海洋浴
「海洋浴」とは、海洋性の気候や海に関連する健康素材を利用して、症状の改善や病気の予防を図る健康法のことで、そのベースはタラソテラピーにあります。
日本では「タラソテラピー」という言葉が海草パック美容などに使われることがありますが、本来の「海洋浴」は、ヨーロッパでのタラソテラピーと同様に、あくまで海辺の地域での保養・療養のことをいいます。
海洋浴がからだによい理由は、「気候・環境の効用」「水浴の効用」「海洋資源による効用」という3点に大別できます。
気候・環境の効用――ミネラルを多く含む海塩粒子
海洋浴は、海の恵みを利用した転地療法、気候療法ということもできます。
海辺の気候は、内陸部に比べて1日の気温差が少ないうえに湿度が高く、日中は海から陸に、夜になると陸から海に向けて風が吹くため、滞在者はリズム性のある快い刺激を受けることになります。
海風は不純物が少なく、海水に含まれる海塩粒子を豊富に含んでいます。海塩粒子には食塩のほか、カルシウム、マグネシウム、ヨードなどのミネラル分が多く含まれており、呼吸により体内に入るほか、皮膚の表面に吸着して作用します。ただし、海塩粒子は海岸線から2~5km以上離れるとほとんど消失してしまいます。
水浴の効用――強塩化物泉の泉質と同様の効果
海水中に含まれる塩分は1リットル当たり30~35gで、そのうち約75%が食塩になります。
温泉の基準では、1kg当たり15gの塩化物泉のことを「強塩化物泉」といいます。
したがって海水での水浴は、きわめて濃い強塩化物泉への入浴と同様の効果が期待できます。
強塩化物泉への入浴は、長時間持続する浴後の保温効果、殺菌効果、筋肉の緊張を減らす効果、赤血球増加効果、自律神経や内分泌系機能の障害を改善する効果などがあり、病気の予防や健康づくりに活用されています。
海洋資源による効用
タラソテラピーでは、海水を噴霧して吸入したり、海底の泥や海草をからだに塗りつけたりする治療法が行われます。
このように、海洋資源も健康づくりに活用することができるのです。
海洋浴・タラソテラピーは温泉療養と同じように、からだが本来もっている治癒力を高める自然療法なので即効性はありません。一定期間滞在して、ゆっくり症状の改善を図る必要があります。
海塩粒子を含むきれいな空気は、鼻やのどの炎症や喘息など、呼吸器系の慢性疾患に有効に作用します。
また、海岸での大気浴により、肺機能の活性、血液循環の活発化、神経系の安定化などの効果が得られます。
したがって、リハビリ、心身症、低血圧なども適応になります。
「海洋浴」とは、海洋性の気候や海に関連する健康素材を利用して、症状の改善や病気の予防を図る健康法のことで、そのベースはタラソテラピーにあります。
日本では「タラソテラピー」という言葉が海草パック美容などに使われることがありますが、本来の「海洋浴」は、ヨーロッパでのタラソテラピーと同様に、あくまで海辺の地域での保養・療養のことをいいます。
海洋浴がからだによい理由は、「気候・環境の効用」「水浴の効用」「海洋資源による効用」という3点に大別できます。
気候・環境の効用――ミネラルを多く含む海塩粒子
海洋浴は、海の恵みを利用した転地療法、気候療法ということもできます。
海辺の気候は、内陸部に比べて1日の気温差が少ないうえに湿度が高く、日中は海から陸に、夜になると陸から海に向けて風が吹くため、滞在者はリズム性のある快い刺激を受けることになります。
海風は不純物が少なく、海水に含まれる海塩粒子を豊富に含んでいます。海塩粒子には食塩のほか、カルシウム、マグネシウム、ヨードなどのミネラル分が多く含まれており、呼吸により体内に入るほか、皮膚の表面に吸着して作用します。ただし、海塩粒子は海岸線から2~5km以上離れるとほとんど消失してしまいます。
水浴の効用――強塩化物泉の泉質と同様の効果
海水中に含まれる塩分は1リットル当たり30~35gで、そのうち約75%が食塩になります。
温泉の基準では、1kg当たり15gの塩化物泉のことを「強塩化物泉」といいます。
したがって海水での水浴は、きわめて濃い強塩化物泉への入浴と同様の効果が期待できます。
強塩化物泉への入浴は、長時間持続する浴後の保温効果、殺菌効果、筋肉の緊張を減らす効果、赤血球増加効果、自律神経や内分泌系機能の障害を改善する効果などがあり、病気の予防や健康づくりに活用されています。
海洋資源による効用
タラソテラピーでは、海水を噴霧して吸入したり、海底の泥や海草をからだに塗りつけたりする治療法が行われます。
このように、海洋資源も健康づくりに活用することができるのです。
海洋浴・タラソテラピーは温泉療養と同じように、からだが本来もっている治癒力を高める自然療法なので即効性はありません。一定期間滞在して、ゆっくり症状の改善を図る必要があります。
海塩粒子を含むきれいな空気は、鼻やのどの炎症や喘息など、呼吸器系の慢性疾患に有効に作用します。
また、海岸での大気浴により、肺機能の活性、血液循環の活発化、神経系の安定化などの効果が得られます。
したがって、リハビリ、心身症、低血圧なども適応になります。