徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

RJBE KOBE ILS Rwy 09

 続・神戸空港 開港カウントダウン・ネタです。明後日には開港ですね。

2月16日に開港する神戸空港は、ポートアイランド南の沖を埋め立てて造成した人工島に建設した海上空港です。

東西(磁方位はそれぞれ092°/272°)に伸びる2500m×60mの滑走路を有しています。

Airport Reference Point の経度は、135度13分ですから、関西国際空港、但馬空港、南紀白浜空港と共に、日本標準子午線の近くに位置する空港です。

空港の滑走路方位は、その場所の年間を通した卓越風向を考慮して決められます。
が、神戸空港の場合、その立地を考えると、北方には神戸の街が広がり、その先には 3058 feet の六甲山がそびえていますし、大阪伊丹・関空等の周辺空港をも考慮した飛行経路の策定からも東西方向の滑走路方位は妥当と言えましょう。

明石海峡大橋上空方面から東へ進入する計器進入方法が二種類公示されており、そのうちの一つが精密進入方式であるILS: Instrument Landing System です。
空港の東側は、関空,伊丹の空域と輻輳するため、東側(大阪上空)からの計器進入方式は公示されていません。

西風の場合は東側からの進入になりますが、その場合は、一旦明石海峡大橋方面から東へ向かって進入降下し、滑走路が視認出来た時点で空港の南側に Break、Downwind, Base, Final と滑走路の南側の場周経路を通る所謂 circling approach となります。

東よりの風で、東へ向けて進入着陸する場合は、CAT I の ILS が設置されていますので、航空機およびその運航乗務員が資格を満足していれば、地上(海上?)約 200 feet まで計器進入した時点で滑走路が視認でき、滑走路視程が550m,卓越指定800m以上ある気象条件まで対応できます。
(強風の場合には、横風成分が航空機と運航乗務員によって定められる制限値未満である必用があります)

西よりの風で、気象条件(視程・雲低高度)がすぐれない場合には、ILS Rwy 09 Circle to Rwy 27 となります。
ILS のビームに乗って進入してきて、高度 560~580 feet まで降りてきた段階で空港が視認出来て、卓越視程が2400~3200m以上ある気象条件であれば、場周経路に沿ってくるりと回って西向きに着陸します(悪天候で視程・雲低高度が芳しくないときには空港を見失ったらおしまいですから、minimum circling と言われる限界の高度を保ったままで Base leg を短かくとる周回進入を行います;好天候で Traffic の状況が許されるときなど、時としてPFがこの minimum circling の練習をしてくれるので〔勿論法的に何ら問題はありません〕、そんなフライトに当るとラッキーです)。

神戸空港の場合、着陸間際の外の景色を楽しむのなら、機体左側のA列がお勧めです。
ILS Rwy 09 の進入経路の左側には、垂水JCT、須磨海浜公園、港町神戸を眺めることが出来ますし、Circle to Rwy 27 となった場合でも空港島やポートアイランド、それに Base Turn, Final Turn のときに迫りくるダイナミックな大阪湾を間近に楽しむことが出来るでしょう。

今回も神戸空港の開港記念ということで、Jeppesen Chart (11-1 ILS Rwy 09) を載せときます。

Jeppesen RJBE 11-1 10 FEB 06
Comment ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 神戸空港 開港...RJBE KOBE Air... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。