~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『バベル』・・・ ※ネタバレ少々

2007-05-05 02:30:23 | 映画【スペイン・ラテンアメリカ・カナダ】
なんだか、日本映画『誰も知らない』を観終わった時と同じ感覚で、
後味悪くて消化不良。(^-^;
観客に解釈(答え)を委ねるというよりも作り手(監督)が答えを導き出す事をさけて
核心部分を曖昧にしたまま逃げ切っただけの作品。
こういうのって、卑怯だと思うんですよね。
お金使って時間さいて観に来ている観客をないがしろにしている。
ハッキリ言って、作り手の自己満足映画と言うか・・・
こういう芸術気取りのお粗末な映画が評価高いのが私には全く理解出来ない。

それと、G○○A配給の映画って宣伝上手だし、話題作りも巧みだけど、
それに見合うだけの秀作とは言えず、中身が伴わず、上滑りしている作品ばかり。。。
『バベル』のディスコ点滅場面も他の映画にもありそうな演出だし、
多少、目がチカチカして疲れたけど、気分が悪くなる程ではなかった。
大袈裟に報道しすぎでは?
そんなに深刻な問題ならばディスコ場面をカットする決断をすればいいのに・・・。
(フィルムのプリント料金も絡んでくるだろうから難しいのかもしれないケド・・・)
『バベル』が公開中である事を示す為の話題作りとしか思えない。

役所広司は台詞棒読みで精彩欠いているし、ブラッド・ピットはヒゲ濃いが存在感は薄い。
男優陣はイマイチだが、女優陣は良かった。
ケイト・ブランシェットは心にも体にも傷を負っている痛切さがひしひしと伝わってきた。
体の繋がり(体の触れ合い)でしか愛を確認出来ない少女:チエコを演じた菊池凛子の演技からは
この作品に全身全霊を捧げるような気迫が伝わってきたし、目ヂカラがあり表情にもインパクトがある。
預かった子供に無償の愛で接するアメリア役を演じたアドリアナ・バラッザの演技も印象深かった。

時間が進んだと思ったら、別のエピソードでは時間が少し遡ったところから始まっていて見慣れるまでは少しややこしかった。

中盤あたりから、退出する観客が10人以上いたかと思えば、クライマックスで涙している観客もいた。
◎か×か真っ二つに感想(意見)が分かれる作品なのかしら?


P.S.役名の由来って。。。
ヤスジロー〔役所広司〕←小津安二郎?
チエコ〔菊池凛子〕←智恵子抄?

8 コメント

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鈍感なのか!? (はっち)
2007-05-11 05:57:27
コメント&TBどうもでした~♪
ボクもディスコのシーン全くどうって事なかった人なんですよね・・・映画観終わってから、そんな話が広まってるのを知り、「えっ!?そうなん??」って思ったしだいです。ボクが鈍感なのかと思ってたけど、みんながそうなるわけじゃないんですよねぇ~♪

>全身全霊を捧げるような気迫が伝わってきたし
凛子ちゃん頑張ってたよね~♪日本人だからって訳じゃないけど、純粋に演技って部分だけを比較したら、アカデミー賞もらってもエエくらいの演技だったと思います!

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凛子ちゃん。 (BC)
2007-05-12 12:44:05
はっちさん、こんにちは♪

あのディスコの場面は観客みんながそういう症状になるわけではないのでしょうね。

凛子ちゃんはオスカーを獲得してほしかったですよね。
今、彼女はハリウッド映画の撮影をしているらしいので、これからの国際的な活躍が楽しみですね。(*^-^*

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トラバ・コメントどうもでーーす (ひらりん)
2007-05-19 04:17:44
意思の疎通の難しさ・・・がテーマだけど・・・
この作品の監督の意図するところが・・
イマイチわからなかったひらりん。
まあ、感想なんて百人百様なんでしょうが。
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監督の意図。。。 (BC)
2007-05-19 21:53:42
ひらりんさん、こんばんは☆

ホント、監督の意図が全く見えてこない作品でしたよね。。。
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TB・コメントどうもです! (mezzotint)
2007-05-24 21:19:48
BCさん
今晩は
何かと話題の映画「バベル」ですが・・・。
面白くない人、感動した人、意見が
分かれるようです。私は観終わった
瞬間、とにかく暗い、重いという感じでした。
監督の伝えたかったことは何となく
ぼんやりで、理解できるような
でも何処まで理解できたかは分かりませんが。
思うに、今の時代への警告メッセージではないか
と考えています。また宜しくです
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現代社会。 (BC)
2007-05-27 15:20:07
mezzotintさん、こんにちは♪

現代社会へ何かを問いかけようとしていたのかもしれませんね。

これからもヨロシクです。(*^-^*
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人それぞれだけど・・・ (かえる)
2007-05-29 12:51:28
うーーーん。
1本の映画を面白いと思うか面白くないと思うか、好きか嫌いかは人それぞれですけど、こういう映画を作ることが卑怯だっていうのは違うと思いますぅ。
この世界に蔓延る問題には、明らかで具体的な答えがあるものの方が遥かに少ないと私は思うんですよ。
だから、そんな世界を描いた映画がこういうつくりであってもおかしくないと思うんです。
むしろ全ての映画がわかりやすく説明的で一つの価値観を押し付けているような作りだったら私は寂しいと思うのだけど・・・。
BCさんが個人的に本作をいいと思えないのは仕方ないと思うけど、そういう映画の作り方や監督の姿勢を否定してはほしくないですー。
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作り手の意志表示 (BC)
2007-05-30 23:53:06
かえるさん、こんばんは☆

かえるさんが仰る事も一理あるとは思うんですけどね。

ただ、私の意見を言わせてもらうならば
作品をどう観るかどう感じるかは観客の自由だとは思うんですけど、
『バベル』は作り手が観客にどう作品を観てほしいのかが伝わってこなかったんですよね。
”分たれた言語”をモチーフにしている作品で作り手の意志表示を示すのは至難の業だとは思うんだけど。
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