5時だよ、ゴハンだにゃん

(元)外ねこさんに支えられる日々と、
野良猫さん一家TNRの記録

ニッキさん 危機一髪

2017年06月30日 | つれづれの日々

保護部屋の朝は賑やか。ウォル&ふわり部屋 → ぽぽ&ゴロー部屋 → ニッキ&うっしー&お嬢部屋 の順にトイレ掃除をし、
朝ごはんを分けていく。
ドライフード昼夜は出したままなので、基本飢えてることはないはずなのだけどなんだか大騒ぎなんだよね(笑)
なかでも一番目立つのがニッキさん。こんな風にラティスドアから顔を出して催促する。
              
保護部屋の子たちは、意外に目が届きにくかったりする。
だから敢えて朝晩のトイレ掃除時には、どの子にも少しずつ個別にごちそうドライを与え、食欲や動きなどをチェックするように
している。

それは5月半ばのある朝だった。いつものように保護部屋へ向かったがなんだか足りない…変だぞ、ネコが足りない。
ラティスから顔を出してる猫がいない。「ニッキさん?」と呼ぶとどうやらベッドからのっそり出てきたようだった。
なんだ、寝坊か?と思ったが、ごちそうドライを前にしても考え込むばかりで口をつけない。部屋を見渡すと何カ所か嘔吐跡があった。
シェアルームの不便なところは、具合の悪い子を確定するのが難しいこと…だが、今回は100%体調不良なのはニッキさんだと判断した。
熱はない。下痢の痕跡もなし。腹水の貯留もなさそう。ニッキは結局何も口にせずベッドに戻って丸くなってしまった。
原因がわからないがしばらく様子をみることにして出勤。しかし夜になっても状況は変わらず…というかむしろ悪くなっていた。
完全に食欲廃絶し、水様物の嘔吐がそこかしこに。
とりあえず翌朝一番で受診。
血液検査では軽度の貧血が見られたけれど、それ以外には大きな問題なし。FIV(+)Felv(-)外生活中、ダブルキャリアだった
かるびさんに襲われまくっていたからFelvは高確率で(+)と思っていたけど意外にも(-)で驚いた。
ただ貧血もあるしFIVの経時的進行がベースにあるのかもね…と制吐剤を打ち、輸液をして帰宅。
…が、キャリーから出した直後から連続嘔吐。なにいったい?なんで嘔吐が止まらない?
接触したものはないはずだけれど何かの感染症?それとも中毒?
とにかく安静と安全確保のためケージレストし夜を越すことに。さすがに制吐剤が効いたのか、回数は少し減ったものの嘔吐自体は持続。
そして変わらず下からは何も出ず…これって症状的に疑われるのはまずイレウスか…。
ネコが体調不良で…と、仕事を切り上げ猛ダッシュで帰宅。吐きまくっているニッキを抱えて再診。

腹部X-Pでは腸内ガスの貯留がみられたが、明らかな通過障害等が起きている所見はなかった。じゃあなんなんだ?
実はもう一つ気になっている疾患があった。素人判断極まりないが。…が、偶然にもVETが口にした病名はまさにそれ。「膵炎かも」

大急ぎで採血し膵リパーゼ値を診る。初めて見たけどコンボテストみたいなキットなのねーそんでもってちょっと笑っちゃったのが
その判定の基準
     
【高値】ってwwwちょいとばかしざっくり杉ないか?爆
そしてニッキさんは…【高値】で膵炎ケテイ。

勉強不足であったが、ネコの膵炎は隠れた難病でネコの解剖学的特徴から三臓器炎という病態を引き起こしやすいこと、そのため
治療が難しく長期にわたること、また特異的な症状がないため(症状が多岐にわたる)発見が遅れ重症化しやすいことを恥ずかしながら
今更知り、とにかく驚き発見できたことにほっとした。

嘔吐が治まらないニッキさんの状態は正直けっこう悪く、脱水も皮下点滴ではもう追いつけないし、吐きまくっている状態では
投薬だってままならない。体重はもちろん激減。
通院のストレスと自宅での観察不足のリスクを考え、かわいそうだが入院・短期集中治療を選択した。

セレニアを注射後、嘔吐はなんとか治まり、持続点滴で脱水をガンガン補正、抗生剤も投与。3日目の夜VETから連絡が来た。
「吐かなくなったし、数値も正常範囲に戻った。でも全然食べない→それまずい。これはある意味賭けだけど…しろりんさん、
家で食べさせてくれないかな?」
そんなわけで診断から4日目ニッキさんを迎えにびよいんへ。
膵炎といえば、とにかく食止め その後は低脂肪食が基本だが、そもそもヒトと違いアルコール性や食事など原因のはっきりしない
ネコの膵炎の世界ではちょっと違うらしい。
ネコは飢餓時の脂肪代謝で肝臓に負担がかかり、(特に肥満のネコでは)肝リピドーシスを起こしやすい。これが起きるとかなり厄介。
なので、嘔吐が治まったらとにかく食べさせるという治療にシフトしているのだそうで、食欲が戻らないニッキさんは、膵炎脱しても
次の危険域に入っちゃったわけ。
そんなこんなで保護部屋に戻ったものの、安静にさせたいがケージレストでは啼いてしまって逆に興奮。状態観察しづらいこと
この上ないがストレスも与えたくなく…苦渋のケージフリー。空いたケージにうっしーが入り込む始末でwww
だが、仲間と一緒になり刺激をもらい、翌朝からシーバを少しずつ口にするようになった。そして帰宅して3日目の朝にはいつも通りに
ラティスから顔を出して待つようになった。
便が緩いので整腸剤と抗生剤と制吐剤を1日2回。散剤と錠剤。量も多いが確実に飲ませたい…思案の末、錠剤もつぶしてカプセル詰。
3Wの投薬で便性もようやく落ち着き、嘔吐もなく経過。そして先日無事完治に至った。

しかし…今回の療養でニッキさんには、オレのごちそうドライ=シーバと刷り込まれたようで…ダンナは某ホムセンでシーバトランク
なるものを購入したyo とんだおまけがついたもんだわ。

いやはや【膵炎】初めての体験。でも案外身近な病気。吐きやすい子って実は慢性的に炎症があるのかも。まさおもうっしーも
吐きがちな子なので、機会があったらチェックしてみようか…なんて最近ちょっと思っている。



ちなみに、「ねぇ…白いチンチラミックスの子いたよね?生きてる?」って猫友さんに最近聞かれたことがある…
      
左側のこの子↑ コードネーム「ふわり♀」隣は「ウォル♂」ふわりをめっちゃ可愛がってる

安心して。持ち上げるのが大変なくらい全然「ふわり」ぢゃないから。ただね…下僕が不精なもので…ビジュアル的に難ありww
…なので遠目な感じで、よろしく。「ぼろり」に改名したら…というアドバイス、結構真剣に考えている(笑)


研修終わって夏が来た!

2017年06月30日 | つれづれの日々
 
        
ようやっとなんかやる気が出てきたというか…(笑)エンジンかからなすぎだろ!ってとこですが。お久しぶりです-生きてたよ。
昨年12月から始まったケアマネ実務研修。6月初めで終了し、先日登録証が届いた。長かった…マジでツラかった…。
とにかく公休を研修に充ててるから休みが休みじゃない。講義とGワークで8時間弱/日座る@パイプイス。法定研修だから
遅刻早退原則不可。研修時間の短縮もなし。もちろん欠席は一発OUT。
これまでの人生の中で1・2を争うツラさだった。
でもいろんな職種の人たちと出会えて、話して、友達になって、そこから小さなネットワークが出来上がって。
研修の内容は…正直あんまり覚えちゃいないけど←アカンやろww この長時間の研修の本当の目的は、これから先しっかり
お互いを支え、助けあい、利用者さんがより良い生活を送れるようにみんなで考えていくのですよ という関係作り=ネットワークの
構築だったんじゃないか…と。そういう意味では…研修指導者の皆さん!この研修、成功だったと思います(笑)

…で、とりあえずケアマネとして働く資格は手にしたのだけど、うーん当面この資格を使うことはないかな~。
日ごろ当たり前に立てている看護計画とケアマネが立てるケアプラン。行きつく先の想いはきっとおなじ。でも、なんかちがう。
方法論的にはほぼ同じ。情報をアセスメントし、現在の問題点~解決すべき生活上の課題を引き出すのだけど、その解決すべき
生活上の課題=利用者さんの「ニーズ」って置き換えることがなんだかね…しっくりこなくて。どうしても気持ち悪くてw
そしてなによりも、私はその「解決すべき生活上の課題」っつうやつを解決するために現場で直接試行錯誤するほうが好きだなって思った。
ケアマネは関わる多職種をまとめ、調整するのが役目。私…やっちゃいそうなんだよね…ナース目線で直接踏み込みそうなんだよね。
でもそれってダメぢゃん。私やっぱり向いてないな……が半年間の研修で出た結論。

職場的にも事情が変わり、ようやくケアマネを新規雇用できる運びとなったため、私は兼務を逃れることにもなった。
もちろん変化の激しい「看取りの時期」においては現場で私がプランを修正・カンファ・更新していくことで、後手後手のケアプランに
ならずに済むわけだから、そちらで協力をするってことで話は落ち着いた。やれやれ。

さて…この半年研修と並行しつつやっていたこと…お騒がせおやぢを相手にリアルケアプランの立案と実践ww
実家を飛び出し、10年ほどアパート暮らしをしていたおやぢを、3月末にサ高住に入居させた。
アパートへ帰る!と駄々をこね、帰ったけど再入院とか…ね、そんなことを1月~3月繰り返し。
独居はもう無理、でも高額投薬が必要なおやぢを受け入れてくれる老健なんてない。要介護は3に満たないから特養だって無理。
有料ホームに入る金はなし。だけどあちこちでトラブルを起こしてるから個室は絶対確保したい…。あーでも現状のADLでは生活に
見守りが絶対必要…。
ここはもう、リハビリでの今後のADL拡大を期待して、ディ併設のサ高住にするしかないだろうと思った。担当ケアマネも同意見だった。
ではどこにする?どこなら受け入れてくれる?こんなおやぢ…。

そんな時快諾してくれたサ高住があった…と連絡が。なんと、頚損の叔父が入居しているサ高住グループの別施設で受けてくれると!
施設長は以前叔父の入居の際にお世話になった方で、私がキーパーソンなら問題ない…喜んで引き受けると言ってくれたそう。
本当に嬉しかった。おまけにとりあえず利用していたショートステイ先の相談員は偶然にも以前の職場の同僚で、叔父の相談員だった方
…担当者会議はなぜか知り合いばかりの和気あいあいな雰囲気(笑)
みんな私の事情もよくご存じなので、可能な限り負担のない方法を!と手を尽くしてくれ、あっという間におやぢ本人の居場所が確保・
移動が完了した。

おやぢのケアマネからは「どんだけ知り合いがいるんですか!」と驚かれたが、いや…マジ偶然の産物…でも人と人とのつながりの
有難さと温かさを実感した。
この3年ちょっとの間、私がしてきたことは無駄ではなかったんだな…と。
それをおやぢのために使うのは若干ムカッとするけどさ(笑)

私、ネコのことでもヒトのことでも いつもそういう「つながり」に助けてもらってばかりだなぁ…。
みなさん ほんとにありがとにゃ と感謝する6月の末。今年も半年終わりましたね…。


       
        ↑今回もネコのつながりですっかり助けてもらった「ぶち」 ホントにありがとう。

さ、ほかにもいろいろあったこの半年、ボチボチ書いていきますわー(笑) ねこたちもそれぞれ問題はあれ、そこそこ元気です。