偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏431足利・石尊山(栃木)

2013年02月18日 | 登山

足利・石尊山(せきそんさん) 結果石(けっかいせき)

431【データ】足利・石尊山 486メートル▼国土地理院25000地図 足利北部▼最寄駅 JR両毛線・小俣駅▼登山口 栃木県足利市小俣の叶花▼石仏 里宮からはじまる丁石の13番目、地図の赤丸印。

4311 【案内】石尊山は登山口の叶花に里宮、山頂下に奥宮を祀る小俣地区の名山で不動明王を本尊とする。奥宮の社殿その両脇に大天狗・小天狗の大きな石祠を構える構成は、雨降山と称された丹沢の大山山頂の石尊大権現と同じであり、石尊を遷し祀った山によくみられる形である。里宮の池や参道途中に立つ不動明王=写真下=も、不動明王を本4312 4313 尊とした丹沢大山の影響に違いない。山頂下の奥宮までは丁石が案内してくれる。その13番目に立つのが「是より女人禁制」銘がある2メートルを超す大きな結界石。「慶応元歳在乙丑(1865)の造立である。結界石は鷹取山(神奈川)陣見山(埼玉)でも案内したが、仏教でいう修業の妨げになる者、ここでは特に女人の入山を戒めるものである。日光の女峰山では「是より大小遍きんぜい」「殺生禁断境石」を案内した。また結界石としては、禅宗寺院の門前に立つ「不許葷酒入山門」が知られている。丹沢の大山にも「女人禁制」の結界石があるので、この小俣の石尊山もそれに倣って結界石をたてたのであろう。しかしこちらの方がはるかに大きく立派である。

4314【独り言】奥宮の扉が開いているのを見て、登って来た人たちが「開いているのは珍しい」と話してくれました。しかし良く見ると開いているのではなく、壊れていました。一昨年3月の地震で壊れてしまったのでしょうか。壊れたのはこれだけでなく、両脇にあった大天狗・小天狗の石祠も同じで、大天狗は屋根と室部が登山道まで転げ落ち、4315 4316 崖の上でどうにか止まっていました。丸太を差しこんで屋根を持ち上げると、「大天狗」の銘が読み取れました=写真左=。小天狗は屋根だけ落ちて、逆さになっていました=写真右=。それでもこの神社の奇祭、梵天竿(15メートルの杉丸太)を担いで岩尾根を登4317 4318 り、それを山頂にたてる「梵天祭り」は今年も行わるようです。奥社に置かれた案内には、午前3時から叶花不動尊で護摩加持、午前3時半登山開始。8月14日雨天決行、梵天竿担ぎ手募集とありました。地元の人の話によると、奥宮は古くなったため壊れたとか。直す予定はあるそうです。

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