「2083―ー欧州独立宣言」日本語版

グローバル極右界の「共産党宣言」、現代世界最大の奇書

キリスト教迫害の生ける伝統(p435~)

2012-12-04 22:47:01 | 中東
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 預言者は最期にアラビア半島北部タブークのビザンツ軍にジハードを仕掛けようとしていた。後継カリフたちは遺志を受け継いでジハードを多方面で展開し、1453年遂にコンスタンチノープルを征服した。1683年ヴィーンで大敗して以降、ジハードの波は停滞したが、20世紀イスラム思想が復興して事態は悪化してきている。19世紀末のオスマン帝国で起きた事態が復活するかもしれない。

 ある夜、家に帰った夫がこれまで仲良くしてきた村のラーヤ達を「紅世のスルタン」から殺光するよう命令されたと言ったのです。私は激怒しました。そんなことをしたら天罰が落ちるだろうと。しかし、夫は私の制止を聞かず、本当に御自らラーヤ達を殺光したのです。

 トルコ国内のキリスト教徒の数は1920年の15%から90年間で1%にまで減少した。シリアでは同時期に3分の1から1割になった。聖誕地ベツレヘム[パレスチナ領]でも1948年85%いたキリスト教徒の数は今日12%だ。
 過去の歴史は実に重い。ビン・ラディン賛美の末に英国から追放されたシェイク・オマル・バクリ・ムハンマドは2002年、「カリフ国家なくとも、夷教徒を討滅し、ジンミー化するために邁進せねばならぬ」と述べた。1999年、パレスチナ自治政府で宗教啓蒙部門に務めるシェイク・ユセフ・サラメーはムスリム支配の下の夷教徒ジンミー化計画を礼賛した。2000年の第二次インティファーダ以降、この感覚は全土に浸透してきている。
 ムスリムは子供に嫌夷教徒流を植え付け、ジハード精神を叩き込む。最近も、シェイク・マルズーク・サレム・アル・ガンビ師はマッカでこう語った。

 シャリーアの下でジンミーはジズヤを払い、偉大なる預言者様の定められた条件に従うことでのみ生存を許される。即ち、教会を新設・再建せず、ムスリムに慈善し、ムスリムの格好をせず、武装せず、騎乗せず、葡萄酒を売らず、夷教徒とすぐ判別できる服装をし、ムスリムを一切批判せぬ限り。ジンミーが上の条件を一つでも破棄した場合、ムスリムが庇護する覚えはない。

 この感覚が今日ジハーディによって復興されようとしている。2008年3月、カタール最初のカトリック教会ができたが、十字架などを飾ることは忌避された。ムスリムを刺激せぬためだ。カトリック国フィリピンでも、ミンダナオ島のマラウィの街では教会に十字架はなく、神父はムスリムに合わせて髭を伸ばす。婚姻式で欠かせぬ豚烤(ローストポーク)もここでは御法度だ。
 
 沈黙する人権団体の罪科
 人権派の国際弁護士ジュストゥス・ライド・ワイナーは2007年12月、パレスチナでのキリスト教徒迫害を国際社会がスルーすることを非難し、「このままでは15年以内にアラブ系キリスト教徒は衰滅する」と警告した。これは人権団体全体への警告でもある。
 アムネスティも2007年、コプト教徒へのムスリムの討滅行為を簡潔にしか紹介しなかった。教会内部で信者がムスリムに殴殺されたのを皮切りに、ジハーディがアレクサンドリアの3つの教会を襲撃したというのに。インドネシアの夷教施設襲撃事件も取り上げられているが、「イスラム団体のせい」とは決して記さない。イスラム団体による人権侵害には甘めのようだ。多文化主義の精鋭人権団にとって、キリスト教徒の問題は欧米に余りに親和的すぎる故、言及が避けられるのだろうか。
 メルカイトのグレゴリー3世主教は2006年宣言した。「9・11以降、アラブ世界に散らばる1500万人のキリスト教徒を滅光する計画が進んでいる。これが成就した場合、西洋基督世界は単独でイスラム・アラブと向き合うことになるだろう。私は2億6000万のムスリムを治めるアラブの領導者たちに我らを衰滅させないよう書簡を送った」
 一応アルメニア系などの原始キリスト教徒は今もイスラム世界内に存在する。西洋の人権団体はこれだけを見て、ムスリムによる迫害の事実を矮小化する。ムスリムは西洋の被害者という意識の戒禁に囚われたまま。そうしている内にもジハーディとシャリーアの使徒たちは蛮光の度合いを増し、第三世界を紅世化している。

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