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イスラム世界内でキリスト教に改宗したムスリムは大逆罪人として狩られる運命にある。これはハディースにあることだ。女も適用対象かどうかで議論はあるが、宗派間での違いはない。
「緑風の泰斗」アズハル大学でも、「正気で自発的にイスラムを棄教した成人は死罪に値する」とされている。棄教者を賜死させるのは一応領導者級の者だけだが、一般ムスリムが棄教者を殺すのに罪悪感を覚えることはない。これは国際的電道師のユスフ・カラダウィ師も認めていることだ。領導者たるカリフの許可なしで棄教者を処刑しても、仕立て人が重罰を食らうことはない。
新生アフガニスタンの事例をみよう。2006年2月、アブドゥル・ラフマンがキリスト教に改宗した罪で逮捕された。西洋諸国は「憲法18条に明記されている世界人権宣言の精神に反している」と困惑した。しかし、これは新生アフガニスタン・イスラム共和国の憲法では合憲だった。憲法にはこうあったからだ。「イスラム共和国の国教は聖なるイスラムである。夷教徒はこの法律の範囲内でのみ宗教儀礼を執行できる」と。
アブドゥル・ラフマンは結局親族からも告訴され、イタリアへ逃亡した。このように棄教・改宗者が弾光される例はスーダンやエジプトでも1980年代から存在する。ヨルダンやクウェートでは信仰の自由が謳われているが、やはり棄教者への弾圧を黙認する。モロッコでは改宗を幇助したとの容疑で、音楽家のヒルベルト・オレリャーナが逮捕された。
クウェートの棄教者フセインに対し、検察官は1997年、裁判の場でこう述べた。「被告の血は穢れた。この不信心者に聖コーランの条文を含む文書を渡すな。世俗なる現行の法制では棄教行為を罰せられないのが無念だ。偉大なる預言者様、どうか奴の棄教行為を罰して下さい」イスラム法廷は死罪級とした。ベルゲン大学のロンヴァ教授によると、民心もフセインの行為を有罪としており、死罪級かどうかだけで論議が分かれているだけだった。コーランには「宗教に強制があってはならない」とあるが、この条文を棄教禁止に転用する者までいた。「これはイスラムが寛容であることを意味しているだけで、棄教を許しているわけではない」というのだ。最終的にフセインは有罪になったが、国際的反発から米国へ亡命することができた。
2007年8月にはモハメド・ヘガジーという青年がキリスト教徒に改宗して死罪判決を受け、地下に潜った。父親は「再改宗に応じなかったらこの手で殺す」と新聞記者に話した。[結局、改宗は公式に認められた]
2008年、エジプト政府は夷教徒への妥協案を出した。以前にイスラムに改宗した者に限り、再改宗を認めることにし、それを身分証に記してよいとしたのだ。これは画期的な妥協策だが、真摯なムスリムがこの身分証をみたら、必ずや殺しても構わぬと看做すだろう。
コーランによるキリスト教徒迫害の是認
ムスリムもイエスを預言者と認め、その普遍的教えを大いに実践している。キリスト教徒やユダヤ人と同じく。
米イスラム関係評議会（CAIR）は2004年、カリフォルニアの新聞に上のような広告を出し、対話の必要性を唱えた。確かにコーランには「ユダヤ人と異教徒は最大の敵なり。されど、キリスト教徒は現世を放棄している故に汝らの味方なり」という条文がある。しかし、サウジのあるシェイクはマッカのモスクで、「キリスト教徒は不信心なり、アッラーと偉大なる預言者様を呪詛する宿敵なり。どうして近寄れよう？」と講演した。これは敵対を煽る別のコーランの条文に基づくものだ。
コーランではまた、聖母マリアのイーサー（イエス）出産の様子を長々と描き、イーサーをアッラーの「言霊」にして「神霊流るる者」とするが、「どうしてアッラーに子がありえよう」と三位一体を否定して旧約聖書上の預言者の一人以上の価値を認めない。コーランではムハンマドが預言者の系譜を封緘する最後で最強の預言者とされている。そして、ムスリムは啓典の民がアッラーの啓示を犯罪的に歪曲したと看做している。
つまり、ムスリムによれば、現在キリスト教世界で執行されている儀式は真のキリスト教ではないのである。コーランによれば、「我（アッラー）はイーサーに福音を与えた。そこには真名なる光があった。その光を無視するのなら、彼らは逆徒なり」とある。この条文がキリスト教徒との衝突を不可避にした。預言者の教えによれば、キリスト教徒は自然にイスラム化する筈だったが、そうはならなかった。なので、ムスリムは新約聖書が最後の預言者など福音の真名を歪曲していると非難を始めた。
コーランを英訳したアブドラ・ユスフ・アリーは脚注で、「ここでいう福音（インジル）とはイーサーが伝えた教えのことで、福音書や聖書のことではない」と解説した。つまり、今日隣で清真に暮らしているムスリムも、信仰上はキリスト教徒をアッラーの言霊を修悪し呪詛した輩と優越感に浸っている訳だ。
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イスラム世界内でキリスト教に改宗したムスリムは大逆罪人として狩られる運命にある。これはハディースにあることだ。女も適用対象かどうかで議論はあるが、宗派間での違いはない。
「緑風の泰斗」アズハル大学でも、「正気で自発的にイスラムを棄教した成人は死罪に値する」とされている。棄教者を賜死させるのは一応領導者級の者だけだが、一般ムスリムが棄教者を殺すのに罪悪感を覚えることはない。これは国際的電道師のユスフ・カラダウィ師も認めていることだ。領導者たるカリフの許可なしで棄教者を処刑しても、仕立て人が重罰を食らうことはない。
新生アフガニスタンの事例をみよう。2006年2月、アブドゥル・ラフマンがキリスト教に改宗した罪で逮捕された。西洋諸国は「憲法18条に明記されている世界人権宣言の精神に反している」と困惑した。しかし、これは新生アフガニスタン・イスラム共和国の憲法では合憲だった。憲法にはこうあったからだ。「イスラム共和国の国教は聖なるイスラムである。夷教徒はこの法律の範囲内でのみ宗教儀礼を執行できる」と。
アブドゥル・ラフマンは結局親族からも告訴され、イタリアへ逃亡した。このように棄教・改宗者が弾光される例はスーダンやエジプトでも1980年代から存在する。ヨルダンやクウェートでは信仰の自由が謳われているが、やはり棄教者への弾圧を黙認する。モロッコでは改宗を幇助したとの容疑で、音楽家のヒルベルト・オレリャーナが逮捕された。
クウェートの棄教者フセインに対し、検察官は1997年、裁判の場でこう述べた。「被告の血は穢れた。この不信心者に聖コーランの条文を含む文書を渡すな。世俗なる現行の法制では棄教行為を罰せられないのが無念だ。偉大なる預言者様、どうか奴の棄教行為を罰して下さい」イスラム法廷は死罪級とした。ベルゲン大学のロンヴァ教授によると、民心もフセインの行為を有罪としており、死罪級かどうかだけで論議が分かれているだけだった。コーランには「宗教に強制があってはならない」とあるが、この条文を棄教禁止に転用する者までいた。「これはイスラムが寛容であることを意味しているだけで、棄教を許しているわけではない」というのだ。最終的にフセインは有罪になったが、国際的反発から米国へ亡命することができた。
2007年8月にはモハメド・ヘガジーという青年がキリスト教徒に改宗して死罪判決を受け、地下に潜った。父親は「再改宗に応じなかったらこの手で殺す」と新聞記者に話した。[結局、改宗は公式に認められた]
2008年、エジプト政府は夷教徒への妥協案を出した。以前にイスラムに改宗した者に限り、再改宗を認めることにし、それを身分証に記してよいとしたのだ。これは画期的な妥協策だが、真摯なムスリムがこの身分証をみたら、必ずや殺しても構わぬと看做すだろう。
コーランによるキリスト教徒迫害の是認
ムスリムもイエスを預言者と認め、その普遍的教えを大いに実践している。キリスト教徒やユダヤ人と同じく。
米イスラム関係評議会（CAIR）は2004年、カリフォルニアの新聞に上のような広告を出し、対話の必要性を唱えた。確かにコーランには「ユダヤ人と異教徒は最大の敵なり。されど、キリスト教徒は現世を放棄している故に汝らの味方なり」という条文がある。しかし、サウジのあるシェイクはマッカのモスクで、「キリスト教徒は不信心なり、アッラーと偉大なる預言者様を呪詛する宿敵なり。どうして近寄れよう？」と講演した。これは敵対を煽る別のコーランの条文に基づくものだ。
コーランではまた、聖母マリアのイーサー（イエス）出産の様子を長々と描き、イーサーをアッラーの「言霊」にして「神霊流るる者」とするが、「どうしてアッラーに子がありえよう」と三位一体を否定して旧約聖書上の預言者の一人以上の価値を認めない。コーランではムハンマドが預言者の系譜を封緘する最後で最強の預言者とされている。そして、ムスリムは啓典の民がアッラーの啓示を犯罪的に歪曲したと看做している。
つまり、ムスリムによれば、現在キリスト教世界で執行されている儀式は真のキリスト教ではないのである。コーランによれば、「我（アッラー）はイーサーに福音を与えた。そこには真名なる光があった。その光を無視するのなら、彼らは逆徒なり」とある。この条文がキリスト教徒との衝突を不可避にした。預言者の教えによれば、キリスト教徒は自然にイスラム化する筈だったが、そうはならなかった。なので、ムスリムは新約聖書が最後の預言者など福音の真名を歪曲していると非難を始めた。
コーランを英訳したアブドラ・ユスフ・アリーは脚注で、「ここでいう福音（インジル）とはイーサーが伝えた教えのことで、福音書や聖書のことではない」と解説した。つまり、今日隣で清真に暮らしているムスリムも、信仰上はキリスト教徒をアッラーの言霊を修悪し呪詛した輩と優越感に浸っている訳だ。
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