水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

正しさと狂いの対比

2016年03月28日 23時09分32秒 | 詩編
「正」しいという字は、上の線と下の線が平行で、どこまでいっても和解しない状態を示している。  そして、さらに縦の線もあって、それは上や下の線とは正面から対話できない様子を表している。また、中の線の向きもバラバラで好き勝手な方向を向いている。 その一方で「狂い」という漢字は、獣の王と成れることを示している。 . . . 本文を読む

生ける者への言祝ぎ

2016年03月26日 19時04分00秒 | 詩編
 自然は   我を愛するがゆえに   我を生かす  自然は  我を愛するがゆえに   我を殺す  膠着した現在(いま)を  湯気に晒しながら  独り奏でる子守唄を  凍らしてみるがいい  夢で逢うなら  夢でお別れだ  せめて  ある思想を構築するため  ありったけの魂を   明日へ投げやって  白く  汚(けが)れて  生き延びよ . . . 本文を読む

粉雪に隠れる優しさ

2016年03月08日 17時40分07秒 | 詩編
 ああ  青い雪の  ひそやかな重み  あくびしている間に  朝陽に融けるその優しさ  ささやかに贈られる  その雪解け水の  温かさに  無数の水滴の  祝福の声を聴いて  巡り巡ってきた春の  新たなる来訪に  胸躍らせる  注ぎ込む春陽の波間に . . . 本文を読む

水の残像

2016年03月06日 19時55分11秒 | 詩編
 水で出来た楼閣が  僕の透明な記憶の中で  音もなく崩れ去る  明日の時を刻む  僕の腕時計は  真っ白な思い出たちを  心に留めるように  物静かに音を立てている  砂に描いた  僕らの青春の1頁は  波にさらわれて  無明へと帰っていく    そのくだらない繰り返しに嘆息する夕刻 . . . 本文を読む

壊れかけの太陽

2016年03月01日 22時26分21秒 | 詩編
 切断された意味を繋いでよ未来の太陽  叶えられない絶望の深さを辿ってよradio  たくさんの諦めがはびこるこの浮世で    何かを想い出すように生まれたての青を接続してくれよ  僕は、ここで待っているから……  消えそうな意志の束をもう一度太陽の下へ連れ出してよ . . . 本文を読む