RICHARD BONA

約１年ぶりにBlue Note Tokyoでライヴを観てきました。

RICHARD BONA

リチャード・ボナはカメルーン出身で、パリやニューヨークを中心に活動しているベーシスト/ヴォーカリスト。
ジャコ・パストリアスの再来とも謳われている彼ですが、リーダーアルバムは技巧を前面に押し出したものではなく、音楽として純粋に良質です。
ワールドミュージック（この表現が適切なのかは甚だ疑問ですが）よりのフュージョン／ジャズで、もちろん一般の音楽好きの方にも是非聴いていただきたい。

個人的にはひとつ前のアルバム『Munia ～The Tale』が素晴らしい作品で、かなり聴きまくってました。
今回は新作アルバム『Tiki』に伴う来日です。

ベース/ヴォーカル＋トランペット、ギター、ドラムス、キーボード、パーカッションという編成。
途中、アカペラを即興で録音して一人で合唱するというはなれワザも披露しました。
声楽のことなど私にはよく判りませんが、声が圧倒的に素晴らしい。
天上から降ってくるような、包み込まれるようなやさしさがあります。

もちろんベーシストとして技巧をキラリと見せる場面も随所にありました。
終盤は、バリバリ弾きまくって凄い盛り上がりよう。
個人的にギター／ヴォーカルよりもベース／ヴォーカルにグッとくるというポイントを見事に突かれました。
各人の演奏も見事で、言うことなし！です。

自己紹介で「ニシノミヤ、シュッシンデス」（誰が教えたんだ）と謎のネタを披露するなど、サービス精神も旺盛なボナさん。
ステージを去り際にさらっと握手させていただいたんですが、手がとても柔らかかったのに驚かされました。
つい今までベースを弾きまくっていたのに…

楽曲はどれもハッピーミュージックで、終始楽しい雰囲気のまま終幕。
それにしても多彩なアーティストを観ることができすぎてしまう東京は、ちょっと贅沢過ぎかな…と思ったり。