母校と同じ市内にあるN小とF小へ。
N小はマンモス校だった我がK小が6年生のときに分家した学校。
初めてお会いした教頭先生は女性で、硬そうな雰囲気。
訊けばなるほど、教育委員会在職が長かったのだそう。
でも、小3のときの担任のS先生とはお茶友達だということを知り、共通の昔話に花が咲いた。
同級生のMとお昼ご飯を一緒に食べる約束をしていて、待ち合わせ時間の調整に、八幡さまにお詣りした。
何かといえば、お世話になっていた地元の神社。
初詣や受験合格祈願はもちろん、小学時代の写生大会場所でもある。
夏祭りのときは、大きな山車が何台も苦労しながら登っていく。
神社まではずっと坂道。
子供の頃は、息が切れる長い坂をずっと登ったところにあると思っていた道の先にあるはずの八幡さまは、拍子抜けするくらい下にあった。
平日のお昼時。
駐車場には4台ほど車が停まっていた。
車を降りて境内に入ろうとしたとき、だれかに後ろから「フルネーム+ちゃん」付けで声をかけられた。
同級生だった。
実はその直前、「まさか知っている人に会ったりはしないだろうね。会ってもきっと判別可能だと思うけど」なんてことを心の中でつぶやいた直後のことだったので、びっくりした。
風貌は(お互い)小学校の頃から変わらない(笑)ので、すぐにわかった。
「今日はいつもより車があるから、何かあるのかなあって思ったんさー」
えっ? これで、多いの?!
彼女はもうすでに車に乗って出ていくところで、助手席側の窓を開けてくれての立ち話。
変わらず元気そうだねと言うと、少し顔を曇らせて、「親の介護がたいへんでさー。もう、疲れちゃった」と苦笑いされた。
そうなんだ。
そんなこともあって、普段から八幡さまによく来ているのかもしれない。
この日は校長不在で、午後のF小学校でも教頭先生と養護の先生方と授業後に歓談。
年末あたりから色々それぞれ、ちょっと両親とうまくいかず、とりあえず距離を保つことで、どうにか精神的ストレスを増やさないようにすることを最優先し、なので今回は実家に寄らずに帰るつもりであることを、話の流れで、先生方にお話することになってしまったら、おもむろに教頭先生が、「実は・・・」と、ご自分のご家庭の状況を告白された。
ご自分と奥様のご両親は4人ともご存命であるけれど、それぞれに介護が必要で、教師として働きながら面倒をみるのがとても辛い状況なのだそう。
「そうは言ってもまだ私にはツレアイがいますから。でも、ニュースになっているようなことも他人事ではない気がしますよ。センセイにこうやって話を聴いてもらって良かったです」
ですよね。
なかなか問題解決するのが難しいことのほうが多いきがするけど、とりあえず、直接迷惑のかからない第三者的な人に告白して、話を聴いてもらうだけで、どんなに心が楽になるか!
こういうライフステージには、どうしても乗らなければならない時がくる。
つらくても、みんなでどうにかのりきろうぜ。
いつかは終わる。
おわってしまっても、きっと何かが残って、そのあと、じぶんの傷とか糧とかになるんだろう・・・
負わねばならない傷は、なるべく軽症であってほしい。
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