タネの縁側  

偏見に満ちております。どなたの参考にもなりません、各自でお確かめいただきますよう御願いいたします。

目が離せなくなるから名作

2022-03-27 | ビデオ 邦画
茜色に焼かれる

交通事故で家族をなくし、生活困窮。
母親は風俗と花屋でパートの兼業。
子どものいじめに、学校はのらりくらりで何も解決してくれない。

交通事故を起こした加害者はアルツハイマーで責任がない、謝罪もない。
想像するだけで、怒りと悲しみでどうにかなりそうだ。

実際に起きた事件の詳細が浮かぶ。
リアルなヒトの悲しみや苦しみが届く、こういう映画は苦手だ。

できるだけ青春映画だのミステリーだの、軽いタッチでせいぜい皮肉が込められてる程度の作品を選んで見ている。
情けないとは思う。恐々見始めた。耐えられないほどの暗い映画だったら、すぐに逃げ出そうと浅く椅子に座る。

尾野真千子は「挫けない女の顔」が似合う。深く座り直した。

これが見られないとか、オトナとして、ヒトとしてどうなのか、とかどーでもよくなって、映画ってすごいなあと思う。


悲劇は世間に知らしめし、「法整備」に繋がることもある。
けれど、被害者遺族を癒すのは他力や制度じゃなく、自分自身なのが「生きていく厳しさ」なのかと思う。
主人公のかーちゃん(小野)は、同僚の若い風俗嬢、いじめられている息子と「力まず媚びず話す」会話はヒトを救うんだなと思う。
風俗店の店長?永瀬が不幸だらけの従業員に同情はしないけど「ささやかな人情」が光る。

コロナ禍での撮影。


日本ってほんとに貧しい国になっているんだ、とも思った。






監督 石井裕也
脚本 石井裕也
製作 永井拓郎
神保友香
製作総指揮 飯田雅裕
出演者 尾野真千子
和田庵
片山友希
オダギリジョー
永瀬正敏
音楽 河野丈洋
主題歌 GOING UNDER GROUND「ハートビート」
撮影 鎌苅洋一
編集 石井裕也
岡﨑正弥
制作会社 RIKIプロジェクト
製作会社 『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
配給 フィルムランド
朝日新聞社
スターサンズ
公開 日本 2021年5月21日
上映時間 144分
製作国 日本
言語 日本語

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