偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏273大山(神奈川)

2010年08月23日 | 登山

大山(おおやま) 巡拝塔(じゅんぱいとう)

273 【データ】大山 1251メートル▼25000地図 大山▼最寄駅 小田急小田原線・秦野駅▼登山口 神奈川県秦野市蓑毛▼石仏 蓑毛越の先、大山神社下社分岐

27312733_2  【案内】雨降山、大山不動、石尊権現と呼ばれた大山。その西の登山口が蓑毛で、集落の外れにある大日堂境内の不動堂石段には「從是不動石尊道」の道導=写真右=が残っている。この道は途中林道を何度か横切るものの、案内がしっかりしているので迷うことはない。しかし標高差950メートルは、中腹の下社まで登山電車がある今では利用する人は少ない。それだけに静かな山歩きが楽しめる。その下社からきた道と合流する尾根に巡拝塔が立っている。大山を登ること百回。「百回登山紀念碑」を建てたのは静岡県安部郡入江町の人たちで、発起人6人、寄付をした人20人の名が碑の裏側に刻まれていた。大正5年のことである。これは西から大山を目指す人たちが蓑毛から登ったことを示す記念碑である。先に紹介した不動堂石段の道導は同じ西側の小田原の人たちの建立である。この尾根の上部、下社から登ってくるもう一つの道と合流する尾根には2734 「從是右富士浅間道」の大きな道導もある。これは大山山頂から下ってきた人の富士山への案内で、「右富士浅間道」は大山から蓑毛・秦野・松田・最乗寺・御殿場から富士山へと続く道である。江戸庶民に嫌われたという富士山の片参りについて、沼野嘉彦著「大山信仰と講社」(山岳信仰史研究叢書8日光山と関東の修験道)では「富士の主神は、大山の主神大山祗(注)神の娘の木花咲耶姫であったので、娘のところにお参りして、父の神へお参りしないのは不吉であると考えられていたためと思う」と書いている。(注)祗は示偏に氏。

 【独り言】伊勢原図書館で調べ物をする都合ができたついでに、大山に登ることにしました。時は連日猛暑が続く8月22日。ところが午前8時の秦野駅北口のヤビツ峠行のバス停にはすでに50人もの行列ができていました。こんな暑い日でも登る人がいるとは、自分はさておき驚きでした。そして蓑毛で降りたのは私ほか1名だけ。この熱さですから少しでも高いところから登りたいものです。暑いときに有難いのは冷たい飲み物。ザックには冷凍庫で凍らしてきたペットボトルが2本入っていますから安心です。ところが、いざ飲もうとしたら水滴がチョボチョボ出るだけですぐ終わってしまいました。どうやら凍らせすぎで解凍が間に合わなかったようです。おりからの猛暑と呼吸も苦しくなるような思い空気。こうなると焦熱地獄・阿鼻地獄の世界で2735 2736 す。チョボチョボ水を飲みながら、かすかな望みは山頂にあったはずの売店。これが開いていることを念じながら登りました。そして山頂の売店は、ありがたいことに開いていました=写真右=。ここで飲んだのが缶ビール。いっぺんに酔いがまわってしまいました。脱水状態でしたから、ポカリススエットを飲むべきでした。日向薬師からバスで伊勢原の駅に出て、そこから伊勢原図書館までの道。それはそれは長い道でした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 8月20日、畑に行ってきました。 | トップ | 石仏番外 大山(神奈川) »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。