かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

思い出整理

2024年03月31日 | ドイツ生活
大学生だった時に初めて海外旅行をした国がオーストリアだった。

アラスカ経由で途中給油をしなければ欧州までたどりつけなかった時代。

直行便もなかったから、目的地のウィーンまでは24時間以上の遥かなる旅路だった。

ウィーンから列車でザルツブルクへ行き、地元のサウンド·オブ·ミュージックツアーに参加したり、ちょうど開催中だったザルツブルク音楽祭の雰囲気も味わった。

幸運にも、ズッカーマンとツィマーマンという組み合わせのリサイタルのチケットをゲットし、海外旅行する時はこういう時に備えてワンピースの類いを必ず1枚はスーツケースに入れておくべきだと学習したのもこのときだった。

とにかく、オーストリアは私にとって思い出深く、思い入れの強い国なのである。

その後、何度も欧州に出かけてはいるけれど、オーストリアは再訪していない。

けれど、まさか、あれから数十年後、自分が還暦を迎えるというビッグイヤーに、ひとまわり以上も年下のオーストリア人のことをマイダーリンと呼ぶようになるなんて!
人生最大のサプライズである。


オーストリア人とドイツ人は気質がだいぶ違うというが、とにかくダーリンは片付け好きである。

ゲッティンゲンの彼の部屋を見て、そのことは充分承知していたので、彼が来日する前に、かなりあちこち整理した。

断捨離遂行の意向を知って、「僕が行ってから手伝うから」という言葉どおり、2週間の滞在中、200枚以上のCDに30点以上の着物や帯、40冊近い本に、使わなくなったテレビやフットマッサージャーやシュレッダーなどの処分を手助けしてもらった。