カイロ(エジプト)の学校や研究機関、留学情報

エジプト留学のお手伝い。主にカイロのアラビア語学校や大学等。考古学、ベリーダンス、アラビア書道教室なども。

学振懇話会(講演会)のお知らせ

2010-09-17 19:22:54 | カイロのその他研究機関
※本部ログ内の日本学術振興会カイロ研究連絡センターの記事もどうぞ。

ここ最近は、HP更新が滞っており、イベントなどの告知は、カイロ日本人会一斉メール・HPにて行われている。(2010-05-19 23:37:00 まる。)

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演 題  もうひとつの古代エジプト―アコリス遺跡を掘り続けて30年  (2010-08-25 01:35:56 まる。)

学振懇話会(講演会)のお知らせ

日 時  2010年9月9日 (木) 午後6時半開場、7時開演
場 所  当センター1階多目的室 (9, Al-Kamel Muhammad St., Zamalek )
講 師  川西宏幸氏(筑波大学大学院教授)
演 題  もうひとつの古代エジプト―アコリス遺跡を掘り続けて30年
     (入場無料、予約不要、お問い合わせは大石まで。講演の後、恒例の懇親パーティを開きます。お気軽にどうぞお越しください。)

【講師からのメッセージ】
 カイロから南へ230キロメートルほど離れた中部エジプト。ナイル河東岸の台地上にアコリスという名の都市遺跡があります。南北600メートル、東西300メートル、面積15ヘクタールの区域内には、崩れた神殿や日干し煉瓦の住居址があって、荒涼とした風景を造り出しています。古代エジプトには巨大都市が少なくありませんが、ここは中規模程度の都市で、あまり目立たない遺跡です。
 この地の歴史は、古王国時代末期の第6王朝(2233~2150B.C.)に始まり、A.D.700年ごろに終焉を迎えました。イスラム勢力が政権を握ってから半世紀ほどの間、コプト社会として存続したことは分かっていますが、遺跡の表面に残る焼土から考えて、最後の日は突然訪れたようです。
 現在の調査は、第3中間期(1072~712B.C.)の集落部分と近傍のプトレマイオス朝からコプト時代の石灰岩採掘跡を対象としております。プトレマイオス朝とは、あの高名なアレキサンダー大王(356~323B.C.)の死後に樹立された外国人の王朝です。ファラオの強大な王国が営まれたナイル流域が、外国勢力の支配を受ける転換期となったのが、この第3中間期です。
エジプト古代史は、古王国・中王国・新王国の3王国時代に分けられますが、それぞれの中間期にはエジプトの統一が崩れました。エジプト王朝の力は、あたかもナイル河の増水のように、上下動を繰り返したのです。とりわけ第3中間期は、やがて王国が強さを取り戻した第1と第2の場合とは異なり、回復できないまま衰退と混迷の時期でした。それでは、なぜこの時代を転機に、エジプトは戻りようのない坂を滑り落ちるようになったのでしょうか?
 アコリスの発掘調査は、ピラミッドや王家の谷などの隆盛とは縁のないテーマを掲げ、またギザやテーベから遠く隔たる中エジプトの地方都市で、「もうひとつのエジプト」を垣間見ていると言えるでしょう。


演  題   イスラムを報道するということ (2010-07-04 19:05:36 まる。)

日本学術振興会カイロ研究連絡センター

学振懇話会(講演会)のお知らせ

日  時   2010年7月29日(木)午後6時半開場、午後7時開演

会  場   当センター多目的ルーム(9, Al Kamel Muhammad Street1階) 場所は

ホームページの地図をご覧ください。http://jspscairo.com/)

演  題   イスラムを報道するということ

講  師   川上泰徳氏(朝日新聞論説委員兼編集委員(中東駐在)

       「ASAHI 中東マガジン」編集人

【講師からのメッセージ】

 欧米ではどこにも身近にイスラム教徒のコミュニティーがあり、中東情勢の変化は難民受け入れや、国内の治安との絡みで直接に関わってくる問題です。それに対して、日本では国内に外国人イスラム教徒が少ないことや、中東と距離的に離れていることから、日本人一般のイスラムに対する理解は遅れているといわざるをえません。9・11米同時多発テロの後に「イスラム=テロ」のイメージは世界に広まりましたが、イスラム教徒の実態が身近にない日本では、より単純化される傾向があります。

 私はイスラムの実態とは何かを新聞記事の形で読者に提供しようとして、2007年から朝日新聞の夕刊で「イスラムはいま」のシリーズを始めました。日本に住む外国人イスラム教徒をテーマとした「隣のムスリム」から始め、中東での取材もイスラムは社会の中で、人々の生活とのかかわりでどのような機能を持つのかという視点からアプローチしました。中東の各地で起こる個別の社会の出来事、特に個人的な出来事を取り上げ、その解決や悪化にイスラムが関係してくることを記述するなかで、イスラムはどのような役割を果たしているのかが分かってくるものにしようと思いました。

 昨秋、住居と取材の拠点を東京からアレクサンドリアに移した後、イラクのナジャフ、カイロのアズハル、さらに6月にエルサレムを取り上げました。連載は6月にインターネットで始めた「ASAHI 中東マガジン」(http://astand.asahi.com/magazine/middleeast/)でご覧いただけますが、これまでの取材を振り返りながら、そこから見てきたイスラム社会についてお話できればと思います。

お問い合わせは010‐545‐8381(大石)まで。いつもより30分、遅く始まりますので、ご注意ください。

講演の終了後、暑気払いを兼ねて恒例の懇親パ―ティを開きます。お気軽にどうぞご出席ください。

日本学術振興会カイロ研究連絡センター


日本学術振興会カイロ研究連絡センター 学振懇話会(講演会)のお知らせ(2010-05-19 23:37:00 まる。)
日本人会会員の皆様

日 時  2010年5月27日(木曜日) 午後6時開場、6時半開演。

場 所  当センター多目的室(地図はホームページをご覧ください)

講 師  アラー・アリー・ゼイン・エルアーベディン氏 (カイロ大学文学部日本語・日本文学科助教授)

演 題  『明六雑誌』の刊行された時代

(入場無料、予約不要。お問い合わせは大石まで)

エジプトでスエズ運河が開通したのは1869年、日本が明治維新を迎えた翌年です。そして明治6年(1873年)、その年号にちなんで後の文部大臣・森有礼によって「明六社」が結成され、自由思想を提唱します。その機関誌が『明六雑誌』で、一万円紙幣の図柄で誰でも知っている福沢諭吉も同人に名を連ねていました。   講師のアラー先生は、この雑誌についてアラビア語で著書を刊行されています。19世紀、エジプトは地中海の北の欧州から文物や技術を取り入れ、近代化の道を歩み始めました。そしてアジアの遠い一角でも、日本はそれを追いかけ、文明開化の時代に入ります。 今回の講演では、この同人雑誌の創刊から廃刊までをたどり、また変革の時代に果たした両国の知識人の役割についても、お話しいただきます。

3 コメント

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●日本学術振興会カイロ研究連絡センター 学振懇話会(公開講演会)のお知らせ (まる。)
2011-02-23 22:51:57
●日本学術振興会カイロ研究連絡センター 学振懇話会(公開講演会)のお知らせ

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/travel/7927/1212015197/





日本学術振興会カイロ研究連絡センター 学振懇話会(公開講演会)のお知らせ

演題「ピラミッドを築いた人々」


日  時   2011年2月24日(木)午後6時半開場 7時開演
場  所   当センター多目的室 (9 Al-Kamel Muhammad Street, Zamalek, Cairo )
講  師   米国古代エジプト調査協会  河江肖剰(かわえゆきのり)氏  
使用言語   日本語
お問合せ   010-545-8381(大石)
(会費無料、予約不要。講演と質疑応答の終了後、立食形式のささやかな懇親会を開きますので、お気軽にご参加くだい。)


カイロの西郊・ギザにそびえる三つの巨大なピラミッドは、古王朝時代の初期(西暦紀元前2250年から2470年頃)に建設されました。起重機もブルドーザーもない時代に、その建設には何万人という労働力を必要としました。
1988年、スフィンクスの南側400メートルの地点に古代都市の遺構が発見され、その後の発掘調査の結果、この「ピラミッド・タウン」の日常生活が明らかになりました。

河江氏はカイロ・アメリカ大学エジプト学科を2003年に卒業、米国古代エジプト調査協会に所属する研究者で、ギザの3大ピラミッドを造営した人々の居住地の考古学的調査プロジェクトのエリア・スーパーバイザーを務めています。

この講演では、遥かな昔、エジプトの巨石文化の担い手となった人々の暮らしについて、新進気鋭の若手学者に語って頂きます。



【ピラミッド・タウンの現地見学ツアーを企画中です。詳細は講演の後で。大勢の方々のご参加をお待ちしております。】
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●日本学術振興会カイロ研究連絡センター定例懇話会(2011年度第1回)のお知らせ (まる。)
2011-05-04 03:59:48
日本学術振興会カイロ研究連絡センター定例懇話会(2011年度第1回)のお知らせ

◆日時:2011年5月12日(木) 18:00開場 18:30発表 20:00懇親会 21:00閉会

◆場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会室

◆発表:「船頭二人で船沈む?! エジプト・アーンミーヤの諺」

竹村和朗 たけむら・かずあき (東京大学大学院博士課程)
日本の諺の「船頭多くして舟山に登る」がエジプトにもある、と耳にしたことはないだろうか。エジプトの諺を教えてもらったが、
よく意味がのみこめなかったという経験はないだろうか。
我々日本語話者にとって、アーンミーヤ(口語アラビア語)の諺は、時にわかりやすく、時にわかりづらい。
本発表では、これらを「通文化の諺」「異文化の諺」と分類し、異なる社会の諺を身近にする考え方を提示する。また特徴的な諺を適宜紹介する。
◆参加:参加者は、氏名を明記の上、発表(聴講無料)および懇親会(20LE)の申込内容を、メールあるいは電話・Faxに、
発表日前日までにお伝え下さい(収容人数の関係上、参加者は40人までに限らせて頂きます)。
注)本定例懇話会を円滑に進めるために、2011年度より、事前に参加人数を事務局が把握し、懇親会は参加費支払型にしたく思います。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

***********************************
日本学術振興会カイロ研究連絡センター
JSPS Cairo Research Station
Flat no.4, 9 al-Kamil Muhammad Street
Zamalek, Cairo, Egypt
Tel. Fax. 02-2736-3752
返信する
●学振 カイロセンター懇話会 2012年6月21日(木)「エジプトにおける国語と文学教育―「エジプト人」の作られ方― 」開催予定とのこと。 (まる。)
2012-06-11 01:08:08
●学振 カイロセンター懇話会 2012年6月21日(木)「エジプトにおける国語と文学教育―「エジプト人」の作られ方― 」開催予定とのこと。
http://jbbs.livedoor.jp/travel/7927/

:場所
http://jspscairo.com/center.htm#cen_access

学振カイロHP トップ
http://jspscairo.com/index.htm

聴講希望者は、センターまでに事前連絡を、とのことである。
詳細は下記リンク先下部に。


http://jspscairo.com/eventnews-konwakai.htm#kon_latest


第2回 2012年6月21日(木) 18:00開場 18:30発表 20:00懇親会 21:00閉会
発表: エジプトにおける国語と文学教育―「エジプト人」の作られ方―
平 寛多朗(東京外国語大学大学院博士課程)

なぜ国語の時間の中で、文学作品を読まなくてはいけないのか?一般的に、文学教育は道徳教育として機能してきた。さて、この道徳とは何であろうか?戦中の日本では皇国史観が国語における道徳であった。エジプトでは、1990年代以降の初等教育の国語では、文学教育を通して民主主義が学ばれる一方、集会の自由、自由な選挙の権利という概念が教科書の中から取り除かれていたと指摘されている。道徳は「国家」が望む「国民」を作る側面を持っていると言える。本発表では、高校普通教育の文学教育に焦点を当て、いかにエジプト人意識が形成されるのか迫ってみたい。
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