~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

*『タケオ -ダウン症ドラマーの物語-』* ※ネタバレ有

2011-11-06 00:18:25 | 映画【日本】


  『タケオ -ダウン症ドラマーの物語-』:公式サイト

ダウン症を抱えながらミュージシャンとして活躍する青年タケオ(新倉壮朗)。
本場のミュージシャンも実力を認める彼が
アフリカン・ドラムの本場セネガルを訪れた様子や
共に音楽を楽しむ人々の様子を映したドキュメンタリー。
NPO法人“国境なき医師団日本”で映像記録を担当してきた常田高志が初監督。

タケオのお母様の談話によると
幼少の頃のタケオは筋力が弱かった為に歩けるようになってからは
筋力をつける為にとにかく歩かせたそうです。
タケオに音楽をさせるようになったのも音楽療法の一環だったのでしょうね。

タケオはドラムを叩くだけではなく、木琴やピアノも演奏する、ダンスも踊る。
木琴の木板の隙間に棒を入れて音を鳴らしたり、
ドレミ音符がわからなくても直感で鍵盤に指を置き奏でる。
そして、セネガルの大木の前でダンスを踊る。
型にハマる事が出来ないタケオだからこその音楽表現は
前衛的なアーティストのようにも感じました。

情緒が安定しているので働きながら音楽公演活動もしているタケオ。
言語障害があるタケオは多くを語る事はないが、彼の音楽はフランクな奥行きがあり、
彼の人柄が伝わってくるような気もした。

親にしたら障害のある子供を養護学校に入れるか?普通校に入れるか?迷うところだろうけど、
タケオを普通校に通わせた事が線引きのない音楽を表す事に功を奏したような気もします。

そして、タケオの音楽演奏を好んで聴き続けている障害のある少年もいる。
彼らの可能性は限りなく広がっている希望が伝わってきた作品でした。


初夏以降に公開の知的障害・自閉症を描いた映画


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