お星さんの歌
角田光代原作の同名小説を映画化。
誘拐された少女と犯人の女との逃亡とその後の運命を描く。
私は原作小説未読なので、予備知識ナシの状態で観に行きました。
恵理菜の母〔森口瑤子〕は恵理菜〔井上真央〕の名を“ちゃん付け”ではなく
“呼び捨て”で呼ぶ事が出来ていたならば、
もう少しは親子が歩み寄れたような気もしましたよ。
誘拐犯・希和子役:永作博美は赤ちゃんだった恵理菜をさらった時や
裁判の時の獲り憑かれたような表情から
恵理菜との逃避行中の慈愛に満ちた母のような表情まで自在に表現していましたね。
恵理菜役:井上真央はイメージが健全すぎて影や色気がなさすぎる・・・。
彼女の主演作はアイドル映画が多かったので
こういう大人の映画に出演したのは好感もてたけどね。
千草役:小池栄子の滑舌良すぎる台詞回しはこういう繊細な役には合わない気もしたけど、
終始肩をすぼめておどおど歩いていて役作りが徹底していた女優魂には感心しましたよ。
女って口先では理屈っぽい事言えても
本能的な行動はどうしても女のサガに贖えない時もあるんだよね・・・。
よく“生みの親よりも育ての親”という言葉を耳にするけど、このケースは複雑・・・。
この作品に登場する女性達は皆“愛されたかった女”なんだろうな。
だから、人も自分も上手く愛せない・・・。
それが招いた悲劇と言う感じ。
そんな事を思ったり考えたりした余韻が残る作品でした。
≪『八日目の蝉』関連記事≫
同感です。彼女は下手だとは思いませんが、あまり役に合っていない印象でした。
永作さんはしかし元がアイドルとは思えないほど上手くなりましたねぇ。何げにアイドル時代に握手会に行ったりとかファンクラブに入っていたのですが…(笑)
実の親子役じゃないから似てる人じゃなくてもよかったかもしれないけど。
私はあんまり違和感はなかったんだけど、他の人に演じてもらうんなら誰でしょうね。
森口瑤子さん、難しい役でしたけど、
いろいろ役作りなさってたんだろうなーと思いました。 うまかったと思います。
小池さんも、猫背な感じがコンプレックスにつながってましたし。
女優陣はみなさん重たい課題を背負って撮影に臨んだような気がしました。
20代の演技があまりに酷くてびっくり
すげー大根だったのが、真面目に女優一本で
やってるとこうなるんだね
希和子は木村タエさんがあってたかもって
友達と話してたんだ
童顔で可愛いから犯罪者役には逆に向いてたのかもしれないね
私達、女優についての感じ方は意見が合うようですね。^^
腕を露出するタンクトップ着ていたら少しは色っぽく見えるものだけど、
真央ちゃんの場合、健康的に見えてしまうから
まるで体操服みたいな感じになってしまうんですよね。。。
真央ちゃんは子役から活躍していて芸歴は長く、
演技は安定しているから落ちついて観る事が出来るんだけど、
過去を背負ったこの役の雰囲気には何かが足りない気がしますよね・・・。
90年代は桜井幸子や和久井映見のような少し影のある若手女優もいたけど、
最近の若手女優はそういうタイプの人は少ないのでしょうね。
永作さんは元ribbonでしたっけ?^^
テレビドラマで演技経験を積んでから映画に進出して
主演も助演もこなせる良い女優さんになりましたね。(*^-^*
少し陰のある感じっていないですよね。
例えば『白夜行』で堀北真希がヒロインをしていますが、彼女もそういったイメージではないんです。
ただまあ他にも広末涼子さんのように、どうしても合う役が限られてしまうけど、合っている役の時にはとても良い女優さんもいます。
全てに置いて最高がベストでしょうが、合う役を狙って出演するのも当然ありだと思うんですよね。海外の俳優さんなんて普通にそうしてますし。
森口さんの演技はヒステリックすぎて私は苦手でした。m(_ _)m
単に声を張り上げる“女の気強さ”だけではなく、
時に搾り出すように話す“女のか弱さ”もあれば少しは共感出来たんですけどね。
女性のキャラクターは皆それぞれ過去を背負っているので
演じるにはかなりの心構えが必要だったでしょうね。
今の、20歳くらいの女優陣ではあまり思いつきませんよね。
堀北さんもちょっと違う。。
陰のある役は映画には必要なんですけど、
恐らくですがみなさん、お幸せなんでしょうね。 もちろんいい意味でですが。
だって、陰って作ろうとして出るものじゃないですからね。
実感として日常で持っていないと、演技に出すのは難しいと思います。
森口さんの恵津子はある意味「壊れてしまった人物」ですよね。
夫に壊され、希和子に壊され、そして自分で自分を壊し、
戻ってきた恵理菜を見るにつれ、壊れていく。
なのでどっち向いても救われないって立ち位置ですね。
もしも恵理菜を無条件で愛せたら、そうはならなかったと思うんですけど、
そうしていくには、よほどの精神力じゃないと無理なような気がしました。
母ならば愛せるんじゃないの? という言葉の投げかけは、この場合逆効果でしょうね。
木村さんも上手いけど重い雰囲気になりすぎてしまうので、
穏やかな表情も出来る永作さんで良かったように私は思います。
そうそう、『白夜行』の堀北真希も演技は上手いんだけど、
ああいう哀しい過去を背負った役には何かが足りない印象でしたね・・・。
ハリウッドや香港なんかは固定のジャンルのみに出演している俳優・女優もいますよね。
(特にコメディとかアクションとかは。)
それもアリだと思うけど、日本の場合は映画のジャンル区分が明確ではないので
とりあえず何でもこなせないとオファーはこないから、
若手俳優や女優も色々と挑戦していかなければいけないのでしょうね。
韓国だと薄幸そうなイメージの若手女優もいそうだけど、
今の日本にはそういう女優はいなくなってしまいましたね。
日本でも昔は単に女優になりたいからという憧れが理由ではなく、
貧しい生活ゆえに家計を助けて生きていく為、
やむを得ず芸能界入りするというケースもあったみたいだけど、
今は不況とはいえ、そこまで貧困にあえいでいる人は少ないだろうし・・・。
娘恵理菜に愛してもらいたいと望んで葛藤している母親の姿に
恵理菜は甘えている部分があるから、
恵理菜は妊娠してから迷わず家にお金を借りに行ったんだと私は思う。
恵理菜の母は恵理菜に母親として見てもらう事を諦めて
心を鬼にして恵理菜を突き放す事が出来れば、恵理菜の見方も変わったかもしれないですね。