呉かみしばいのつどい ~紙芝居はワクワクどきどき~

子ども達と心を通わせ、共感の感性を育む
日本独自の文化、紙芝居
紙芝居の輪が広がりますように~

広島で全国大会が開催されました ②

2023年10月19日 | ふうちゃんのそら
続き
2023.10.17(火)〜18(水)
秋晴れが爽やかな季節、全国退職女性校長会(梅の実会)の全国大会が広島にて2日間の日程で開催されました。

平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』を約150名の方々にご覧いただく機会に恵まれました。

紙芝居後の交流の時間には、感想や質問等をお話しいただきました。

一部ですが抜粋して、ご紹介いたします。
(私のメモをまとめたものですので、一言一句違えずとはいかないことをご了承願います)

広島 保育所や小中高などで紙芝居を毎年されているとお聞きしましたが、毎年紙芝居をすることについて、その意義はどう言うところなのか教えていただけないでしょうか。

中峠 毎年同じ紙芝居を観ることで子どもの中に育つものがあると感じています。

小学校で観た生徒さんが、高校の授業での平和学習で『ふうちゃんのそら』を観る機会があり、司会に立候補したと聞きました。

成長する子ども達に毎年観てもらうことで、平和について深めている姿を目の当たりにします。その大切さを実感しています。


京都 高齢者の集まりを持っているので、是非『ふうちゃんのそら』を演じたいと思いましたが、中峠さんのようにはとても表現出来ないなと思いました。

中峠 紙芝居は技術ではないので、思いを込めて演じて下されば伝わりますから、安心して演じて下さい。


愛媛 私は終戦を満州で迎えました。2歳だったので何も覚えてないのですが、こども達に平和を伝えたいと思っています。

絵本の読み聞かせの活動で『ふうちゃんのそら』から伝えたいと思いました。


大分 語り部で紙芝居をしています。

なんとか子ども達に平和を伝えたいと思っています。来年は『ふうちゃんのそら』を演じて平和を伝えたいと思います。


東京 下町3/10の空襲を受けております。

中峠さん、お若いのでまだまだ30年は頑張ってくださいね!

防空壕に逃げた話、感動しました。

あんな大きな防空壕があるのは、よこみちさんの絵を見て初めて知りました。

素晴らしい絵をありがとうございました。


続く




広島で全国大会が開催されました ①

2023年10月18日 | ふうちゃんのそら
2023.10.17(火)〜18(水)
秋晴れが爽やかな季節、全国退職女性校長会(梅の実会)の全国大会が広島にて2日間の日程で開催されました。
北は北海道から南は沖縄までの60歳以上の先輩の方々は勿論のこと、大大大先輩は何と93歳でいらっしゃるとのこと!
「東京からまいりました」と、凛とされたお姿に励まされました。
元女性校長先生方の熱気溢れる会場となりました🔥



チラシをご覧ください。
私達は、交流タイム・イン広島〜「ヒロシマの心を世界へ」〜の分科会 Ⅲ平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』の講師としてお招きいただきました。
中峠さんの紙芝居の実演と実体験のお話しをし、全国からお越しいただいた約150名の方々との交流の時間をいただました。

コロナ禍があり、開催が延期になる中、細部に渡り時間をかけて準備くださったスタッフの皆さまに心からお礼を申し上げます。


このような流れでした。

中峠さんプロフィール

中峠房江(なかたお ふさえ)

1938年、昭和13年に、呉市で生まれ、現在85歳。

 普段は「人形劇のあひる座」の主宰者として、保育所・幼稚園・小学校や児童館などで、沢山の子ども達に、人形劇を届ける活動をしている。

人形劇は平和への祈りであり、平和のあかしとして歩み続けたい」との願いから、活動の歴史は45年を越えている。

 全国人形劇フェスティバルの広島県代表。

「呉かみしばいのつどい」では、人形劇の経験を活かし、紙芝居を演じる上での、作品理解と表現指導にあたる。

 平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』は、自身の小学2年生の時の呉空襲の実体験を基にした作品。(2015年自費出版)

 幼児から高齢者まで、世代を越えて平和への思いを伝えている。


中峠さんご挨拶

 只今、ご紹介にあずかりました、中峠房江と申します。

 本日は、全国から来られた皆様に、平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』をご覧いただく機会に恵まれましたこと、心から感謝申し上げます。

 この紙芝居は、私が小学2年生の時に、実際に体験した呉空襲のお話です。

 私は40年以上、人形劇をしながら小さい子ども達に、空襲のことを語って来たのですが、どうしても紙芝居にして残したいと思い続けておりました

  奇跡的な出会いがあって、呉市在住のプロの紙芝居・絵本作家の、よこみけいこさんに、戦後70年の年、2015年に創ってもらうことが出来ました。

 私の夢を叶えてくれた、作家のよこみちけいこさんです。

よこみちさん挨拶後

中峠さんのお話しが続きます

 私は、この紙芝居を演じることで、子どもや大人と話す機会を沢山もらいました。

 特に印象に残っていることは、紙芝居を観たことを、子ども達が家に帰って、家族と話す機会を持ってくれたことです。

 家族との話し合いが、きっかけとなって、それまで知らなかったお爺ちゃんやお婆ちゃんの戦争体験を聞く時間が持てたと、言うことです。

 家族の歴史を知ることは、今ある自分の命の繋がりを知ることです。

 戦争のない平和な世界の大切さを、それぞれが自分の事として考えてくれたことを知り、私は希望を見出しました。

                  

 紙芝居を演じ伝えることで、子どもから大人へと平和への想いが広がっていくと言うことに気づきました

 私は、子ども達に、平和な未来と、大きな希望をたくす想いを込めて、紙芝居を演じることを使命とし、命のつづく限り演じていきたいと思っております。

 

 それでは、紙芝居を監修した、呉かみしばいのつどい代表の関家ひろみさんに、紙芝居を演じる前に『ふうちゃんのそら』の広がりをお話ししてもらいます


関家

 呉かみしばいのつどい代表の関家ひろみと申します。

 紙芝居は、これまで保育所・小学校・中学高校・大学の授業や平和の集い、高齢者施設で演じてまいりました。

 そして先生方の研修会など、幅広い年齢層の方々に、ご覧いただいております。

 紙芝居ができて8年経ちますが、『ふうちゃんのそら』は口コミで広がり、手渡しの形で600部を、北海道から沖縄まで届けさせていただいております。

 日本全国で、地域の歴史と平和をたくす、同じ思いの方々に『ふうちゃんのそら』を演じていただいております。

 それでは、紙芝居の前に、ふうちゃんの生きてきた時代背景をスライドで観ていただきます。





続いて、紙芝居が始まりました。
会場の大きさと参加者の人数を考慮して、プロジェクターを使っての実演としました。




続く














    











小学校での紙芝居が再開されました。

2023年09月29日 | ふうちゃんのそら
コロナ禍に於いて3年間は、小学校での紙芝居が出来ませんでしたが、今年からどうにか子ども達のところで『ふうちゃんのそら』を演じる機会をいただいております。

呉市立昭和北小学校では、2015年に紙芝居ができてから2019年まで毎年7月1日の呉空襲の日に合わせて、全校生徒さんに体育館でプロジェクターを使って観ていただいていました。
今年は密を避けて、低学年と高学年に分けてとなりました。
北小では、各教室と図書館に、絵本『ふうちゃんのそら』を置いていただいています。

5年生の先生でいらっしゃったかと思うのですが、「ウチのクラスの男子が『ふうちゃんのそら』が大好きな話しだと言っていました。」と話してくださいました。

ふうちゃんこと中峠さん自身も、北小の朝読のメンバーで、これまでも各クラスに紙芝居『ふうちゃんのそら』をずっと演じ続けてきました。
プロジェクターと実演では、生の語りの伝わり方が違うと話されていました。



9月に入って伺ったのは、呉市立中央小学校の6年生さんです。
この企画は、6年生担任の先生が、以前他校で『ふうちゃんのそら』を観ておられて、是非この学校の生徒達にも観せたいとの思いから実現しました。

紙芝居を観る前に、大和ミュージアムを訪れて事前の勉強をされていたそうです。

90人以上の6年生さんは大きくて、ふうちゃんは小さいお婆ちゃんでした。

ふうちゃんの生きてきた時代背景をDVDで観てもらい、平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』の実演、虹の歌合唱となりました。

その後、感想や質問を生徒さんからもらう交流の時間となりました。

【その、内容を記します

女子:今日は紙芝居を観せてもらってありがとうございました。

呉空襲のことを伝えて行きたいと思いました。

女子:『ふうちゃんのそら』を作って伝えてくれてありがとうございました。

 

男子今、戦争している人に何を伝えたいですか?

中峠:ウクライナとロシアの戦争が起こった時、まさか!と思い腹立たしく思った。

世界中の人は平和を願っているはずなので私は戦争をやめて欲しいと願って いる。

私の経験から1番嬉しかったことは、戦争が終わったと聞いたとき!

「戦争が絶対あってはならない」みなさんは戦争にならない為には何を考えいけば良いかを考えていって欲しい

 

男子:戦争とは中峠さんにとってどのようなものですか?

中峠:戦争は殺人です。

 

女子:空襲が終わった後はどのような気持ち?

中峠:嬉しくて嬉しくて。

本通り小学校から東小学校に転校したんですが、遊ぶことが嬉しくて家族で食事をしたり心が穏やかでした。人と仲良くする助け合うこと。でも戦争の話は一回もしたことはない。

 

女子:戦争中、大変だったことは何ですか?

中峠:飛行機が迫り来る音、爆弾を落とす音が怖かった。

とにかく音が怖かった。

空が怖かったから戦争中は星を見る事ができなかった。

 

先生皆さんは体験していなくても、どんなことが出来るかを考えて行動していって欲しい。

先生のおじいちゃんはゼロ戦に乗っていたことを、亡くなる前に話してくれまし た。今はもっと話を聞いておけばよかったと思います。先生もみんなと一緒に、どうすれば戦争を無くすことが出来るかを考えて行きたいと思います。」

 

と、締めくくられました。

痺れる〜〜


先生の平和への想いと熱意が、生徒さんに届くことの素晴らしさを感じました。


ありがとうございました。











愛知県から高校生さん

2023年08月25日 | よこみちけいこさん
2023.8.21
愛知県にある日本福祉大学付属高校から、平和学習に呉まで来られました。
コロナ前に一度来られていて、四年ぶり二度目の来呉です。

平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』の実演を観て、ふうちゃんこと中峠房江さんの体験を聞き交流する会です。






場所は、呉市きんろう会館。
呉駅から徒歩5分…
だけど今年は、酷暑🔥猛暑🔥
汗だくの高校生は元気いっぱい、パワーをいただきました

先ず最初に当時の呉市の背景をお話しします。
当時の呉港は最先端の科学技術とそれを扱う職工たちが集まる「東洋一の軍港」として名を馳せていました。
旧呉海軍工廠では、戦艦製造を担い先端的な軍需鉄鋼研究の拠点でもありました。
約14回も空襲受けたと言われる呉市。
特に、広島に原爆が投下される約1ヶ月前の7月1日未明から7月2日にかけて、旧呉市街地と市民を襲った大空襲があり街は戦場となりたした。呉の街は焼け野原となり、その日だけで約2,000人の方がお亡くなりになりました。
終戦までの空襲全体の犠牲者は3,700人に上ったそうです。

映画「この世界の片隅に」は、同じ呉で、すずさんは山の上から、ふうちゃんは街の中で、同じ時間に呉空襲に巻き込まれます。
是非ご覧になってみてください。



私は呉空襲の事を大人になるまで知りませんでした。
自分の住んでいる地域の歴史を知ること、それを次の世代に伝えて行くことの大切さを、平和をたくす紙芝居『ふうちゃんのそら』から学びました。

yahoo!未来に残す戦争の記憶は全国であった空襲についての証言やデータを見ることが出来ます。



日本福祉大学付属高校の先生が、愛知に帰ったら、自分達の住んでいる地元の戦争の史跡を周る計画を立てていますと仰っていました。

つづく








呉国際交流センターで紙芝居会

2023年08月22日 | よこみちけいこさん
2023.8.22
呉国際交流センターにて、日本の文化【紙芝居】を知ってもらう会を開催しました。

対象の子ども達は、小1〜6年と中学生、高校生で20人くらい。

国籍は、フィリピン、ブラジル、中国、サモアと、日本国籍の外国人だそうです。


夏休み中なので、宿題のサポートをするボランティアの高校生や大学生20人くらいも一緒です。


「紙芝居を観たことある人〜」と聞いたところ手が上がったのは5人くらいでした。

聞いてみると、日本の保育所に通っていた子達でした。ほとんどの人が初めて紙芝居を観る記念すべき日となりました。


紙芝居は日本で生まれた文化です。今は海外にKAMISHIBAIとして羽ばたいています。紙芝居の始まりを知らせる拍子木、紙芝居を入れる箱は舞台と言います。」と説明をしてはじめました。


【プログラム】

①紙芝居の実演 

オープニングの『おおきくおおきくおおきくなあれ』は、最後にケーキが飛び出して来て、8月生まれの人に「ハッピーバースデートゥーユー」を皆んなで歌いました。





次の『あついひの おばけさん』は、熱中症をテーマにした紙芝居

日本のおばけ【カラ傘おばけ】と【河童】が出てきます。

今年の猛暑にピッタリの紙芝居です。





お次は『なんだろな?

言葉が通じない子達も居るとお聞きしていたので、果物や野菜の影絵を当てっこする紙芝居です。





実演最後は『りえちゃんとやぶ

この紙芝居は呉のお祭りを伝える手作り紙芝居。

呉のお祭りに出る鬼は【やぶ】と言って怖いけど五穀芳醇を願う大切な役割があるんだって〜

篠笛(しのぶえ)と和太鼓の演奏も入って盛り上がりました。


 



②紙芝居を演じてみよう!

会場から『のーびたのびた』を演じてもらいました。

初めてなのにとっても上手、拍手拍手でした





③紙芝居作家よこみちけいこさんと、紙芝居を作りをしよう‼️

呉市在住の、よこみち先生が子ども達に質問しながら即興で紙芝居を仕上げていきます。

紙芝居のタイトルは『まほうのたまご

子どもに画用紙に⭕️を描いてもらってスタート。

次に何か思いつく動物でも植物でも言ってみてーと「turtle…亀

帽子を被った亀を、よこみち先生が描いて、、、4枚の場面の出来上がり!

最後に実演したら、これまた面白い〜





日本の文化「紙芝居」を楽しんでもらえたかな