっとしました。万一、満潮時にここで沈すると、足をついただけでもただではすまないでしょう。勢いあまって頭からダイブなどしようものなら、人命に関わります。これまでも風待ちのとき、気づいた者同士が「あぶねぇよな、これ」と口々に言いあいながら、危険な石を手分けして水没しない陸側に移動させるなど、それなりの注意をはらってきました。しかし、この大きく、重く、数も多い砕石群を人力だけで撤去するには限界があります。
危険なのはもちろん、われわれウインドサーファーばかりではありません。「検見川の浜」は夏にもなれば水遊びをする子どもたちが大勢集まります。テトラポットは子どもの目には、ちょっとした遊具にも映るでしょう。海に落ちないようスリルを愉しみながら、テトラを登ったり、渡り歩いたり…。しかし、少しでも足を滑らせば這い上がることも叶わず、さらに足もとにはゴツゴツした石が広がっています。そういう悲惨な場面が現実になることなど考えたくはありません。
なぜ、このようなことになってしまったのか。想像を巡らせればいろいろなことが思い浮かびます。左右の突堤で浜を抱え込む構造にした結果、浜の中央からえぐれるように侵蝕が始まり、それを防止するために(失態を糊塗するために、と言えるかもしれません)、中央にY字突堤を敷設し、それでも侵蝕は止まらないので、コンクリートのスロープで浜をがちがちに固め、さらにテトラポットの投入に至った。砕石はテトラ(どこからか持ってきた中古品のように見えます)搬入時に一緒に持ってきた副産物でしょうか。
隣接する「幕張の浜」「稲毛の浜」と比べればすぐにわかりますが、「検見川の浜」ほど、人工的な構造物が目につく浜はありません。そして、残念なことに海岸の侵蝕は隣接する浜に比べてもっとも顕著です。
ウインドサーファーはよく、「おとなしい」と言われます。しかし、それは「我こそは正義なり」という主張にある種の恥じらいを感じたり、「まぁ世の中そういうこともあるわなぁ」と考える、いい意味で常識的な大人が集まっているからではないかと思います(異論はあるでしょうが)。しかしながら、ここまで危険にさらされてしまっているのに、「そういうこともあるわなぁ」では、自身のことも含め、いささか情けない気がしないではありません。
検見川ビーチ連盟(代表者/ウインドサーフィンショップ・ダック店長・岩下哲也氏)が中心となり、「検見川の浜」整備事業に関する嘆願書署名運動が始まりました。嘆願事項を集約すれば、整備事業の情報開示と事業計画への利用者の声の反映、砕石の撤去、テトラポットの撤去もしくは改善措置、ということになります。右記をご一読下さい。
「検見川の浜護岸工事に関する嘆願書名活動」のURLです。ご一読後、ご賛同いただける方はぜひご協力をお願い致します。
テンプレートをまたぞろ変更しました。できればこんな記事で再スタートしたくはなかったのですが。
タイトルはEnya/
Caribbean Blueから。