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なんでもありです。

大泣きした話。

2005-05-17 09:30:29 | Weblog

久しぶりのなな姫です。
かわいくなったでしょ?

最近人見知りが始まったので、抱っこしても泣かれないようにマメに通わないといかんなぁーと思っております。

手を叩いて歌うと、体中を動かして、声を出して笑います。
子供って、やっぱりかわいい。
一緒に遊ぶと、体の中の毒が流されていく気がします。

そう、毒が流されるといえば。
2年くらい前に、とある出来事がありました。

その出来事があった時、うちの妹は友人の結婚式に向かう電車の中でした。
私からのメールを見た妹は、電車の中で泣いたそうです。

ちなみに弟にこの話をしたところ、彼は台所で泣きそうになりました。
うちの兄弟にしか共感を得られない話かもしれませんが

当時、私はちょっとどん底におりました。
でも、絶対負けないと、頑張っていました。

そんなある日のこと。
親戚のおじさんおばさんの家に、届け物をしに行きました。
大好きなおじさんおばさんで、2人で暮らすその家に1人で遊びに行ったりもしていました。

玄関先で用事を済ませて帰ろうとすると、おばさんにご飯を食べて行くように勧められました。
「んー、でも今日は帰るよ」
と答えていると、おばさんの後ろからおじさんが走ってきました。

片手にお箸を持ったまま。

そして、にこにこしてこう言いました。
「上がってけー、ホルモン焼きうまいぞー!」と。

次の瞬間。
なぜか、涙が溢れて止まらなくなりました。
なんて説明したらいいのかな。
胸の奥から、こみ上げてくるというか。

どわー!こりゃやばい!とまごつく私を不思議そうに見るおじさんたち。

「ごめん!今日は帰る!」

と、ダッシュでその場を離れました。
家の前に止めた車に乗り込んで走り出そうとすると、
いつものように2人は、玄関先に立って、笑顔で手を振っていました。
うー!もうやめてくれ~!

帰りの車の中、私は声を上げて大泣きしました。
もう全然耐え切れずに、わんわん泣きました。

それ以来、2人を大好きだった気持ちは、なぜか尊敬に近い気持ちに変わりました。

あの2人は、絶対いつも通りだったのですが。
慰めようとか、優しくしようとか、そういう気持ちではなかった筈ですが。

2人の、素のあったかさに、やられてしまいました。
誰の言葉にも、何も感じなかったのに。

不思議なものです。

きっと、今までたくさん損してきたことでしょう。
でも2人はそれを損とは思っていない筈。
素で、あったかいのです。

私にはきっとできません。
器が違う。

どんな成功した人の言葉より、どんな偉い人の言葉より、おじさんとおばさんの笑顔はパワーを持っていました。
与えながら生きてきた人のパワーでした。
もちろんそれは、私にとってですが。

「ホルモン焼き、食ってけー!」で泣かされるとは…。
でも、今でもその言葉を口にするだけで、泣きそうになります。

「つらかったら、うちに来ればいい。」

そう言ってくれました。

普段は、人は自分の為にしか生きられない、と思う私ですが。
それは未だにそうですが。

極々稀に、例外もいるもんです。

私が真にひねくれずに済んでいるのは、おじさんたちのおかげかも。

ありがとね。